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土砂災害から5カ月、「子どもたちに笑顔を」…佐藤寿人らがチャリティー教室に参加

2015.01.22

チャリティー教室に参加した佐藤は「子どもたちの笑顔をたくさん見ることができてよかった」と語った

 冬の合間の暖かな陽射しが心地よかった1月18日、広島県を中心に展開するドラッグストア「ウォンツ」主催による、『Wants SOCCER COLLEGE HISATO SATO SPECIAL LESSON 2015』が広島県安芸郡の中国電力坂グラウンドで開催された。

 集まったのは、昨夏の土砂災害で被害を受けた広島市北部のサッカー少年、少女65名。サンフレッチェ広島佐藤寿人山岸智、サンフレッチェOBの中島浩司氏らが指導。誰よりも声を出す佐藤寿人に導かれ、グランドには笑顔が溢れた。


■土砂災害でサッカーができなかった子どもたちへ
「広島で商売をさせてもらっている企業として、何かできないか」という主催者の思いから実現に至ったこのスクールは、土砂災害により思うようにサッカーができなかった子どもたちへのプレゼントという想いも込めて実施された。参加した山本サッカークラブの東泰雄代表は「こういうことに積極的な寿人選手に、ありがたいな、という思いです」と語り、参加者の母親たちは、「子どもたちがすごい楽しそうで。寿人選手に声をかけてもらったり、一緒にプレーしたりして、いつもとは違う笑顔が見られてよかったです。普段サンフレッチェの選手に教えてもらったり、サインをもらえる機会もなかなかないので」と声をそろえた。

 ゲーム形式の練習では「周りサポート行って。助けてやれー」と声をかけた佐藤。最後に各チームの6年生対プロチームで実施したゲームでは、倒れこみながらのボレーシュートを決めるなど、Jリーグで見せるようなスーパーゴールも披露。また、PKでは小学生のリクエストに応え、キーパーを務めるなど、プロのすごさと親しみやすさが共に感じられた一日となった。

■サポーターと共にあるプロサッカー選手
「派手で子どもたちが驚くようなシュートを打ちたいなって思っていて」とイベント終了後に語った佐藤。「子どもたちも『もう一本、もう一本』って言ってくれて、嬉しかったですね。冒頭のトークショーでも話しましたが、Jリーグや海外選手のいいプレーをたくさん見て、真似をして。そうして練習することでサッカーが楽しく、技術も上がっていく。実際、僕も子どもの頃に見たカズさんのゴールを真似して練習したのですが、それが一昨年Jでのゴールにつながりましたし」

 山本SCの東代表の言葉を伝えると「サッカー選手は特に地元の人の支えがあって、プロサッカー選手としてやっていられるし、応援に来てくれる人たちがいて初めてプロでいることができる。こういう機会を作ってもらえて、子どもたちの笑顔をたくさん見ることができてよかったです」と移籍して10年になる広島への思いを語った。今年初めて広島でボールを蹴る機会を子どもたちと持つことになった佐藤。「サンフレッチェの勝利が広島を明るくする」。昨シーズン手放したタイトル奪還を目指して、Jリーグ屈指のストライカーが動き出した。

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