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【スカサカ!ライブ】佐藤寿人が語るプロ生活 「C大阪時代は刺激のある毎日だった」

2018.05.10

 番組MCの岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く」~名古屋グランパス 佐藤寿人篇~前編が放送された。

 佐藤は岩政と同じ36歳。現役時代は佐藤がFW、岩政がセンターバックとして、ゴール前で激しいマッチアップを演じてきた間柄だ。インタビューは4月12日に収録され、佐藤はその前日の4月11日、J1第7節ベガルタ仙台戦においてJ1通算400試合出場を達成していた。


■コンディショニングについて

岩政大樹(以下、岩政) 400試合出場おめでとうございます。その次の日ということで。

佐藤寿人(以下、佐藤) そうね(笑)。グランパスに来て2年目ということで、去年はJ1、J2合わせて500試合という数字に、グランパスのユニフォームを着て到達することができて、今年こないだの試合で400という数字を(達成した)。ただやっぱり勝てていないので、やっぱりちょっと喜べないなっていう感じかなと思うんだけど。

岩政 キャリアを振り返るような時間もちょっとあったりする?

佐藤 いや、あの~、やっぱりこう、特にサンフレッチェ広島から名古屋に移籍して、新しい環境で新しい監督の下で、吸収することばかりというか、振り返る余裕がないぐらい学ぶことが多いなっていう。そういう時間を得ることができているから、その意味では刺激のある1日1日を過ごせているかな、と思うんだけど。

岩政 コンディション作りとかケアとかも、より入念にしている感じですか?

佐藤 広島の時はトレーニング以上にケアの部分に重点を置いて、ケガをしないようにっていう、よく言えば大事にしてもらっていた。でも、名古屋に来て新しいサッカーをまた自分自身学んでいかなければいけないというところで、もっともっとやらなければいけないなっていう。年齢とは違ったところで、アスリートとして自分のフィジカルコンディションを高めていくこと、そこはもっとやらなきゃいけないなというのがあったので。

 あとはこのサッカーは、僕が広島時代にやっていた「ボックス(ペナルティーエリア)の中で仕事をすればいい」というのとはちょっと違う、いろいろな役割を担っていかなければならないので、より動けてよりタフで、すべてにおいて能力を高めていかなきゃいけないなっていうのを去年1年で感じていたので。ここ数年で一番練習しているかなというぐらい練習量は多いし、きついなって思うんだけど、でもそういうサッカーで今サッカーをやれているのも幸せだなって思うけどね。

岩政 年齢的には自分の子供と同じぐらいの選手(MF成瀬竣平は17歳)がいるわけでしょ? その中でやるっていうのも、これまでできなかったことだろうし、また新たな発見もあるのかなって思うんですけど。

佐藤 そうだね、もう単純にいろんなサッカーに触れて、またいろんな選手と一緒にやったり、その中で純粋に「サッカー楽しいな」って思うし、あとはやっぱり、大きなケガとかあるとなかなかこの年齢(36歳)までできない選手がいる中でも、自分は大きなケガなくやれてこれているんで、そういうところでピッチに立てる、それはもう試合だけじゃなくて毎日トレーニングの時にグラウンドに立てるっていうだけで喜べるというか。サッカーするのが楽しいし、それはもう結果が出ていない時も、いろいろなストレスがあるんだけど、でもやっぱりそうは言っても、サッカーができる環境というのは本当に幸せだなっていうのは思うんだけどね。

■二人の出会い、FWとしての成長

岩政 僕らが初めて会ったのが、たぶん佐藤選手がセレッソ大阪の時かな。で、僕が大学3年の時(2003年)で。U-22代表の遠征で初めて会って。あの時はまだ、得点を取るということに対しての方法論みたいなものって確立されていないように見ていて。その後にベガルタ仙台に行って、広島に行って、どんどん成功していくわけだけど、自分の中で築いていったことって、どのタイミングで、どういうことがあったんですか?

佐藤 あの時、マサ(岩政)と同じ年代別代表チームで初めてやった時、まさにもがき苦しんだシーズンが終わって、仙台に移籍するタイミングで、確か一緒にカタール国際に出ていて。自分がプロの中で結果を出していくために、どういう状況でも監督に「こいつ使わせたい」というものが、僕は圧倒的にプロの中で欠けているなっていう。セレッソでの1年でもがくことができたのが(よかった)。

 いろんな素晴らしい選手と一緒にやれた1年というのは、森島寛晃さんとか西澤明訓さんとか大久保嘉人とか、いろんな選手がいてっていうところで、普段のトレーニングの中での一つひとつのシュート練習でも、例えば西澤さんとか森島さんと競って、誰が一番を取るかみたいな、毎日のトレーニングの中でもすごく刺激があって。当時は2002年日韓ワールドカップの年だったので、現役代表の選手とどっちが点を取れるかみたいな、それを練習の中でやれていたというのはすごく刺激のある毎日だったのかなと思うよね。

岩政 そうか、そこを少し客観視して、西澤さんみたいにポストプレーがうまくてターゲットになれる選手と、2列目から入る森島さんと、嘉人は嘉人でいろいろなことができてっていう中で、自分の立ち位置を、そうじゃないところに見つけていったっていうことだね。

佐藤 そうだね。自分がいくらコンディションの中で調子がいいなと思っても、なかなか試合に絡めない、ベンチに入ってもピッチに立つ機会が少ないという時に、監督から見るとなかなか「使いたい」と思わせる何かが足りないなというのがあったので、それを逆に、自分はその「何か」を磨いていかなきゃいけないなっていうところで、もちろん自分の武器であるオフ・ザ・ボールの動きでDFとの駆け引きというのはあったんですけど、そこをもっともっと磨いて、最終的にはボックスの中で、相手より一つ前にポジションを取って、ワンタッチでゴールを奪うとか、クロスから合わせるとか、それを磨いていく中で、同世代でたまたま、レンタルで加入した根本裕一っていう選手がいた。彼は順調にその年もセレッソでレギュラーとして活躍したんですけど、僕がもがいていたのを見て、練習も付き合ってくれて、その中で一緒になって成長していけたかなっていうのはありますし。

 5月11日(金)21時から放送される『スカサカ!ライブ』では、J1第14節FC東京対北海道コンサドーレ札幌戦のプレビューや「今まさに聞く」~名古屋グランパス 佐藤寿人篇~後編などを放送する予定となっている。

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