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専修大が桐蔭横浜大に4発快勝、2節残して優勝決定…チーム全員で勝ち取った3連覇/関東大学リーグ

専修大が関東大学1部リーグ3連覇を達成した [写真]=内藤悠史

 関東大学1部リーグ第20節が9日に行われ、江戸川区陸上競技場で首位の専修大学(勝ち点42)と8位の桐蔭横浜大学(同24)が対戦した。リーグ戦残り3試合で、専修大と2位の早稲田大学との勝ち点差は7。専修大は今節で勝利を収めれば、3連覇が決まる。

 チームを牽引してきたエースと大黒柱が、それぞれ2ゴールをマーク。負傷者が続出し、急造で組まれた最終ラインも高い集中力を保ち続けた。劣悪なピッチコンディションには、割り切った戦術を採用して対応。総合力を見せつけた専修大が、リーグ戦2試合を残して3連覇を決めた。「(過去2年と比べて)価値があるというか、チーム全体で勝ち取ったという印象」(源平貴久監督)との言葉を象徴するかのような90分間だった。

 優勝目前が迫りながら、直近2試合で勝利がなかった専修大。前節の中央大戦では、開始10分までに2失点を喫する苦しい展開だった。今節は、「ここで負けたらまずい。前へ前へ攻め倒して終わろう」(GK福島春樹)という意識で臨んだ。凸凹の目立つピッチに対応するため、ロングボールを多用することで前への推進力を生み出す。本来のつなぐサッカーをある程度捨て、割り切った戦術でリスクを回避した。主将のMF長澤和輝横浜F・マリノス特別指定選手)が「精神的にも意思統一が図れた」と語った通り、高い集中力をキープして立ち上がりを無失点で終えた。

 そして、先制点は12分に生まれた。ゴール前の混戦で、こぼれ球に反応したFW仲川輝人がPKを獲得。自ら得た好機をゴール左隅に決めた。追加点を奪ったのも仲川だった。前半終了間際、ショートカウンターから長澤のパスを受けてペナルティーエリアへ進入。フェイントでシュートコースを創りだすと、左足を振り抜き、狙いすましたシュートがゴール右隅へ決まった。

 得点ランキングトップに立つ仲川が前半で2ゴール。後半に入ると、エースの活躍に呼応するように、同ランク2位の長澤が2ゴールを奪う。51分、ペナルティーエリア内で仲川とのワンツーから抜け出し、右足シュートで冷静にゴールネットを揺らした。さらに60分には、左足ミドルをゴール右隅に突き刺した。

 4点リードを奪った専修大は、出足の早いプレスで桐蔭横浜大の反撃を完封。守備陣が最後まで集中力を切らさず、今シーズン3度目の完封勝利で3連覇に花を添えた。

 源平監督が、「彼の力が大きかった」と称えたボランチのMF下田北斗は、「チーム一丸となってがんばってこられた結果。過去2年と比べるとチームの力は落ちているかもしれないが、勝ち点は(過去2年より)取れている。“勝ち切る”というところでは強さはあると思う」とコメント。「内容的には落ちているので、インカレ(全国大会)までにもう少し上げていきたい」と、今後を見据えた。長澤も、「これは通過点。まだまだやれていないことは多い。インカレではトーナメント戦なので、戦い方を考えてしっかりやっていきたい」と、さらなる向上を誓った。

 関東大学1部リーグ第20節終了時点の順位表は以下のとおり。

1位:専修大学(勝ち点45/得失点差+28)
2位:早稲田大学(勝ち点36/得失点差+5)
3位:国士舘大学(勝ち点31/得失点差+4)
4位:筑波大学(勝ち点30/得失点差+9)
5位:中央大学(勝ち点28/得失点差+9)
6位:明治大学(勝ち点28/得失点差+4)
7位:流通経済大学(勝ち点25/得失点差-5)
8位:桐蔭横浜大学(勝ち点24/得失点差-14)
9位:順天堂大学(勝ち点21/得失点差+1)
10位:日本体育大学(勝ち点21/得失点差-6)
11位:東洋大学(勝ち点19/得失点差-11)
12位:慶應義塾大学(勝ち点19/得失点差-24)

文=内藤悠史

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