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鈴鹿アンリミテッドFC、昨年の雪辱果たし全国社会人サッカー選手権優勝! 

2017.10.18

鈴鹿アンリミテッドFCが優勝を果たした [写真]=前田カオリ

 10月14日(土)から18日(水)までの5日間に渡り、福井県坂井市にて第53回全国社会人サッカー選手権大会(福井しあわせ元気国体2018競技別プレ大会)が開催された。この大会は、JFL昇格が決まる全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)への出場権を得るための大会としての側面も大きい。上位3組は、9地域のリーグ優勝チームと共に地域CLに出場することができる。

 前年度に準優勝だった雪辱を果たして優勝した鈴鹿アンリミテッドFCは、東海リーグ1部を優勝してすでに地域CLへの出場権を得ていたため、「地域CLへのシミュレーション」として臨んだ。5日間で18得点を挙げ、失点はわずか2で抑えている。藏川洋平選手兼任監督は、「失点すれば試合運びが苦しくなり、疲弊してしまう。連戦になればさらに辛くなるので、守備から入ることは強く意識していた。小澤宏一前監督も、今年は守備から入れるチームにしたいと積み重ねてきていたものなので、ようやくカタチになってきたのかと思う。攻撃面に関しては、選手たちの身長の高さからセットプレーが得点源になったので、強みにしていきたいと感じた」と振り返った。

 加えて、3位のVONDS市原FCも関東リーグ1部を優勝し、地域CLへの出場権を得ていた。「この大会の一番の目的は、リーグ戦で主に出場していた選手も含め、それぞれの個性や能力を再確認することだった」というゼムノビッチ・ズドラブコ監督は、5日間メンバーを固定せず、5人までの交代枠も積極的に使用。「自分たちの目的は果たせたので、非常に満足している。チーム内には連戦経験のない選手が多かったので、身体的にも精神的にもタフな大会で最後まで戦い抜いたことは、必ず地域CLに繋がるだろう」と話した。

3位のVONDS市原FC [写真]=前田カオリ

 一方、準優勝の松江シティFC(中国リーグ)と4位のFC TIAMO枚方(関西リーグ1部)は、地域CLへの出場権を得ることを目的として挑んでいた。

 松江の田中孝司監督は、「リーグ戦では、ちょっとした油断やミスから安定した試合ができず、優勝を逃した。今大会では絶対に勝たなければならない気持ちが前に出たことで、選手たちがまとまり、地域CL出場権を得られることができたと感じている。最後に敗れたのは悔しいが、自分たちにやれることもあると確認できたので、短い期間ではあるけれど課題を修正して地域CLに挑みたい」と語っている。

準決勝の松江シティFC [写真]=前田カオリ

 また、初めて挑んだ今大会でベスト4入りし、地域CLへの初出場をも掴んだ枚方の山本拓弥監督は、「1つでも多く勝つことができればなお良かったが、この大会での最低限の目標を達成できたことには安堵している。若い選手が多いのでこういった大会での経験も少ないが、昇格を有力視されているチームと対戦できたことで、自分たちの今の力量と昇格するにはどれだけの力が必要かということを体感できた。リーグ戦でも大量失点する試合はあったが、それを乗り越えてリーグ2位で終えているので、短期間であろうともまた成長できると思う。地域CLまでにやらなければならないことは明確になった」とした。

初のベスト4入りを果たしたFC TIAMO枚方 [写真]=前田カオリ

 リーグ優勝ですでに出場権を得ていた鈴鹿とV市原がベスト4まで勝ち上がったことにより、今大会では地域CL出場枠に1つ空きが出た。次に出場権を獲得できる条件は『リーグ2位の百年構想クラブ』であることだが、今年は該当チームがなかったため、2010年に制定された『2010年6月末時点での社会人連盟登録チーム数の多い地域リーグ順での輪番制』(関東は2010年、関西は2011年、九州は2013年に行使)により、東海リーグ2位のFC刈谷が出場権を得ることとなった。

 地域CLに向け、対戦相手になり得るチームを視察に来ていたFC刈谷の飯塚亮監督は、「今回優勝した鈴鹿にも、リーグ戦では負けていない。とはいえ、決定力を欠いて他の試合で勝ち点を取りこぼし、リーグ優勝を逃しているのも事実。自分たちが12番手のチームであることに違いはないので、対戦相手をリスペクトし、チャレンジャーとして今年こそ昇格することを目指し、戦いたい」と、3年連続となった出場への意気込みを語った。

 地域CL2017は、10月22日に抽選会を行い、11月10日から12日の3日間に渡って1次ラウンドが開催される。

取材・文=前田カオリ

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