■浦和レッズ 難敵撃破でステージ首位キープなるか
リーグ戦前節はサンフレッチェ広島に勝利し、チャンピオンシップ出場権を獲得できる3位以内を確定させた。目標は年間1位になること、そして最終的にチャンピオンシップで頂点に立つことだが、そのための最初の関門を突破したことになる。
ここから残りの戦いは、いずれも1stステージで勝てなかった相手との試合になるが、とりわけガンバ大阪には強い因縁がある。公式戦ではここまで4連敗中。しかもその中には、天皇杯決勝やチャンピオンシップ準決勝といった非常に重要だった試合が含まれている。G大阪に対しては大きすぎる借りがあり、選手たちのモチベーションも自然と高まっている。
今の浦和はチーム状態も良い。少し前まで不動のレギュラーだった興梠慎三や遠藤航であってもポジションは約束されておらず、練習や試合で存在をアピールしなければ他の選手からスタメンの座を奪えない状況だ。健全なサバイバルの原理が働いていることで選手たちの士気は高い。それがチーム力の向上にもつながっており、今は誰が出ても強いチームになっている。例えば、長らく控えに甘んじていた高木俊幸はコンディションが抜群に良く、練習からキレのある動きを見せている。那須大亮も練習から気迫あふれるプレーを見せることで、試合での好パフォーマンスにつなげ、遠藤から先発の座を奪ったことの正当性を示している。最近スタメンから外れている李忠成も途中出場で気を吐き、練習でも気持ちの入ったプレーを見せている。ズラタンも同じだ。誰もが良いところを見せようと必死であり、そういった競争がチームに良いリズムをもたらしている。
また、しばらく別調整が続き、試合も欠場していた槙野智章が9月29日の練習からミニゲームに復帰し、チームに完全合流を果たした。「体は問題ない」と語っており、また頼もしい戦力が今の好調チームに加わることになる。(totoONE編集部)
■ガンバ大阪 得意のスタジアムでステージ制覇に望みをつなぎたい
アウェーの地で迎える2ndステージ首位の浦和レッズとの大一番。リーグ戦前節のFC東京戦で引き分けに終わり、浦和との勝ち点差が「4」に広がった。G大阪にとって今節は、ステージ優勝のために是が非でも負けられない一戦となる。
FC東京戦を引き分けたことで連勝が「3」でストップし、ステージ制覇にややブレーキがかかった印象もあるが、一方で90分にFC東京に逆転ゴールを許した展開で、アディショナルタイムに同点に追いつく底力を示したという見方もできる。実際、現在のチームに悲壮感はなく、選手の誰もがこの勝ち点1をプラスに捉えた発言をしている。それは、過去幾度となく優勝争いを繰り広げてきた経験から、終盤戦で「勝ち点1」が持つ意味を十分に理解しているから。ただし、その勝ち点1を本当の意味で生かすため、またステージ優勝の可能性をつなげるためにも、今節で求められるのは勝ち点3。まずはそれを確実に掴み取り、上位陣にプレッシャーをかけたい。
その浦和戦は、現在公式戦4連勝中。うち2勝はチャンピオンシップ準決勝や天皇杯決勝などプレッシャーのかかる大一番をアウェーの地で制したもの。もっと遡れば“三冠”を実現した14年のJ1リーグ終盤戦、埼玉スタジアム2002での勝利も、ファンの脳裏にしかと刻まれている記憶だろう。その“良い記憶”の再現となるのか。ここまで守備の一角を担ってきたDF金正也の出場停止は痛いが、選手層は厚い。2ndステージ躍進の力である総合力を武器に真っ赤に染まる埼スタを沈黙に陥れたい。(totoONE編集部)