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終盤の宇佐美PK弾でG大阪が甲府に逆転勝利…2ndステージ白星発進

2015.07.11

甲府戦で決勝点を挙げた宇佐美貴史(中央) [写真]=白井誠二

 11日、2015明治安田生命J1リーグ・セカンドステージが開幕を迎え、第1節でガンバ大阪ヴァンフォーレ甲府が対戦した。

 ファーストステージを4位で終えたG大阪は、三冠を達成した昨季のように後半戦での巻き返しを狙う。得点ランクでトップに立つエース・宇佐美貴史は甲府相手にリーグ戦3試合連続得点中と好相性だ。一方、ファーストステージ12位の甲府は、「0-0のまま終盤までもつれれば焦りを誘える。もったいない失点はしないように」と話すGK河田晃兵を中心に守備で立ち向かう。


 最初にチャンスを作ったのはホームのG大阪。3分に右CKを得ると、遠藤保仁のキックに米倉恒貴がヘディングで合わせるもこれは枠をとらえられなかった。

 すると9分、甲府が先に試合を動かす。前線で浮き球のパスを受けた阿部拓馬がドリブルでDF2人をかわしてエリア内に侵入すると、最後は左足でゴール右隅に流し込んだ。

 先制を許したG大阪は17分、センターサークル付近でボールを受けた宇佐美が巧みなコントロールでDFを振り切るとパトリックにスルーパスを送る。しかし、抜ければ決定的なチャンスとなっていたこのパスはDFにカットされてしまう。

 落ち着いて試合を進める甲府は27分、左サイドから阿部翔平がクロスを入れると、ファーサイドで松橋優が頭で合わせたがこれはGKの正面に飛んだ。さらに28分には伊東純也のボールキープから、パスを受けた稲垣祥がミドルシュートを放つ。これは惜しくも枠をそれたが、甲府が立て続けにチャンスを作った。

 なかなかシュートまで持ち込めない展開が続いていたG大阪だが34分、試合を振り出しに戻す。左サイドでボールを持った藤春廣輝が遠藤とのパス交換からクロスを上げると、高く上がったボールにパトリックがヘディングで合わせる。シュートに力はなかったが、GK河田が弾いたボールはそのままゴールラインを割った。

 追いついたG大阪は追加点を狙い攻勢を強めると、前半アディショナルタイムに右サイド深い位置からパトリックがエリア手前に走り込んだ阿部浩之にマイナスのクロスを送る。これを受けた阿部浩之はワンタッチからミドルシュートで狙うも、大きく枠の上に外れた。

 試合序盤はG大阪が少ないタッチでボールを回していたが、甲府は先制点をきっかけに落ち着きを見せるようになり、主導権を握った。しかしホームのG大阪も同点に追いついてからは敵陣に押し込む時間が増え、試合はほぼ互角の展開で前半を終える。
 
 後半立ち上がりはお互いにシュートチャンスを迎える。まずは49分、倉田秋からのパスを受けた宇佐美が遠い位置から強烈な右足シュートでゴールを脅かすも、これは枠の上に外れた。一方の甲府も50分、エリア右手前でボールを持った下田北斗がカットインから左足でミドルシュートを放つ。しかしこれはゴール右にそれた。

 1-1のまま迎えた58分、両監督がともに選手交代で打開を図る。G大阪は阿部浩之に代えて大森晃太郎を、甲府は伊東に代えてバレーを投入した。

 甲府はさらに61分に稲垣との交代で堀米勇輝をピッチに送ると、62分に右CKから阿部拓馬が右足で合わせるも、これは枠の外。64分には下田が左足を振り抜くも、やはり枠をとらえられず追加点を奪うには至らない。

 押し込まれる展開が続くG大阪は66分、相手のクリアミスを拾ったパトリックがドリブルで持ち込みペナルティエリア内に進入するとDFに倒されるも、これはノーファールの判定。

 73分、甲府は松橋に代え橋爪勇樹を投入し交代枠を使い切る。対するG大阪も75分に、倉田を下げてリンスを送り出した。

 終盤に入り甲府にチャンスが訪れる。81分に左CKを得ると、ニアを狙った堀米のキックに橋爪が頭で合わせる。これはゴール右にそれるもボールはタッチラインを割らず、その流れから今度はバレーが中央でクロスに合わせてヘディング。しかし枠をとらえられなかった。

 G大阪は85分に遠藤をベンチに下げ、赤嶺真吾を投入すると直後の86分にその赤嶺がゴール前の混戦からシュートを放つもジャストミートできず、ゴール右に外れてしまう。

 残り時間もわずかとなった90分、G大阪が大きなチャンスを得る。浮き球のパスに抜け出したパトリックがエリア内でGK河田と交錯すると、主審はPKの判定。これを宇佐美が落ち着いてゴール右下に決め、G大阪が逆転に成功した。

 5分のアディショナルで同点ゴールを目指した甲府だったが、逃げ切ったホームのG大阪が2-1の逆転勝利を収め、セカンドステージ開幕戦を白星で飾っている。

 セカンドステージ第2節は15日に行われ、G大阪はアウェーで名古屋グランパスと、甲府はホームでベガルタ仙台とそれぞれ対戦する。

【スコア】
ガンバ大阪 2-1 ヴァンフォーレ甲府

【得点者】
0-1 9分 阿部拓馬(甲府)
1-1 34分 パトリック(G大阪)
2-1 90分 宇佐美貴史(G大阪)

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