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JFL昇格を目指す熱き戦い…地域CL2017、決勝ラウンド進出の4チームが決定

2017.11.12

3日目、同点に追いつくゴールを挙げたキャプテンの守屋鷹人 [写真]=ATSUSHI MAEDA

 11月10日から12日、栃木県グリーンスタジアムと五色台運動公園アスパ五色、鹿児島県立サッカー・ラグビー場の3会場で、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2017の1次ラウンドが行われた。

 大会には、全国9地域のリーグ王者に加え、10月に行われた全国社会人サッカー選手権大会で準優勝の松江シティFCと4位のFC TIAMO枚方、東海リーグ2位の刈谷FCの全12クラブが出場。グループA・B・Cの3つのグループに分かれてリーグ戦を行い、各グループの1位と全グループの2位のうち最も勝ち点・得失点差の高いチームが決勝ラウンドに進出する。

 三菱自動車水島FC(中国)、枚方、アミティエSC京都(関西)、高知ユナイテッドSC(四国)が入ったグループBからは、アミティエが1次ラウンドを勝ち抜けた。

 1日目は高知との拮抗した試合を1-0で制し、2日目は水島のカウンターに押し込まれる場面も多かったが終盤に2得点を挙げて3-1で勝利。関西リーグで優勝を争ったチーム同士の対決となった3日目の枚方戦では、リードを許すも2-2の同点に追いつき、PK戦に。GK岩倉努が1本セーブし、PK戦勝ちで勝ち点2を獲得。いずれも苦しい展開の中で競り勝って勝ち点を8と積み上げ、グループ首位に立った。

 2012年以来の出場となったアミティエ。「前回出場したときは、若さもあって勢いで挑んだようなところがあったと思う」と話した主将・守屋鷹人が「今回は、この大会の経験がある選手も多かったし、地域CLを勝ち上がった経験のある監督がいた」と話した通り、指揮を執る石田祐樹監督は、現役時代の2011年に藤枝MYFCのJFL昇格に貢献している。

 石田監督は、「最後の最後まで諦めることなく戦い、3勝挙げることをチームの目標として臨んだ。どのリーグのどのチームと対戦しても、決して楽な試合はないことは自分自身の経験からも嫌というほど知っていたし、選手たちにも伝えていた。実際に厳しい試合ばかりだったし、最後の試合では引き分け以上で良い状況になってはいたが、一戦必勝という姿勢で3日間を戦えた」と話した。

 石田監督は、関西でのリーグ戦を3試合残した9月に就任したばかり。時間もなく、難しい状況ではあったが、「選手たちが持っている能力や技術は高いと感じたし、個の力がバラバラに発揮されていただけだったので、攻守でやらなければならない約束事をシンプルにしただけだった。それをどこまでやれるか、というのが大きなテーマにはなっていたと思う。真面目で性格の良い選手たちばかりだったのでしっかり実行してくれて、微妙な変化は選手たち自身がピッチ内で声を掛け合って対応してくれた。彼らのおかげで決勝ラウンドへの切符を手に入れることができた」と、選手たちを讃えている。

 また、守屋は3日間を振り返り、「プロ経験のある選手もいたので、自分がキャプテンとしてあえてやるようなことはなかった。チームみんなで良い雰囲気作りはできていたし、ピッチ内でも集中を切らすことなく戦えたと感じている。今年は、地域CLのシミュレーションとして合宿を行ったりトレーナーを招いてくれたりして、選手たちがベストな状況で試合に臨めるようクラブが環境を整える努力をしてくれた。クラブとしても絶対に今年昇格したいと考えていることがよく理解できているので、必ず昇格を掴みたい」と語っている。

 アミティエの他、グループAからはVONDS市原FC(関東)、グループCからはテゲバジャーロ宮崎(九州)、全グループ2位の中で最も勝ち点・得失点差の高かったコバルトーレ女川(東北)も決勝ラウンドに駒を進めている。

 決勝ラウンドは11月24日から26日、ゼットエーオリプリスタジアムで総当たり戦が行われ、勝ち点上位2チームがJFLに昇格する。

文=前田カオリ

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