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競り合いの強さを見せ付けた大阪体育大、逆転で国士舘大を撃破…28年ぶり2回目の全国制覇/インカレ

大阪体育大が28年ぶり2回目の全国制覇 [写真]=内藤悠史

 第62回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)の決勝が、25日に国立競技場で行われ、関東第4代表の国士舘大学と、関西リーグ王者の大阪体育大学が対戦した。

 一対一の強さや球際の激しさ、ギリギリの局面で体を張れるメンタルを備えた両チームが激突。立ち上がりから、大阪体育大が中盤で激しいプレッシャーをかけてセカンドボールを確保し、左サイドを使った広い展開で主導権を握った。20分、MF山本大稀からのパスを受けたFW伊佐耕平が左サイド深くまで進入。国士舘大のチェックが遅れたところを突いて、ゴールライン際から中央へカットインすると、右足を振り抜いた。強烈なシュートは枠をわずかに外れたが、得点の予感を漂わせる場面だった。

 一方の国士舘大は、FW平松宗が準決勝での負傷を押して強行出場するも、動きの量が少なく、前線でポイントを作れない。敵陣でボールが収まらず、大阪体育大に押し込まれる時間が続いた。FW平松は22分に交代。身長190cmの長身FW服部康平がピッチに送り出された。すると、FW服部がいきなり大仕事をやってのける。26分、左サイドのMF進藤誠司が上げたクロスボールに反応。巧みなトラップから豪快な左足ボレーを叩きこんだ。「すごく良い入り方ができた。(大学)4年間の中で、交代出場では一番良い入り方だった。『これはいけるな』という感じだった」と、本人が振り返る会心の一撃で、国士舘大に先制点をもたらした。1点リードを奪った国士舘大は、大阪体育大から流れを引き戻し、MF進藤とFW服部の連係から追加点を狙う場面も作り出した。

 一方、1点ビハインドを負った大阪体育大。攻勢をかけながら先制点を奪われる嫌な展開だったが、「0-1で折り返していたとしても、後半に逆転できるという自信があった」(FW伊佐)、「(準決勝の)専修大戦でも逆転できたから、今日もできると信じていた。落ち着いてやれた」(DF坂本修佑)と、選手たちに焦りはなかった。44分には、MF池上丈二が蹴り込んだ右CKを、FW伊佐が頭で合わせる。枠を捉えたボールは国士舘大DF石川喬穂にゴールライン上でクリアされたが、前半のうちに試合を振り出しに戻す。アディショナルタイム、右サイドからDF山口幸太がクロスボールを上げると、ファーサイドで国士舘大DF石川が処理にもたつき、こぼれ球にMF山本が反応。右足シュートをゴール右隅に突き刺した。

 前半のラストプレーで同点に追い付いた大阪体育大は、後半開始早々に逆転に成功する。47分、左サイドをドリブルで駆け上がったMF池上の緩やかなクロスボールに、MF山本が飛び込む。ファーサイドからのヘディングシュートが、GK久保田昇次の手を弾いてゴールに吸い込まれた。

 ハーフタイムを挟んでの2得点で、リードを奪った大阪体育大。DF坂本が「引いてしまったら、マークを捕まえるのは得意ではない。前向きに守備をできたら、うちのペースになる」との言葉どおり、積極的な守備を展開していく。「向こうのDFラインがロングボールを多用していて、疲れもあって(中盤が)間延びしていた」(MF国吉祐介)中でも、「相手の19番(FW服部)がターゲットになって、そこにボールを出してくる」(DF坂本)国士舘大の攻撃に、しっかりと対応した。

 大阪体育大は国士舘大に決定機を作らせず、逆に追加点を狙う。56分には、FW澤田竜二がペナルティーエリアの外でボールを受け、振り向きざまに左足でシュート。88分には、FW伊佐が力強いドリブル突破から強烈な左足シュートを放つと、ボールは左ポストを直撃した。チャンスを作り続けて迎えた終了間際、右サイドでボールを持ったFW澤田が左足でクロスボールを上げると、MF山本がトラップから対面のDFを振り切り、左足を一閃。自身3点目となるゴールを決め、リードを2点に広げた。試合は3-1で終了。大阪体育大が国士舘大を破り、28年ぶり2度目の全国制覇を果たした。

 準決勝、決勝と関東勢を連破して大会を制した大阪体育大は、中盤での寄せの早さや競り合いの強さで相手を上回った。坂本康博監督は、「いかに相手に競り勝つか。競り合いはテクニックだと思っている。その練習を徹底的にやっている」と、コメント。日々の練習に裏打ちされた実力を、全国の舞台でしっかりと示して見せた。決勝でハットトリックを達成し、大会最優秀選手に選出されたMF山本は、「技術的に言えば、自分たちよりはるかに上のチームばかり。そこで勝つためには、走り勝つ(ということ)、メンタルの部分(が必要)。失点しなければ負けることはない。その意識を持って臨み、『強力な2トップがいるから、得点ゼロで終わることはない』と信じて戦っていた」と、振り返った。

 第62回全日本大学サッカー選手権大会の結果、個人表彰は以下のとおり。

優勝:大阪体育大学(28年ぶり2回目)
準優勝:国士舘大学
3位:専修大学、鹿屋体育大学

最優秀選手:MF山本大稀(大阪体育大学)
ベストFW:澤上竜二(大阪体育大学)
ベストMF:國吉祐介(大阪体育大学)
ベストDF:坂本修佑(大阪体育大学)
ベストGK:村上昌謙(大阪体育大学)

文=内藤悠史

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