2018.05.02

【スカサカ!ライブ】一時の低迷から世界最高へ ドイツサッカーの「今」に迫る

サッカー総合情報サイト

 今伝えたい世界のサッカー事情を深く探る新コーナー「Foot Ball Quest」。第1回はドイツサッカーの「今」に迫った。

 ブンデスリーガはUEFA国別クラブ係数ランキングではスペインに次ぐ2位。バイエルンやドルトムントなど、欧州でもトップクラスの実力、人気を有するクラブを抱えている。また、近年では大迫勇也(ケルン)や原口元気、宇佐美貴史(ともにデュッセルドルフ)ら日本人選手も多く在籍。日本人にとっても最も身近に感じられる海外リーグとなっている。

 番組MCを務める岩政大樹(東京ユナイテッドFC)が、ドイツサッカーの実情に迫るべく現地取材を敢行した。

「今の風を感じられる。世界のサッカーは変わり続けていますけど、ドイツはリーグというくくりで言うと、ドイツが一番、新しいニオイがする」。出発前、ドイツサッカーの印象をそのように語っていた岩政。ブンデスリーガで2位につけるシャルケと4位のレバークーゼンの対戦(第24節、2-0でシャルケ勝利)を取材し、試合後にこう語った。

「(試合が行われたバイ・アレーナは)3万人規模のスタジアムでしたけど、これだけ入って、みんなが試合を見ている。一個一個のプレーをしっかり見られている感覚が選手たちにはあるでしょうから、いいプレー、悪いプレーがしっかり判別できている。スタジアムの空気でそれが判別できているな、という感じはありますよね」

 サポーターの熱さは、スタジアムに応援しに来る人たちの多さにも表れている。2016-17シーズンの平均観客動員数は、ブンデスリーガが4万2388人でトップ。2位プレミアリーグの3万5870人を6000人以上、上回っている。J1は1万8883人で、倍以上の差だ。

 そんなブンデスリーガでは今、若手監督の台頭が目立っている。ホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマン監督(30歳)、シャルケのドメニコ・テデスコ監督(32歳)らが若くしてチームを率いている。ちなみに、Jリーグでは30代の監督はいない。

 岩政はシャルケのトレーニング施設を訪れ、テデスコ監督の練習を取材。このように感想を述べた。

「広いスペースの中からボールを取りに行くとなると、狭くしなければいけない。スライドして全体で意思を合わせてコンパクトにしていくというところ、コンパクトの状況を作り出してボールを取りに行く。逆に攻撃側はそれを外していく。試合で見られたチームのコンセプトに沿った練習ですね。最後に3ゴール先取みたいな練習をしたり、選手たちとコミュニケーションを取ったり、若くてエネルギッシュでもありますし、緻密でもありますし、練習中の声掛け、トレーニングの合間の話もすごく理にかなっていましたし、ポイントを抑えて話す分析力があるんだなと思いました」

 また、近年は育成面でも大きな成功を収めている。レアル・マドリードのトニ・クロースはバイエルンのユース出身。20歳でドイツ代表デビューを飾り、2014年のブラジルW杯でも優勝に貢献した。また、マンチェスター・Cのレロイ・ザネはシャルケユース出身で、19歳でドイツ代表デビュー。彼らのように早くから欧州のトップクラスで活躍する選手が出てきている。

 岩政は育成に力を入れ、V・ファーレン長崎と育成業務提携を結んだレバークーゼンの育成現場に潜入したが、そこで目の当たりにしたのは施設の充実度だ。15歳以下の選手たちが集まるトレーニング施設には、サッカーグラウンド3面を備え、天然芝と人工芝を組み合わせたハイブリッド芝が採用されている。クラブハウス内ではロッカールームはもちろん、赤外線サウナやレクリエーション室まで。遠方から来る選手の送迎も行っている。

 岩政は取材の最後に、元ドイツ代表で、ドルトムント国際親善大使を務めるカール・ハインツ・リードレ氏と会い、ドイツの若手監督の台頭や育成について話を聞いた。

 まず育成について、リードレ氏はこのように語った。

「今は長年アカデミーを作ってやってきたことが実って復活しています。今のドイツのサッカーは変わってきていて、私の時代はとても戦術的なプレーをしていたのですが、今は技術的にもトップレベルのプレーをしています。たまにブラジルのトップ選手がチームにいるみたいに思えます(笑)。選手たちの技術的な面に焦点を当てたというのは、ドイツ政府そしてDFB(ドイツサッカー連盟)のとても良い決断だったと思います」

 また、若手監督の台頭についてはこのように語っている。

「経験の浅い若いコーチを取り入れるのはリスクが高いですが、とても成功している例もあります。例えばナーゲルスマンは若くして成功しました。彼を見て、今は世界のトップチームも若いコーチたちを探しています。シャルケのテデスコもそうです。とても素晴らしい仕事をしています。今は少しずつ変わってきていて、もちろんユップ・ハインケス(バイエルン)などの経験ある監督たちはいるのですが、経験の浅い若いコーチを取り入れることは新鮮で、成功しています。ドイツのサッカーシステムによって良い教育を受けているので、うまくいくのです」

 5月4日(金)21時から放送される『スカサカ!ライブ』では、J1第13節鹿島アントラーズ対浦和レッズ戦のプレビューやUEFAチャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグのプレビュー、岩政がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く」~名古屋グランパス 佐藤寿人篇~前編などが放送される予定となっている。

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