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新型コロナ陽性のJFA田嶋会長が退院を報告「皆様に心より御礼申し上げます」

退院を報告した田嶋会長 [写真]=Getty Images

 日本サッカー協会(JFA)は2日、新型コロナウイルスの感染が確認された田嶋幸三会長が治療を終え退院したことを発表した。

 田嶋会長は3月17日、新型コロナウイルスの陽性反応が出たと報告。2月末から海外出張に行き、3月初頭のなでしこジャパン(日本女子代表)の試合を視察するなどの仕事をこなしていた。

 今回退院に際し田嶋会長は声明を発表。次のようにコメントしている

「はじめに、この度の新型コロナウイルスの感染に伴い、多大なるご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。多くの方がお亡くなりになり、また、現在も闘病中の方が多くいらっしゃる中で、本日退院することができ、医師、看護師、病院関係者の皆様、ご心配、応援いただいた皆様に心より御礼申し上げます」

「このような状況の中で、去る3月29日に開催されたJFA2020年度定時評議員会、2020年度第5回理事会において会長に任命されたことについて、これまで以上に責任を痛感しております。現在の状況は、オリンピックやワールドカップのようなサッカー界の中で他国を相手にした戦いではなく、目に見えないウイルスという敵に対して日本や世界中の皆さんと一致団結して戦っていかなければならない時だと考えています。ピッチ内のサッカーそのものへの大きな影響はもちろん、財政的な危機に直面することを避けられないと思います。評議員会において、登録料の免除や協会納付金の停止、JFA自ら身を切る事を検討するとお伝えしました。新型コロナウイルスの猛威による過去に例のない影響や被害を考えると、JFAも思い切った決断をしていく必要があります。今回の影響で給与が大きく減額になった家庭に子供の登録料の支払いをお願いできるでしょうか?選手に給料を払えるかどうかわからないクラブに3%の納付金を課せるでしょうか?実施に向け、早急に検討を進めます。生半可な気持ちで乗り越えられるものではないことを肝に命じ、私一人ではなく、サッカー界の皆様と一緒になって取り組んでいく所存です」

「JFAは、感染拡大防止や役職員や全ての関係者の健康を守るために2月27日に役職員の在宅勤務を開始しました。早い時期に導入を決断したこともあり、私が感染した後も、幸いなことにこれまでのところ新たな感染者の発生を防ぐことができています。2月26日に在宅勤務を決定した時にはWeb会議などテレワークのインフラは十分に整備されていませんでしたが、最優先すべきは人々の健康を守ることという信念のもとで決断し、それが、私以外の感染者発生を防ぐことにつながっていると思います。現在、在宅勤務の導入に踏み切れずにいる方々には、その決断を速やかにされるべきだということを申し上げたいと思います。私が感染したことによって、サッカー界には危機感と緊張感が伝わり、多くの方々が感染予防に真剣に取り組んでくれていると思います。今は新型コロナウイルスの感染拡大を収束させることを最優先に、そして、人々の健康や生命を守ることを最優先にすること、それが結果的に通常の生活を取り戻し、経済活動を再開していくことになると思います」

「入院中に志村けんさんの訃報を聞きました。同じ病気に感染した者として、言葉では説明できない気持ちになりました。この病気は本当に恐ろしいものだと思います。そんな時、ヨーロッパでプレーする吉田麻也選手達から、新コロナに対する危機感を伝えるビデオが届き、JFA-TVで流すことができました。イタリアやスペイン、イギリス、ドイツ等で身近な人達が感染していく姿を観ているだけに、緊迫感がありました。本当に有難いことです。多くの若い人がプレーするサッカー界では彼らのメッセージはインパクトがあります。現在の危機感を多くの人達と共有しなければならないからです。誰でも感染する、誰でもが危機的状況に陥る可能性があるということです。これを老若男女全ての人々に伝えていかなければなりません。心をひとつにして、感染拡散防止に本気で取り組んでいきましょう」

「入院中、医師や看護師をはじめとする全ての医療関係者の献身的で科学的根拠に基づいたプロフェッショナルな仕事に感銘を受けました。頭の下がる思いです。ところが、その一方で、医療従事者やその関係者に対する偏見が起こっていることも耳にします。防護服や医療機器の供給についても多くの人々が懸命に取り組んでいると聞いています。新型コロナウイルス感染症の治療と拡大防止に全力を注いている多くの関係者の皆様を疲弊させたり、偏見や差別につながる言動、医療崩壊につながる行為をなくさなければいけないと思います」

「また、私も経験しましたが、組織を守ること、批判を気にするあまり、情報発信の際、患者、そしてその関係者のことを忘れてしまうことが起こりがちです。それが偏見や差別に繋がるということも忘れてはなりません。サッカー界も人々に優しい組織でありたいと、あらためて強く感じています。いろいろな意見や批判がある中で、これまで医療崩壊を防ぎながらさまざまな対策を実行してきた多くの関係者、政府の皆様、医療関係者の皆様にあらためて感謝を申し上げます。海外の政府の事例を見ても分かる通り、このような前例のない状況下では、揺るぎない信念を持ち、その時々で前例にとらわれない決断や多くの困難が伴う決定をしていかなければなりません」

「2023年のFIFA女子ワールドカップ招致のために3月上旬に訪れたイギリスやオランダ、アメリカは、現在とは全く異なる感染防止対策を行っていました。招致のライバル国であるオーストラリア/ニュージーランドやコロンビア、ブラジルなども招致活動を行っていましたが、わずか1カ月で全く違う街になっています。多くの方々の協力で感染拡大を抑止し、医療崩壊を防いでいる日本という国の底力をあらためて感じています。状況は刻々と変化しており、これからも困難が伴う難しい決断がされると思います。私たち、JFAも批判を恐れずに多くのことを決定していく必要があります。我々の責務は、再び日本中で老若男女が笑顔で安心して安全にサッカーを楽しめるようにすることです。JFAだけではなく、全ての関係する団体の皆様やサッカーファミリー、ファン・サポーターの皆様と心を一つにして、覚悟を持って取り組んでまいります。JFAの会長として、未来を予測して決断し、前に進むために全力で実行してまいります」

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