2013.01.01

[高校サッカー選手権1回戦 前橋育英-宮古]内容に不満を残すも前橋育英が5発快勝

[高校サッカー選手権1回戦 前橋育英-宮古]内容に不満を残すも前橋育英が5発快勝
8分、66分と2ゴールを決めた前橋育英の外山凌 [写真]=足立雅史
サッカー総合情報サイト

第91回全国高校サッカー選手権大会 1回戦 前橋育英-宮古
12年12月31日(月)/14:10キックオフ/埼玉県・浦和駒場スタジアム/観客5986人/試合時間80分

前橋育英 5(2-0、3-1)1 宮古

(得点)
前橋育英
外山(前半8分)
小川(前半23分)
外山(後半27分)
高田(後半28分)
三橋(後半36分)

宮古
砂川鉄(後半38分)

 序盤から宮古を圧倒する前橋育英。前半8分には(10)外山のゴール、前半23分にも(5)小川のミドルシュートで順調に得点を重ねていく。その後、アタッキングサードでのミスが目立ち、なかなか追加点を挙げられなかったが、後半27分から個の能力をフルに発揮。立て続けに3点を奪い、試合を決定づける。終盤、宮古も一矢を報いたものの、5-1で勝利した前橋育英が2回戦へ駒を進めた。

◆内容に不満を残すも前橋育英が5発快勝

 序盤から総合力に優る前橋育英が主導権を握った。前半8分に右サイドバック(6)廣田和也から好クロスが入る。ゴール前中央でボールを受けた(10)外山凌は、体を使ってマーカーをブロックしながらうまく反転し、左足のグラウンダーシュートをゴール右下に突き刺した。前半23分には、宮古のクリアボールを(5)小川雄生が右足でたたき、約30メートルの強烈なミドルシュートを決め、点差を広げた。

 しかし前橋育英のエンジンがかからない。厳密にいえば、(5)小川と(8)永田大のダブルボランチがセカンドボールを圧倒的に支配し、そこから(10)外山、(15)広瀬慧、(20)小口大司、(17)上田慧亮らの繰り出す鮮やかなコンビネーションプレーで何度も宮古陣内深くまでは攻め入る。まさにハーフコートゲームといっても差し支えないほど前橋育英が圧倒していたのだが、アタッキングサードの崩しやフィニッシュでミスが多発。最後の詰めが甘く、試合を決定づける3点目が遠い。

 前橋育英に圧倒されていた宮古も、なかなか攻め手を見出せず、苦しまぎれにクリアしても、それを相手の最終ラインとボランチに拾われ、2次攻撃、3次攻撃を浴びる苦しい展開が続いた。それでも時折丁寧なビルドアップから、クサビの縦パスが前線の(19)宮国泰吾に入り、連動してg人目の動き出しが絡んだときには、可能性を感じさせるいい展開になりかけた。しかし前橋育英の守備陣、中でもセンターバックの(3)柳沢拓希、ボランチの(5)小川の球際の強さや、冷静なカバーリングの前に活路を切り開くことができなかった。

 こうした全体の流れは後半も一向に変わらなかったが、前橋育英はきれいな崩しを見せても、パスをつなぎすぎるあまりシュートの機会を逸するか、敵陣深くの密集ゾーンでパスが相手に引っ掛かるなどミスが目立ち、3点目が奪えないまま時間が過ぎていく。後半15分を過ぎると前橋育英のつなぎが雑になり、それに伴い宮古が相手のパスミスを奪い、ショートカウンターからようやく盛り返す。ここで追撃の1ゴールでも生まれていれば、状況は変わったのかもしれないが、「今年は飛び抜けた選手がいない分、守備を頑張らなきゃいけない」((4)柳沢)というとおり、前橋育英にはボランチのリスクマネジメント、あるいはサイドバックのカバーリングといった守備面で例年以上の安定感があり、宮古に決定的なチャンスを作らせなかった。

「ミスが多く、自分たちのサッカーができていなかった」((4)柳沢)という消化不良の展開とはいえ、それでも後半27分には(10)外山のパワフルな縦への突破から3点目を奪い、直後の28分には左サイドから揺さぶりを仕掛け、(15)広瀬の折り返しを(16)高田龍司が鮮やかに決めて加点。後半36分にも、途中出場の(9)三橋秀平が左サイドから中央へ切り込み、GKとの1対1を制して5点目を挙げるなど、個の能力で得点まで結びつけてしまうあたりは圧巻の一言だった。

 後半38分には、前橋育英のGKがファンブルしたところを、FW25砂川鉄信が押し込んで宮古も一矢を報いる。その後、スコアは動かず、5-1で、前橋育英が勝利を収めた。ただ、あまりにもミスが目立ったせいか、引き上げてくる前橋育英イレブンに笑みはなく、納得いかないという表情が印象的だった。

◆試合後コメント
前橋育英・山田耕介監督
「全体的にパスミスが多く、ぎこちない感じで終わりました。最後は集中も切れて1点を失ってしまいました。初戦ということで硬さはあったと思います。昨年、選手権に出ていないので、そういう雰囲気を感じました。でも、初戦が大事でしたから、それを勝ち切ったのは収穫です。これからだんだんよくなればいいと思います。もっとスムーズにパスが回るようになることを期待しています」

前橋育英・(4)柳沢拓希
「ミスが多く、自分たちのサッカーができていませんでした。点が結構入ったからだらけた部分もあって、最後に失点してしまいました。あの失点はなくさないといけないと思います。今年は飛び抜けた選手がいない分、守備を頑張らなきゃいけない。5点取れたのはよかったですけど、相手のミスもありましたから。初戦というのもあって、みんなに硬さがあったと思います」

前橋育英・(10)外山凌
「いつもは緊張しないんですけど、選手権なので緊張してしまいました。結果だけを見ると評価できますけど、内容的には満足していません。勝ちましたけど、もう今日から2日に向けてやっていきたいです。ゴールにはこだわり、最終的に得点王になれればいいですけど、とにかくチームの勝利が最優先です」

宮古・上間良哉監督
「優勝を目指すチームと選手権の舞台で戦えたのは幸せなことだと思います。このレベルを肌で感じたのは選手たちに非常にいい経験になったでしょう。前半の2失点で元気がなくなった部分はあったんですが、後半は気持ちを切り替えて行こうという姿勢も見られましたので、後半はよく頑張ってくれたと思います。でもやっぱり力負けした部分はありますね」

鈴木潤(フリージャーナリスト)取材・文

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