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【予想スタメン】2週間のトレーニングに手応えを感じる川崎…勝利のカギはセットプレーの守備にあり

2015.06.19

今節は古巣戦となる船山貴之(右) [写真]=Getty Images

川崎フロンターレ 古巣との戦いとなる船山は「去年と180度違う」

 この2週間を振り返って、「チームとして負荷をかけてトレーニングできた」と大久保嘉人は口にする。局面での激しさやハードワークに取り組んでおり、選手個々はその手応えを語る。このインターバルが恵みの雨になったかどうか。まずはそこが注目だ。


「去年と180度違う」。今年、川崎に移籍してきた船山貴之は、昨年まで在籍していた松本とのサッカースタイルの違いをこう表現する。それもそうだろう。例えば、1試合平均のパス総数。川崎はリーグで最も多い336.93本で、松本は最も少ない117.27本と、1試合平均の差は3倍近いというデータもある。ボールを保持して勝利に近づく前者と、ボールを持たせて勝利をたぐり寄せる後者という、対立する哲学のぶつかり合いとも言える。

 ボールを持たないスタイルの松本にとって、重要な得点源となっているのがセットプレーだ。松本戦に向けた練習では、いつも以上にセットプレーに時間を割いた準備を行っている。それを防ぐことはもちろんだが、「不用意に与えないことですね」と武岡優斗。ボールを握って試合の流れを切らず、セットプレーの機会自体を最小限に抑えれば、自ずと勝利が見えてくるはずだ。

 なお、週の半ばから全体練習に復帰した中村憲剛は、今節もベンチスタートが濃厚だ。前節同様、切り札として期待が懸かる。(いしかわごう)

■川崎予想スタメン
3-4-3
GK
新井章太
DF
武岡優斗
井川祐輔
車屋紳太郎
MF
エウシーニョ
谷口彰悟
森谷賢太郎
小宮山尊信
FW
船山貴之
大久保嘉人
レナト

■松本山雅 前節からの2週間で攻守の課題を再確認

 松本はリーグ戦3連敗中と苦戦が続く。目標とする「トップ15」、すなわち残留の圏内にはいるが、予断を許さない状況だ。前節もFC東京に前半で0-2とされ、走力で差を生みたい後半の反撃が1点どまり。やはり早い時間帯に失点したことがゲームプランに大きな影響を与えた。

 今節で対戦する川崎に対しては、さらに警戒を強めなければならない。まず、守備から入る松本とは対照的に、川崎は圧倒的な攻撃力を誇り、松本のボール支配率は20%台まで落ち込む可能性がある。負傷者が多いとはいえ、大久保嘉人杉本健勇、そして昨季松本のチーム得点王だった船山貴之らを擁する攻撃陣は脅威。松本は最終ラインはもとより、ボランチの喜山康平岩間雄大、さらに2列目の2人も含めて守りに集中せざるを得ないだろう。だが、前半45分間を無失点で切り抜けられれば、後半にわずかな光明が見えてくるはずだ。

 幸か不幸か、日本代表に選ばれた選手がいないため、前節からの2週間をチーム全員で共有し、攻守の課題を再確認できたのはプラス材料。戦術練習では主力組に好調の飯尾竜太朗が入っており、リーグ戦初先発の可能性もありそうだ。半面、1トップの控えとして有力だったブラジル人ドリバが長期離脱となる見込みで、オビナに掛かる負担が大きくなることは決定的。前田直輝岩上祐三らが良好な距離感でサポートし、ハイプレスからのショートカウンターで仕留めることができるかどうかが、勝ち点の行方を左右するだろう。(長谷川遼介)

■松本予想スタメン
3-4-2-1
GK
村山智彦
DF
飯田真輝
大久保裕樹
酒井隆介
MF
田中隼磨
岩間雄大
喜山康平
飯尾竜太朗
岩上祐三
前田直輝
FW
オビナ

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