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<旭川実>敗戦から学び、上を目指す 北海道の“新たな名門校”【選手権出場校紹介】

2018.12.28

旭川実の攻撃のキーマンとなる河合悠人 [写真]=吉田太郎

 北海道の新たな名門校になりつつある強豪だ。昨年のインターハイでは強豪・静岡学園などを破って北海道勢23年ぶりとなるベスト8進出。今年は選手権予選で3連覇を果たしたほか、プリンスリーグ北海道でコンサドーレ札幌U-18との最終節直接対決を制し、3年ぶり3回目の優勝を成し遂げている。

 CB江嶋直樹(3年)、MF藤本詠稀(3年)、MF山内陸(3年)、MF河合悠人(3年)、FW西村歩夢(3年)と昨年度の選手権で先発を経験した5人を残す。前回大会は初戦こそ、宜野湾に4-2で快勝したが、続く日本文理戦では0-2で敗れ、目標のベスト4進出を果たすことができなかった。

 全国の強豪相手にもボールを握って勝負できるチームだったが、相手のハイプレスに屈して敗退。だからこそ、相手のスピード、強さにも負けないサッカーをする準備を個人、チームで重ねてきた。

 攻撃のキーマン、河合は「フィジカル負けじゃないですけれども、自分に入ったところを全部潰しにきたり、中盤もバックラインから全部潰しにきていた。文理戦の後に、相手が出てきた時にフリックなどワンタッチとかしようと話していた。(時間帯によっては)引いてきたりしていたので、ミドルシュートとかもっともっと意識していきたい」と意気込む。

 その河合はチームの攻撃にスイッチを入れる存在だ。ボールスキルが高く、バイタルエリアを力強く突進する推進力も備える。「去年は自分、まだ2年生というのがあった。今3年生になって試合を決める決定的な仕事をやらないといけないと感じている」。昨年も評価されていた一人だが、今年はより自覚も高めてピッチに立っている。北海道予選では満足の行くプレーができなかったというだけに全国ではその分もチームを引っ張って勝利へと導く。

 12月にはプレミアリーグ昇格を懸けてプレーオフに参戦。2勝して昇格を果たせば、セカンドチームのプリンスリーグ北海道も決まる戦いだった。よりチームを強化するために、レベルの高いステージを目指したが、Jユースカップ優勝の横浜F・マリノスユースに0-7で完敗。河合は点差が開く中でもFW谷口明典(3年)らとともに中央からのドリブル、ラストパスとチャレンジを続けていた。真っ向勝負を挑んで喫した悔しい敗戦から切り替え、立て直して選手権を迎える。

取材・文=吉田太郎

By 吉田太郎

サッカー専門媒体を中心に、主に育成年代の取材活動を展開。

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