2019.07.25

打ち破った“千葉二強”の牙城…最激戦区を勝ち抜いた日体大柏の強さとは?

全国屈指の最激戦区、千葉県を勝ち抜いた日体大柏の強さとは [写真]=吉田太郎
育成年代を中心に取材活動を展開。

 現在、“全国一の激戦区”は千葉県だと言われている。インターハイ最多の優勝9回、選手権優勝5回を誇る市立船橋と、2年連続で選手権ファイナリストになっている流経大柏はいずれも高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグに所属(高体連チームでは全国で5校)する“千葉名門二強”。また、いずれも全国優勝歴を持つ習志野と八千代や中央学院、専修大松戸など強豪がひしめく激戦区だ。

 インターハイの経費削減のため、2019年以降の千葉県のインターハイ代表校はこれまでの2校から1校に減少。その1校を争う戦いは、市立船橋と流経大柏中心になることが予想されていた。ところが今年、代表権を獲得したのは日体大柏だった。

 日体大柏は、旧・柏日体時代の1986年に1度だけインターハイに出場しているものの、その後は全国出場が無かった。だが、2015年に地元のJクラブ、柏レイソルと『相互支援契約』を締結。柏のアカデミーコーチの指導によってボールを丁寧に繋ぐ“レイソルメソッド”を注入され、また柏レイソルU-15や柏の提携クラブから中学生が進学してきたチームはメキメキと力をつけ、2017年、2018年に関東大会予選(市立船橋と流経大柏は不参加)で連覇するなど、“二強”に続く存在に加わってきた。

“二強”の壁は厚く、夏冬の全国大会予選では跳ね返されてきたが、今年のインターハイ予選は準決勝で市立船橋を1-0で撃破。流経大柏との決勝は序盤に2点を先取され、2-2から再び突き放される展開だったが、後半終了間際に追いつき、延長後半終了間際の決勝点によって逆転勝ちした。

 今年は昨年や一昨年に比べると、「力が無い」と言われていた世代だ。関東大会予選は初戦敗退。それでも、危機感を持った選手たちは毎日の練習後に部室でミーティングを重ね、自分たちの課題と向き合ってきた。主将のCB伊藤夕真(3年)は優勝後、「そういう積み重ねがあったからこそ、ここまで上がって来られたんじゃないかなと思っています」。二強に勝つために取り入れた守備戦術も功を奏した。

 もちろん、それだけではない。伊藤や流経大柏戦でいずれも2ゴールを決めたFW長崎陸とMF佐藤大斗、司令塔のMF堤祐貴、CB寺田一貴(全て3年)、長身左SB吉沢友万ら攻守にレベルの高い選手たちがいる。予選で大活躍した快足FW耕野祥護(3年)と期待の2年生FW小林智輝の負傷欠場は残念だが、自力は全国でも上位。千葉制覇後に「勝って反省。良くなかったことを伝えて、こういう舞台が用意されているから見合った成長をしないとダメ」と語っていた元日本代表MF酒井直樹監督とともに成長した日体大柏が千葉代表の責任感も持って全国を戦う。

文=吉田太郎

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