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岡田氏、激闘のCS準決勝に大興奮も…延長突入で今治帰れず「ガックシ」

2015.11.28

スカパー!のCS準決勝で解説を務めた岡田武史氏 [写真]=野口岳彦

 明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ(CS)準決勝が28日に埼玉スタジアム2002で行われ、年間3位のガンバ大阪が延長戦の末に3-1で、同2位の浦和レッズを破り、CS決勝進出を決めた。試合後、スカパー!のゲスト解説を務めた、元日本代表監督でFC今治オーナーの岡田武史氏が記者団の取材に応じた。

 普段はFC今治が所属する四国サッカーリーグを中心に見ているため、久々に生でJリーグを観戦したという岡田氏。「ヨーロッパでもこんなスタジアムないんじゃないかってくらい、すごい雰囲気だった。試合内容も四国に比べたらかなりレベルが高い(苦笑)。非常にお互い緊迫感があるいい試合だった」と振り返り、「プレーオフの一発勝負の面白さを感じた」と話した。


 自身も2004年の横浜F・マリノス時代に経験したCSについて、かつては「こんなのやってもしょうがないだろ。年間1位が1位だろ」と不満を感じていたというが、実際に戦ってみて「勝ったからかもしれないけど、これは面白いなと思った」と考えを改めたという。11年ぶりの開催となったこの日も「一つのイベントとして面白かった。ワクワクしたし、緊張感がすごく伝わった」と改めて一発勝負の醍醐味を感じたと総評した。

 この日は浦和の日本代表GK西川周作とG大阪の同代表GK東口順昭による“代表GK”対決となった。岡田氏は戦術としてどのように相手を攻略するかとは別に、「試合を勝ちに持っていくか、負けてしまうかはGKにかかっている」との持論を展開。かつてイタリアの名将ファビオ・カペッロ氏と対談した際には「俺は絶対いいGKのいないチームには行かない」と言われたことを例に挙げ、GKの重要性を説明した。

 同試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた東口については「すごかったね」とそのプレーぶりに驚かされたという。DF丹羽大輝のバックパスがあわやオウンゴールになりかけた場面をリプレイで確認すると、東口がわずかにボールに触れたことでポストに当たったようにも見える。岡田氏はこれについて「触ってなかったら入っていた。あの執着心というか、最後まで行く姿勢。今日の東口はMOMに相応しい」と絶賛した。

 逆にその場面での浦和の選手の心境については「レッズの選手はちょっと集中が一瞬切れちゃったね。レッズはかわいそうだったけど、これが勝負」と動揺があったことが、直後の失点につながったと分析した。

 決勝ゴールの起点となるダイレクトパスを出したMF遠藤保仁についても「人が弱っている時に強いんだよ、アイツ(苦笑)」と独特の言い回しで称賛。また、先制点を挙げた愛弟子のMF今野泰幸についても「彼は本当によくやっているよ」とコメント。G大阪の長谷川健太監督が今野を前線からの守備に参加させたことが、ゴールにつながったと述べた。

 岡田氏は熱い試合に満足したようだが、試合が延長戦に入ったことには不満があったようで「延長にならなかったらもっと良かった。最終便に乗れて今治に帰れたからね(笑)乗れなくなっちゃったからガックシだよ(苦笑)」と今治に帰る飛行機を逃してしまったことを冗談交じりに明かした。

 準決勝を勝ち上がったG大阪は、決勝でセカンドステージ優勝、年間1位のサンフレッチェ広島と対戦する。第1戦は12月2日にG大阪のホーム・万博記念競技場で、第2戦は同5日に広島のホーム・エディオンスタジアム広島で行われる。なお、CS全試合を生中継するスカパー!では、12月2日の決勝戦第1戦で城福浩氏が、12月5日の第2戦では、準決勝でも解説を務めた岡田氏と水沼貴史氏に加え、ゲストとして元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が解説を担当する。

By サッカーキング編集部

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