2018.12.29

<東福岡>熾烈な競争とアジアの経験で飛躍 荒木遼太郎、盟友との対戦を心待ちに【選手権出場校紹介】

荒木遼太郎
東福岡FW荒木遼太郎(中央) [写真]=安藤隆人
世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。巷ではユース教授と呼ばれる。

 盟友と同じピッチで対戦するときはやってくるのか。9月にマレーシアで行われたAFC U-16選手権において、東福岡の2年生アタッカー・荒木遼太郎は、同い年の桐光学園のエース・西川潤とともに出場をした。

 代表立ち上げ時から、絶対的なエースストライカーであった西川に対し、不動のメンバーではなかった荒木がこの場に立つチャンスを得たのは、レギュラー争いが激しい東福岡においてメキメキと頭角を現し、レギュラーの座を掴んだからだった。

 U-16日本代表を率いる森山佳郎監督は、「荒木はずっと呼んでいなかったけど、東福岡でレギュラーを掴んで、7月の千葉合宿で呼んでみたら凄く良かった。それまではプレー中に止まることが多くて、ワンプレー、ワンプレーで止まって動いていたのが、続けて動いたり、オフのところのアクションも増えて来ているので面白いと思った」と評し、強豪の競争の中で揉まれて逞しくなった荒木をメンバーに抜擢したのだ。

 そして、マレーシアの地では西川と早生まれコンビとなる2トップを組んだ。グループリーグ初戦のタイ戦では荒木がチームの大会初ゴールを含む2ゴールを挙げて、5-2の勝利に貢献をすると、第2戦のタジキスタン戦でもフル出場。グループリーグ突破を懸けたマレーシアとの最終戦では、サイドハーフとして3試合連続スタメンを飾り、2-0の勝利とグループリーグ突破に貢献をした。

 そして、来年ペルーで開催されるU-17ワールドカップ出場権を懸けた準々決勝のオマーン戦では再び西川と2トップを組んで先発し、西川と息の合ったコンビネーションを見せると、14分には荒木が「潤が裏に抜け出そうとしているのが見えた」と、DFラインの裏に浮き球のラストパスを送り込むと、そこから抜け出した西川のシュートがオウンゴールを誘発し、貴重な先制点をチームにもたらした。この試合を2-1で制したチームは、そのまま決勝まで勝ち上がり、優勝を掴み獲った。

「自信はついたと思います。でも、まだ足りない部分も痛感したので、来年のU-17W杯までにもっと成長出来るように頑張って行きたい」

 マレーシアでの経験は彼を大きくした。東福岡に戻ると、さらに持ち前の攻撃センスに磨きをかけ、替えの利かない重要な選手として“赤い彗星”の攻撃を支える存在となった。今大会はマレーシアで苦楽を共にした西川も出場する。

「潤とは部屋でもずっとコミュニケーションをとっていました。練習中でも『自分はこう思ったら、こう動いて』とか、『こうなったらこうしよう』とか積極的に意見交換できた。お互いが思っていること、考えていることを求め合って、理解し合えている存在ですし、本当に重要な存在です」と、絶大な信頼と尊敬を抱く仲間は、今大会ではライバルとなる。

 荒木と西川が相対するには準決勝まで勝ち上がらないといけない。それぞれ強豪校がひしめく激戦ゾーンに入ってしまったが、荒木は盟友との対戦を実現させるべく、伝統の真紅のユニフォームを着て、大きく躍動することに全力を尽くす。ライバルもまた同じように躍動して、準決勝が“注目の2年生対決”となるように。

取材・文=安藤隆人

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