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「キリンサッカーフィールド」で香川真司とキリンが伝えた“夢を持つことの大切さ”

2017.12.28

兵庫県神戸市にあるキリンビール株式会社 神戸工場で「キリンサッカーフィールド」を開催した [写真]=白井誠二

 12月23日、キリンビール神戸工場操業20周年記念イベント「キリンサッカーフィールド」が開催された。

 兵庫県のお客様へ感謝の気持ちを伝えたい。キリンビール神戸工場のそんな想いから、今回は兵庫県在住の小学校5、6年生に募集をかけ、応募者241名の中から選ばれた36名が参加した。当日はスペシャルゲストとして日本代表のMF香川真司が登場。一瞬にして、子どもたちの目がキラリと輝いた。

 香川の「楽しく一緒にサッカーをしよう」という掛け声とともにイベントがスタート。憧れの選手を前に最初は緊張していた子どもたちも、レクリエーションを始めると自然な表情を見せる。「日本代表選手と会えて、手をつないだり、普段はできないことができてうれしかった」、「シュートやパスなどを勉強できたので、これからのプレーに生かしたい」と香川との交流を存分に楽しんだ様子だった。

香川真司「子どもたちは僕に大きなパワーを与えてくれる」

 笑顔なのは子どもたちだけではない。ボールを蹴る香川も自然と笑みがこぼれる。「子どもたちのキラキラした目や表情、純粋さは僕に大きなパワーを与えてくれる」。地元・神戸での開催には「こういう活動ができてうれしい」と喜びをあらわにした。「僕は神戸で育ち、たくさんの人にお世話になったので、サッカー選手として恩返しをしていきたい」。地元愛に溢れる香川は、次世代を担う少年少女たちに「今後、神戸から様々な分野で世界に羽ばたいてほしい」とエールを送った。

香川真司

手つなぎオニやミニゲームで交流を図った [写真]=白井誠二

香川真司とキリン、共通の想いとは

 香川とキリンは、子どもたちに対して同じ想いを抱いている。それは「夢を持つことの大切さを伝えたい」という気持ちだ。これまでも香川は『JFA・キリン スマイルフィールド』(※今秋から名称を『JFA・キリン ビッグスマイルフィールド』に変更)のゲストコーチとしてサッカー教室に参加。2012年から年に1度(2014年は台風で中止)、子どもたちとの触れ合いの場を設けてきた。

 今回もサッカー教室の後には「夢」をテーマにしたトークショーが開催され、香川は「Jリーグが1993年に開幕して、当時4歳だった僕はそれを見て憧れました。サッカー選手になりたいと思ったのはその頃からです」と自身が夢を持ったきっかけを明かした。

香川真司

子どもたちからの質問に応じる香川。女の子の、好きな選手は「原口元気選手!」という回答には苦笑いを浮かべていた [写真]=白井誠二

「みんなはまだ若いし、たくさんのことを吸収していってほしい。多くの刺激がある環境にいると思うので、自分がやっていて楽しいと思えるものを探してほしい。君らは、必ず出会えるから」

 自分が夢中になれることを見つけてほしい。そう呼びかけると同時に、夢を実現させるためには乗り越えなければいけない壁があることを伝えた。

「嫌なこと、悔しいことが大半で、上に行けば行くほど壁や試練が待ち受けているけれど、それを乗り越えて行くことが将来につながると思います。たくさんのことにチャレンジして、楽しいと思えるものに出会ってほしい」

香川真司

憧れの選手からエールをもらった子どもたち。大きな夢を持ち、チャレンジしていくことを約束した [写真]=白井誠二

 今では日本代表の10番を背負う香川も、順風満帆なキャリアを過ごしてきたわけではない。訪れた多くの試練と向き合い、その度に悔しさを力に変えてきたからこそ今の自分がある。どんなに苦しくても「サッカーが好き」だという気持ちは変わることがなかったという。だからこそ、香川は「自分が好きなことに出会うことが大事」とメッセージを送った。イベントの最後には、子どもたちが事前に書いた「ゆめカード」を綴じた「ドリームブック」をプレゼント。その場でサインを入れて、子どもたちの夢を後押しした。

■キリンビール神戸工場長 後藤一義氏「神戸市北区を活性化させるために」

後藤一義

後藤工場長は地域の住民や企業を巻き込みながら神戸市北区の発展に協力したいと意気込む [写真]=白井誠二

 操業20周年を迎えたキリンビール神戸工場。今年は『お客様と共に20年。これからも、もっとおいしくもっと笑顔に。』をキャッチフレーズに全34回のイベントを実施してきた。工場長の後藤一義氏は、「今年は『未来に向けて感謝を伝えたい』という気持ちで様々なイベントを実施してきました。香川選手に参加していただき、最後の企画として素晴らしいものになりました」と目を細める。

「未来を背負っていく子どもたちが楽しそうに過ごしていました。夢を持って、将来に向けて頑張ろうという意気込みを感じられたことが非常に良かったです」

キリン

20周年を記念したモザイクアート。神戸工場のスタッフだけではなく、近隣企業の協力も得て完成させたという [写真]=白井誠二

 キリンビール神戸工場はこれからも地域に寄り添い、みんなに親しまれる工場を目指して行く。すでに21年目に向けて始動しており、後藤工場長は「神戸市北区をもっと活性化させるため、各施設の方にもご協力いただき、少しずつ取り組みを進めています。北区にお住まいの方だけではなく、地域の企業様との連携も広げていきたいと思っています」と人と人とのつながりを大切にしながら、活動を継続していきたいと抱負を語った。

 ビールづくりもサッカーも最初からうまくはできない。夢や目標に向かって地道にコツコツと努力を重ねていくことが、成功への近道なのかもしれない。キリンビール神戸工場操業20周年記念イベント「キリンサッカーフィールド」は、そんなことを教えてくれる時間だった。

取材・文=高尾太恵子
写真=白井誠二

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By サッカーキング編集部

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