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大注目の”10番対決”も「負けたくない」…静岡学園・松村優太が集大成の頂上決戦へ

静岡学園の松村優太 [写真]=野口岳彦

 エースに待望の一発が生まれた!

 第98回全国高校サッカー選手権大会準決勝、矢板中央(栃木)と対戦した静岡学園(静岡)は、相手の2本に対し、12倍となる24本のシュートを放った。ところが、数字とは裏腹に試合は終始苦しい展開となる。守りを固めた矢板中央の守備陣に手こずり、静岡学園はゴールを割れないまま後半アディショナルタイムを迎えた。トータル90分の前後半を終えると、即PK戦突入となるレギュレーション。見守る人たちもPK戦を意識していたその時、静岡学園の10番・松村優太(3年/鹿島アントラーズ入団内定)が局面を打開した。

 時間的にはラストワンプレー、いつホイッスルが鳴ってもおかしくない状況で、右サイドから得意のドリブルを開始した。カットインからエリア内に侵入すると、相手DFはたまらずファールでストップ。最後の最後にPKをゲットすると、松村自らがこれを決めて勝負あり。1-0で勝利を収め、静岡学園を24年ぶりの決勝戦へと導いた。

16得点無失点。盤石の強さで決勝進出

矢板中央戦では自ら得たPKを決めて今大会初得点。待望の一発とともにチームを決勝戦へ導いた [写真]=山口剛生


「今日は決められる予感がしていた。落ち着いて試合に臨めたのがよかった」

 松村は試合後にそう話し、試合を振り返った。今大会で静岡学園が挙げた得点は5試合で16得点。しかし、エースとして期待を集めた松村は準々決勝まで無得点だった。右サイドから爆発的なスピードとテクニックを駆使したドリブルは相手DFに恐怖を与え、常に厳しくマークされてきた。それでも、マークが薄くなった味方を活かすことで、チームは躍動。伝統の“静学スタイル”で奏でる攻撃サッカーは破壊力十分。ボランチの井堀二昭(3年)1トップの岩本悠輝(3年)がハットトリックを挙げる活躍を見せると、「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに守備陣も奮起。16得点無失点と盤石の強さで決勝進出を果たした。

 ここへ来て松村にゴールが生まれたこともチームに勢いを与えるだろう。チームを率いる川口修監督は松村について、「『試合を決められる選手になりなさい』と彼には言ってきた。試合で点を取ることも要求しています。今日はチャンスでPKを取れたのは、彼が成長したところだと思います」と話した。拮抗した展開で力を発揮できる。選手権準決勝という大舞台で、矢板中央の強固なディフェンスを自らの力でこじ開けた。待望の一発を決め、より充実した精神状態で“あと1勝”に迫った全国制覇に挑む。

J内定同士。大注目の”10番対決”

青森山田の武田英寿(左)との”10番対決”にも注目が集まる [写真]=野口岳彦、山口剛生


 最強の相手が最後の相手だ。決勝で相対するのは前回大会王者の青森山田(青森)。インターハイ準優勝の富山第一(富山)、一昨年度の選手権王者・前橋育英(群馬)、國學院久我山(東京)や昌平(埼玉)ら強豪たちがひしめくブロックを勝ち抜き、準決勝では優勝候補の呼び声高い帝京長岡(新潟)にも勝利し、連覇に王手をかけた。それだけじゃない、今年度の青森山田は高円宮杯プレミアリーグでJユースの強豪たちを退け、「日本一」に輝いている。

「青森山田は攻守ともにレベルが高くて、高体連の中では一番強いチーム」と松村もその強さを口にしたが、一方で「自分たちは(準々決勝で対戦した)徳島市立、矢板中央と守備がストロングのチームに勝ってきているので、次もしっかりスタイルを変えずに、こじ開けて点を取れるようにしていきたい」と自信もある。

 もう1つ注目を集めるのが、“10番対決”だ。青森山田の10番・武田英寿(3年/浦和レッズ入団内定)は司令塔として攻撃を操るだけではなく、今大会は3得点を記録するなど決定力も兼ね備えている。

「どちらの10番が勝負を決めるのか?」。J内定を決めている両雄の激突に、周囲は自ずと盛り上がってしまうが、「武田くんとはあまり会ったことはなけど、プロで勝負する選手には負けたくない。ライバル心もあります。それを試合につなげていければ」(松村)と、受けて立つ構えだ。

 泣いても笑っても、残り1試合。サッカー王国・静岡の復権を懸けた24年ぶりの全国制覇へ、松村は最後に「自分が決めて勝利につなげたいと思います」と宣言した。集大成となる最後の大舞台でも、自らのゴールで試合を決める。

取材・文=サッカーキング編集部

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