2013.01.03

[高校サッカー選手権2回戦 桐光学園-四日市中央工]桐光学園が前回準優勝の四中工を撃破、風下の戦い方に実力差

四中工
前回準優勝の四中工から4ゴールを奪った桐光学園が16強に [写真]=鷹羽康博

2013年1月2日(水)/14:10キックオフ/神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場/観客14500人/試合時間80分

桐光学園 4(3-0、1-2)2 四日市中央工
<得点者>
(桐光学園)
前半25分 市森
前半35分 野路
前半36分 野路
後半29分 橋本

(四日市中央工)
後半13分 坂
後半15分 坂

 前半は風上に立った桐光学園が、(11)市森の先制点で勢いに乗った。35分には(9)野路が予測を誤ったGKを射抜くように追加点を挙げるなど前半で3点のリードを得た。しかし、後半に入ると四日市中央工が逆襲。いずれも左CKからDF(4)坂が連続ゴールを挙げて1点差に詰め寄った。しかし、風下でも巧みな戦い方を見せた桐光学園が、相手のサイドを攻略。後半29分にダメ押しゴールを奪い、勝敗を決定づけた。

◆桐光学園が前回準優勝の四中工を撃破、風下の戦い方に実力差

 強風に翻ろうされた一戦だったが、風下での戦い方に差が出た。桐光学園は前半に風上を選択。佐熊裕和監督は「先制点が欲しかった。立ち上がりの10分は非常に重要。押し込まれる10分と押し込む10分では展開が違ってくる」と、その理由を話した。ロングパスを前線に入れて起点を作る桐光学園は、追い風を受けて先手を取ることに成功した。

 四日市中央工は、足下につなぐショートパスとドリブルで敵陣までボールを運ぶことはできたが、ボールを奪う位置が低いこともあり、なかなか相手ゴールに迫ることはできなかった。

 桐光学園は25分、右(2)大田隼輔のロングパスをFW(9)野路貴之が追いかけて、ヒールパス。相手の逆を突くように後方へ残したボールをFW(11)市森康平が豪快に蹴り込んで先制点を奪った。さらに35分、ゴールキックが風に乗って相手DFを越えると、(9)野路が前に出ていた相手GKの頭の横をかわすようにシュートを決めて追加点。直後の36分、MF(10)松井修平が右サイドへ展開すると、MF(7)橋本裕貴がクロス。ファーサイドで(9)野路がバックステップを踏みながらヘディングで合わせて3点目を奪い、一気にリードを広げた。

 後半も先にチャンスを得たのは桐光学園だったが、10分を過ぎると四日市中央工が攻勢に転じた。左MF(18)田村大樹が柔らかいボールタッチからドリブルやパスで相手守備網を打開。後半13分、左CKを(18)田村大が蹴ると、ファーサイドに飛び込んだDF(4)坂圭祐が右足で合わせて1点を返した。さらに直後の14分、またもや左CKから(18)田村大のキックに(4)坂が今度は頭で合わせて2点目。1点差に詰め寄った後も、後半15分には(18)田村大のシュートがクロスバーをたたくなど、白熱した展開となった。

 しかし、前回大会で得点王争いを繰り広げたダブルエースのFW(16)浅野拓磨、FW(17)田村翔太がなかなか持ち味を発揮できなかった四日市中央工に対し、桐光学園は風下でも好機を作り出した。相手DFラインの背後にボールを入れ、フィジカルに勝る2トップのボールキープからサイドを攻略。後半29分、左サイドで(10)松井、(11)市森のボールキープから(8)菅本岳がクロス。逆サイドを駆け上がった(7)橋本がヘディングで合わせ、相手の息の根を止める4点目を奪った。注目カードを制した桐光学園の佐熊監督は「相手は前回準優勝チームだけど、こっちはJ入団選手もいないし、目の前の一戦一戦を戦うだけ。前半は4点目を奪える場面があったし、後半にセットプレーから点を奪われた部分は修正したい」と勝って兜の緒をしめた。

◆試合後監督・選手コメント
桐光学園・佐熊裕和監督
「相手の2トップに対してマンマークはつけず、ゾーンディフェンスでマークを受け渡して対応した。相手の2人(浅野、田村翔)は能力が高い。でも、プリンスリーグで強い相手と戦った経験が生きている。個を補うチームでなく、個を生かすチームになるという意味では、いい方向に向かっていると思う」

桐光学園・(9)野路貴之
「このカードがヤマだと思っていた。スタッフがたくさんの情報をくれたので、いい準備ができた。風が強くて相手の守備が苦労していたので、チャンスがありそうだと思っていた。チームの2点目は市森が競った後のボールを狙っていた」

桐光学園・(7)橋本裕貴
「相手の2トップに点を取らせずに勝ったことがよかったと思う。4点目は、菅本はクロスが上手いので、必ず来ると思っていた。逆風だったので、ゴール前に入るタイミングを遅らせていった。点を取れたのはよかったが、もっと自分で相手を苛立たせるようなプレーを仕掛けてもよかったと思う」

四日市中央工・樋口士郎監督
「前半を0-1で折り返したかった。3-3までいけばドラマが生まれるのではないかと思ったが、したたかさでは相手が1枚も2枚も上だった。勢いだけでは勝つのが難しい相手。風下になっても常に前線のキープでカウンターの起点を作って脅かしてきた」

四日市中央工・(16)浅野拓磨
「もっともっとサッカーがしたかった。悔いは残っていないが、もっともっと自分たちのサッカーができたんじゃないかという気持ちはある。2トップに入れるパスのタイミングが合わず、無駄蹴りになる場面が多かった」

四日市中央工・(17)田村翔太
「ボールを持つと相手が来るので、周りを使いたかったが、もっと自分でやる場面があってもよかったのかもしれない。選手権は高校生が出られるいちばん注目度の高い大会。昨年の大会の数試合で僕の人生は変わった。あれから高校選抜や年代別日本代表を経験したことをここで生かせず、悔しい」

取材・文=平野貴也(フリーライター)

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