J2降格の名古屋、ジュロヴスキー監督との契約満了「悲しい気持ちでいっぱい」

ボスコ・ジュロヴスキー

契約満了が発表された名古屋のジュロヴスキー監督 [写真]=Getty Images

 名古屋グランパスは6日、ボスコ・ジュロヴスキー監督との契約が今シーズン限りで満了になると発表した。

 ジュロヴスキー監督は今年8月1日に名古屋のアシスタントコーチに就任。2013シーズンまで所属していた古巣への復帰を果たすと、同月23日には小倉隆史前監督の休養に伴い、指揮官への昇格が決まった。

 ジュロヴスキー監督は明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第10節のFC東京戦から指揮を執った。名古屋はファーストステージを14位で終え、クラブ史上ワーストとなるリーグ戦17試合勝ちなしと低迷が続いていた。ジュロヴスキー監督は初陣を1-1の引き分けで終えると、中断明けの9月10日、残留争いのライバルだったアルビレックス新潟とのアウェーゲームで1-0と勝利。チームに19試合ぶりの勝利をもたらした。

 しかし、最終的にはクラブ史上初のJ2降格が決まった。3日のセカンドステージ第17節では湘南ベルマーレに1-3と敗戦。結果的には引き分け以上で逆転でのJ1残留が決まった一戦だったが、ポイントを積み上げることができなかった。

 ジュロヴスキー監督が指揮を執ったリーグ戦8試合の戦績は3勝2分け3敗。就任当時は15位のヴァンフォーレ甲府と勝ち点差「7」がついていたが、最終的には15位・新潟と勝ち点で並び、得失点差での勝負でJ2降格が決まった。ライバルとのポイント差を詰めることには成功したが、J1残留には届かなかった。

 ジュロヴスキー監督は契約満了にあたり、以下のようにコメントしている。

「今回、名古屋グランパスを去ることになり、悲しい気持ちでいっぱいです。出来ることなら、もう少しだけ時間があれば、違う結果になっていたかもしれません。ただ、そういった限られた時間の中で、選手、スタッフ、ファン・サポーターの皆さんのお陰で充実した時間が過ごせました。皆さんへの感謝は尽きません」

「何より本当に、ファン・サポーターの皆さんの想いは私に多くの力を私に与えてくれました。特に、アルビレックス新潟戦前のファン・サポーター皆さんからのメッセージ動画は、お互いにリンクしているという絆を実感させられました。それが新潟戦の勝利に繋がったことは言うまでもありません。本当に感謝しています」

「また湘南ベルマーレ戦後、私の挨拶時にスタジアム全体から沸き起こる歓声、拍手を生涯忘れることは無いと思います。例えクラブがJ2となっても、私や選手がクラブを去っても、名古屋グランパスと ファン・サポーターの皆さんは常にあり続けます」

「だから、ファン・サポーターの皆さんには私からお願いがあります。これからも名古屋グランパスを支え続けて下さい。名古屋グランパスが再びJ1のクラブとなるために、皆さんの想いで力を与えて下さい。私から、名古屋グランパスと名古屋グランパスを愛する全ての人々へメッセージを贈ります。この言葉を忘れないでください。”VIVA GRAMPUS”。名古屋グランパスのJ1昇格だけではなく、それ以上の飛躍と発展を心から願っています」

 セルビア人指導者のジュロヴスキー氏は1961年生まれの54歳。レッドスター・ベオグラードなど複数クラブで指揮官を歴任し、2008年に名古屋のアシスタントコーチに就任した。当時の指揮官だったドラガン・ストイコヴィッチ監督の下で2010年のJ1リーグ初制覇に貢献し、2013シーズン終了まで名古屋でアシスタントコーチを務めた。翌2014年にはマケドニア代表の指揮官に就任。今年8月に名古屋へ復帰していた。

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