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【スカサカ!ライブ】大学サッカー発展への第一歩…日本版NCAAが果たす役割とは

2017.10.11

 スカパー!では、毎週金曜日午後9時から、サッカー情報番組『スカサカ!ライブ』をレギュラー放送している。10月6日の放送では、大学サッカーにスポットを当てた。

 アメリカのカレッジスポーツは、全米大学体育協会(NCAA)が大学のスポーツクラブ間の連絡調整、テレビ放映権の管理など運営支援を行っている。アメリカンフットボールの「ローズボウル」のテレビ中継が多くの視聴者を獲得するなど、アメリカ国内でカレッジスポーツはプロスポーツに匹敵する人気となっている。

 日本は競技ごとの学連はあるが、NCAAのように全体を網羅し統括する組織がない。そのためスポーツ庁は、NCAAをモデルとした日本版NCAAを来年度に創設しようと準備を進めている。2017年9月28日、「第1回 日本版NCAA創設に向けた学産官連携協議会」が開催され、「学」の代表者として慶應義塾大学体育会ソッカー部4年で、一般社団法人ユニサカの代表理事も務める渡辺夏彦が登壇した。

 渡辺はこの協議会で「(ユニサカは)人気向上による競技力の向上を目指しています。人気向上、集客力の向上が経済力の向上につながって、プレー環境の向上につながり、最終的には競技力の向上につながる。そういういい環境を生み出す最初の一歩として人気向上に取り組んでいます」と、自分たちの取り組みを紹介。この協議会を取材したスポーツライターの二宮寿朗氏が、会の終了後に渡辺へのインタビューを行った。

 ユニサカは7月に慶應大と早稲田大学の早慶サッカー定期戦に向けて様々な取り組みを行い、結果的に1万4000人を集客した。二宮氏からこの結果についての手ごたえを問われて、渡辺は次のように答えている。

「競技力向上までには長い時間がかかると思いますけど、人気の向上は目に見える形でありましたし、長期的な活動で言っても、協賛金活動やテレビ放映の実現など、新たな一歩を踏み出せました」

 そして二宮氏が今後の展望を尋ねると、渡辺は次のように語った。

「これはチャンスですし、大学サッカーの発展を日本サッカーの発展につなげたいという気持ちは当初から一番大事にしています」

 日本版NCAA設立の理由は「スポーツと学業の両立」、「安全性の向上」、「新たなスポーツビジネス市場としての活性化」の三つが挙げられる。ともすれば産業化、商業主義化が主な目的と捉えられがちだが、二宮氏は「まずは安全マニュアルの設定、事故を無くそうというところから発進して、その次に学業との両立。学業と安全からスタートして、そこから第二フェーズとして産業化に行きましょうという流れです」とコメント。

 協議会で渡辺が語ったように、競技力を上げるためには人気を高め、経済力を高めなければならない。二宮氏は「(競技には)エンターテインメント性があったほうがいいし、それはサッカーならやれる。みんなで盛り上がろうというカーニバル的な雰囲気が作れるので、日本ではサッカーが牽引役になれる可能性がある」と、日本版NCAAの創設とサッカーが果たすべき役割に期待を寄せていた。

 10月13日午後9時から生放送される『スカサカ!ライブ』では、日本代表の10月の2連戦を、同番組のレギュラー解説員である岩政大樹、ゲスト解説委員の柱谷幸一氏らが徹底レビュー。また、ガンバ大阪などで活躍した本並健治氏を招き、ポジション論~GK編~などを放送する。

『スカサカ!ライブ』公式サイトへ

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