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G大阪の新本拠地、市立吹田サッカースタジアムの知られざる魅力

2016.04.01

G大阪はLED照明の利点を生かした新たな演出にチャレンジ[写真]=GAMBA OSAKA

 今シーズンよりガンバ大阪が使用している市立吹田サッカースタジアム。建設費の140億円をクラブ主導で、寄付金と国からの助成金のみで賄った日本初のモデルケースとなったスタジアムだが、その最大の魅力はサッカー専用ならではの臨場感だろう。スタンドからピッチまでの最短距離は7メートルと、ボールを蹴る音はもちろん、選手たちの息づかいまで聞こえてきそうなほど。ベンチ脇に陣取れば、監督が飛ばす指示も聞き取ることができる。

 観客席は全面屋根で覆われ、天候にかかわらず快適な観戦が可能。スタンド上層部は傾斜角がおよそ35度となっており、細部にわたって“見やすさ”を追求している。G大阪の大黒柱・遠藤保仁も“新スタジアムの効力”を次のように解説する。


「まるでヨーロッパのスタジアムのようで雰囲気がすごくいい。これだけサポーターの声援が大きく聞こえてくるので、ガンバの選手にとってはモチベーションが上がるし、逆に相手チームは戦いづらい面があると思う」

 臨場感や快適性、機能性に加えて、その他にも魅力は尽きない。まず施設面では、ガンバ・サポーターにとって“聖地”と呼べる場所、オフィシャルグッズショップ『ブルスパジオ』とG大阪の栄光の歴史を体感できるミュージアム『ブルストリア』をスタジアム内に常設。試合前は入場制限がかけられるほどの人気で、ガンバ・サポーターのみならずサッカー好きにとっては見ているだけでも時間を忘れてしまうほど楽しめること請け合いだ。

 Jリーグ観戦には外せないスタジアムグルメも圧巻。場内の3階コンコースに食い倒れの街・大阪を代表する有名店がズラリと並び、大阪の看板グルメ、たこ焼き&お好み焼きはもちろん、カレーやラーメン、からあげ、ハンバーガーなど、全部で29店舗の中から選り好みできる。

 また、“ヨーロッパ仕様”なのは、臨場感だけではない。最大で2000席を有するVIPエリアはクラブが「ヨーロッパのようなサッカー文化を地域に根付かせたい」という思いのもと、最も力を入れた部分の一つ。18~20名収容のVIPルームは全30部屋を完備。年間販売に加え、1試合ごとの販売もされている(税別38万円~)。VIPラウンジも6つ配置され、VIPルーム利用者以外にも『V60シート』、『V47シート』というチケット購入者はラウンジを利用可能。ラグジュアリー感たっぷりの空間でサッカーを観戦するという、これまでのJリーグではなかなか味わえなかった新しい観戦スタイルを体感することが可能となっている。

 新しいと言えば、照明を利用した演出も見逃せないポイントだ。新設のサッカースタジアムでは日本初となる全面LEDが採用され、従来比から消費電力30パーセントの削減を実現。LEDは一瞬で照明を灯すことができ、G大阪はそれを利用した新たな演出にもチャレンジしている。キックオフ前の選手紹介時、ふいにスタジアムの照明が落とされると、スタンドには無数の青の光が輝きだす。これは、ファン・サポーターが着けている『ガンバLEDブレス』の光で、まるでどこかのテーマパークのような幻想的な空間が目の前に広がる。G大阪が試合に勝利した際は再び照明が落とされ、選手たちもLEDブレスを着用。青の光に包まれる中でサポーターとともに勝利の喜びを分かち合う。Jリーグの他会場では決して見られないシーンだろう。

 なお、G大阪は、4月2日に明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第5節、横浜F・マリノス戦を、4月6日にはAFCチャンピオンズリーグ、上海上港戦を戦うが、いずれも19時キックオフのナイトゲームとなっている。まだ“新たな演出”を目にしたことがない人は、試合以外の楽しみの一つとしてぜひ注目してみてほしい。

文=ガンバ大阪オフィシャルマガジン編集部

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