2019.01.03

出場停止の主将をピッチに立たせるために…日本航空、チーム一丸で初戦を突破!

日本航空はチーム一丸で激闘を制した [写真]=平山孝志
楽しみながら、うまくなろう! 足ワザのことならストライカーDX

取材・文=川嶋正隆(提供:ストライカーデラックス編集部)

 6年ぶりに選手権の舞台に戻って来た日本航空が苦しみながらも“初戦を突破”した。チームメートの歓喜の輪を見つめ、塚越誠也も安堵したことだろう。彼はピッチで攻守にハードワークし、チームスタイルであるプレッシングサッカーに欠かせない存在だ。ピッチ外では、精神的支柱として部員160人を束ねてきた。そんな塚越は県リーグ1部の最終節で退場となり、選手権の初戦は出場停止となった。

 塚越に代わってキャプテンマークを巻いてピッチに立った中島偉吹は「塚越がここまで作って来たチームで、僕らも彼に頼りきっていた部分があった」と、その不在の大きさを口にする。試合前からチームの団結力はいつもよりも増していた。仲田和正監督は「塚越には絶対に出番が来るからと約束していました。みんなもそういう約束をしていましたから」と、試合前の一幕を明かした。中島も塚越から「頼むから勝ってくれ」と伝えられたことで、「身が引き締まる思いになりましたし、絶対に勝とうと。みんなも、彼を全国に出そうと思っていました」と話す。

 それでも、塚越不在の影響は大きかった。チームの心臓を失った日本航空は持ち味であるプレッシングが鳴りを潜めた。そんなチーム状況をベンチ外から見守り、いても立ってもいられなくなった塚越は、ハーフタイムのロッカールームで選手たちを激励。仲田監督は塚越の行動を「この1年は彼が引っ張ってきた。それだけに熱い気持ちがあった」と思いやる。チームもその思いに触発されたか、64分に途中出場の江井晋之助が先制点を奪った。

 71分に同点ゴールを奪われて逃げ切りに失敗するも、PK戦では「自分が引っ張るんだという思い」を持ってプレーした中島がチームの1番手を務めてきっちりと決めきると、そのまま5人が成功。サドンデスに突入し、四学香川西の6人目が失敗すると、日本航空は全員が成功させて3回戦への切符を掴んだ。

 80分で決着がつかず、PK戦での勝利となったが、全員が一丸となって掴んだ初戦突破だった。そして、塚越が復帰する次戦こそ80分できっちり点差をつけての勝利に期待がかかる。

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