イタリアに敗れたビーチサッカー日本代表 [写真]=FIFA via Getty Images
FIFAビーチサッカーワールドカップ ポルトガル 2015大会は16日、準々決勝4試合を行い、2大会連続でベスト8に進出した日本は、イタリアに2-3で敗れた。イタリアのほか、開催国ポルトガル、ロシア、タヒチが準決勝に勝ち進んだ。
日本は立ち上がり20秒、照喜名辰吾のスローから茂怜羅オズが強烈なミドルで先制ゴールを決めた。勢いに乗る日本は、イタリアの攻撃を跳ね返すが、パオロ・パルマッチが幾度もオーバーヘッドでゴールを狙ってきた。日本は、照喜名のスローからゴール前でチャンスを作るが、得点には至らない。
今大会未だノーゴールで得点がほしい山内悠誠がFKのチャンスを得るが、枠をとれえられなかった。試合前に「観客を楽しませながら勝ちたい」と語っていた後藤崇介も機をみてオーバーヘッドでゴールを狙っていったが、スコアを動かしたのはイタリア。第1ピリオド終了間際にキャプテンのフランチェスコ・コロシニティのオーバーヘッドをゴール前でエマヌエレ・ズルロが合わせて1-1とした。
ベンチで「いこう!いこう!」と勇ましく声を掛け合い、第2ピリオドに入った。序盤からシュートを打っていく日本。照喜名も最後尾からシュートを狙っていった。暑さの中、茂怜羅と照喜名の2人はここまでフル出場を続けていた。宜野座寛也らベンチメンバーから照喜名へ声をかけてバックアップした。照喜名は集中を切らすことなく、イタリアの再三のシュートも弾き、ゴールに立ちはだかった。だが、10分、イタリアに左サイドからのマイナスの浮き球を中央でロングボレーシュートで決められ、1-2で追いかける苦しい展開になった。
運命の最終ピリオド。日本からはるばるポルトガルまで応援に来たサポーターが声をからして後押しをする。序盤から後藤がオーバーヘッドで狙っていった。負けられない両国。開始2分、後藤がFKを得た。「絶対とってやろうっていう気持ちで力まないように蹴った」シュートで2-2に追いついた。残り1分、イタリアがカウンターからドリブルで運んでゴール前で合わし2-3とし、僅かな差でイタリアに軍配が上がった。
2005年以来のベスト4は叶わなかったが、マルセロ・メンデス監督は「日本代表は1年前からいい仕事をしてきたし、こういう結果になってもプラスに考えないといけない」と今回の結果を捉えた。ゴールマウスを守った照喜名は、「ちょっとした差でイタリアのほうがうまかった。イタリア戦が山場だった。しっかりと受け止めて、その感覚が残っているうちになんとかしないとまた2年後、同じようになる。そこを解決していかないと1個上には行けないので」と、すぐに2年後の舞台に気持ちを切り替えた。日本チーム最多の4ゴールを挙げた後藤は、今大会を振り返り、「幸せな時間だった。またW杯の舞台に戻ってきたいと思う」と、2017年バハマ大会を目指す。