16日、第2回「JPFAトライアウト」が瑞穂陸上競技場(名古屋市)で開催され、23選手が参加。地元アマチュアチームとの6対6、11対11のゲーム形式(15分×4本)が行われ、降りしきる冷たい雨の中、各選手たちはスタンドに詰め掛けたクラブ関係者に存在感をアピールした。
ジェフユナイテッド千葉と今季限りでの契約満了となった元日本代表DF山口智は、「正直に言えば、気持ちの整理はまだついていません。ただ、じっとしていても考えてしまうだけなので、悔しい気持ちを自分の力に変えないといけないですよね。やっぱり、いろいろな思いがあるし、とにかく悔しい」と心境を明かした。
「ただ、人に助けてもらうだけではダメだと思うし、僕自身は代理人をつけないサッカー人生を歩んできたので、それを変えるつもりはありません」と話すと、「『自分の力で何とかしたい』と言ってもトライアウトに参加することくらしかできませんけど、それでも、何もしないで待っているより、アクションを起こしてどうなるかを待ちたい。もちろん、ただ単に『サッカーをしたい』という思いもありましたし、とにかくじっとしていられないという気持ちでここに来ました。今の気持ちを言葉にするのはすごく難しいけど、行動することで表現したい。これからどうなるか、少し待ってみたいと思います」と、サッカーへの情熱を語った。
2013シーズンから徳島ヴォルティスでプレーしたDF千代反田充は、「『最後かもしれない』と思いながらプレーしました。幸い、ここ1カ月はコンディションが良かったし、自分の中ではまだ『高いレベルでもやれる』という思いもあります。ただ、それも自分で判断することではないし、トライアウトに参加するということで、割り切って、思い切りやりました」とコメント。
千代反田は、「引退については人それぞれの基準があると思うんですけど、どこかで線を引かなければいけないことは確かなので。“辞める”という勇気も必要だと思うし、この1、2週間で『声が掛からなければ辞める』という心の準備をして、ここに来ました」と胸の内を明かすと、「ただ、ここ2年間は消化不良に終わってしまったし、けがもあったので、心のどこかには、『まだできる』という思いがあります。どうなるにしても、今日ここに来たことは僕にとって良かったと思います」と語っている。
トライアウトの参加選手は以下のとおり。
■参加選手リスト(カッコ内は今季の所属クラブ)
▼GK
常澤聡(モンテディオ山形)
江角浩司(大宮アルディージャ)
相澤貴志(清水エスパルス)
阿部一樹(徳島ヴォルティス)
三浦雄也(清水エスパルス)
桜井繁(ベガルタ仙台)
森田耕一郎(カマタマーレ讃岐)
高木貴弘(FC岐阜)
▼DF
鈴木翼(モンテディオ山形)
小林亮(モンテディオ山形)
千代反田充(徳島ヴォルティス)
廣井友信(清水エスパルス)
冨田大介(水戸ホーリーホック)
山口智(ジェフユナイテッド千葉)
▼MF
日高慶太(モンテディオ山形)
宮崎光平(徳島ヴォルティス)
佐々木勇人(ベガルタ仙台)
宮内龍汰(鹿島アントラーズ)
宮崎泰右(ザスパクサツ群馬)
野崎雅也(アビスパ福岡)
木暮郁哉(アルビレックス新潟)