2018.08.10

得点王、全国制覇へ快走中!…悔しさをバネに飛躍を続ける小森飛絢(富山第一)

2度のハットトリックを含む7得点を挙げている富山第一FW小森飛絢 [写真]=川端暁彦
2013年までサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で編集、記者を担当。現在はフリーランスとして活動中。

 3試合で7得点、2度のハットトリック。富山第一高校の10番、FW小森飛絢(ひいろ)が止まらなくなってきた。結果だけ見れば、生粋の点取り屋、ストライカータイプを想像するだろうが、プレースタイルはファンタジスタ系。ポジションも、本人の言葉を借りると「トップ下」ということになる。

 柔らかなタッチ、ボールを置く位置の判断の正確さ、俊敏な身のこなし、そしてシュートセンスを兼ね備える。いわゆる“ゼロトップ”のシステムを採用する富山第一にあって、フリーマンとして相手MFとDFの間にある空間を支配する小森の存在は大きな脅威であり、必然的に「彼次第」(大塚一朗監督)のところもある戦い方だ。長崎日大との3回戦は「前半は負けるかもと思った」(同監督)という内容ながら、後半は周りを活かして自分も活きる小森の個性が存分に出る形の3得点で快勝となった。

 小森のメンタリティも面白い。大会直前に行った三重の四日市大学との練習試合では、0-1と敗戦。小森自身もGKと1対1のシュートを外すなど散々な出来で、しかも「うまくいかなくてイライラしてしまっていた」。その様子を観た大塚監督からは「それでプロになりたいとか口だけか?」「このままなら先発から外すから」と激しく詰められた。指揮官は「あの後、目も合わせてくれなかった」と苦笑するが、言われた本人は「あれで火が付いた」「見返してやると思った」と闘争心をたぎらせて大会に臨み、そして大爆発。負けず嫌いでプレッシャーを力に換えられる性格は、伝統校の10番にふさわしいものだろう。

 伝統校らしいエピソードもある。小森は中学時代、富山第一のグラウンドを使って活動しているFCひがしジュニアユースでプレーしていた。富山第一サッカー部の練習が終わった後の時間帯にFCひがしの練習が始まる方式なのだが、「いつも一人だけ残ってシュート練習を続けている選手がいて、『あれは誰なんだろう?』と思っていた」と言う。その選手こそ、後にベガルタ仙台への加入が発表され、現在大ブレイク中のFW西村拓真。「ああいう選手がプロに行くんだ」ということは小森にとっても大きな学びで、プロを目標としたときに一つの指標でもある。

「優勝すれば、きっと注目してもらえると思う」

 プロ入りという大きな目標を掲げる小森にとって、このインターハイは就職活動の場でもある。ゴールという分かりやすい結果をここまで残しているが、チームとしての結果を積み重ね、より多くのスカウトに観てもらうことで西村拓真のように道を開く。得点王レーストップを快走する10番は、大きな野心を胸に秘め、準々決勝以降の戦いにも挑んでいく。

文=川端暁彦

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