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[徳島市立]高さとフィジカルを兼ね備えた注目のGK…共闘望む『小次郎くん』の存在とは【高校サッカー選手権】

188cmの高さとフィジカルの強さを誇る徳島市立のGK中川真 [写真]=安藤隆人

 今大会注目のGKが徳島にいる。188cmの高さとフィジカルの強さを誇る徳島市立のGK中川真(3年)だ。ポテンシャルの高さを買われ1年次から試合に出ているが、「チームの絶対的な守護神」という訳ではない。同学年にいるもう1人のGKの存在が大きかった。

 GK米田世波。身長は181cmながら、しなやかな身のこなしを駆使したセービングに加え、足元の技術も高く、GKとして魅力的な要素を兼ね揃えている。高さでは上回っている中川だが、米田の技術の高さに羨ましさを感じていた。

「センスが凄い。僕は負けている」

 そうはっきりと認める中川だが、それこそが彼の才能でもあった。自分より優れたものを認め、『認めた先』を見据えている。諦め、その場から脱げ出すのではなく、逆に「どうやったら追いつけるか、追い越せられるか」を具体的に考えることができる。

「僕はとにかく誰にも負けたくないんです。自分は努力できる才能を持っていると思っていて、自分より優れたものに対して、僻むというより、すぐに負けを認めて、『その分、自分は努力しないといけない』と思うタイプなんです。まず謙虚に自分よりも上の人間を認めることが大事。それでいて、僕は負けたくないので、追い越せるように努力する。超える努力を惜しまずできます。僕には常に競う相手が必要なんです」

 だからこそ、小学校時代から別々のチームでライバルとして凌ぎを削っていた米田が、自分と同じ徳島市立に来ることを「彼が徳島市立に来ると聞いて嬉しかったです」と成長のために必要な存在としてリスペクトをしていた。

 結果、彼らは壮絶な守護神争いを演じた。だが、決着はまだついていない。ベスト8に進出した今年のインターハイは4試合とも中川が先発したが、全ての試合で試合終了間際に米田が投入されている(1回戦〜3回戦までは全てPK戦)。そして、プリンスリーグ四国では中川より米田の方が多く出場。選手権予選も準決勝まですべて米田がスタメンだったが、決勝だけ中川がスタメン出場を果たした。

 両者の実力は紙一重ゆえに、高校最後となる選手権でもどちらがスタメンか分からない。だが、それを「自分にとって必要なもので、どうしたら選手権の試合に出られるかを真剣に考えて取り組めている」(中川)とポジティブに受け止めている。そして、『その先』も見据えている。高校卒業後は法政大に進学する。

「小次郎くんとポジション争いがしたいし、後を引き継ぎたいと思ったんです」

 彼の言う『小次郎くん』とは法政大の現3年生GK中野小次郎だ。身長2mという超大型GKで、すでに2021年シーズンからの北海道コンサドーレ札幌入りが内定している。中野は徳島出身でジュニアユースからユースまで徳島ヴォルティスの下部組織で育った。当時、徳島ジュニアユースに所属していた中川は、ユースの練習に参加した際、中野と話をしたり、一緒にトレーニングをするなど面識があった。

「法政大に進んだ後も小次郎くんのことはずっとチェックしていた。大学に入ってからさらに伸びたし、どんどん上手くなっている。僕が法政大の練習に参加をした時も、一緒にトレーニングをして、自分が届かないところも届くし、キックもうまいし、改めて凄い選手だと思った。ピッチ外でもすごく優しくしてくれて、小次郎くんと一緒にやりたいと思ったんです」

 大学屈指の守護神と1年間だけでも本気のライバル関係になりたい。自分より上と認めて、そこから追い付け追い越せと自分のストロングポイントを発揮したい。どこまでも貪欲で、どこまでもライバルを欲する中川は、まずは米田との切磋琢磨を最後まで楽しむべく、最後の選手権に臨む。

取材・文=安藤隆人

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