2013.01.03

[星稜-青森山田]退場が招いた落胆を払しょくし切れず、青森山田3回戦で散る

PK戦を制して1、2回戦を勝ち上がってきた青森山田の選手権は3回戦で幕を閉じた [写真]=足立雅史

2013年1月3日(木)/12:05キックオフ/東京・駒沢陸上競技場/観客4144人/試合時間80分

星稜 2(0-0、2-0)0 青森山田

<得点者>
(星稜)
後半34分 寺村
後半40+1分 今井

前半、風上に立った星稜が攻勢に出るが、青森山田の堅守を崩せず、0-0で前半を終了。後半は青森山田が風上に立つが、後半12分に青森山田DF(5)小松崎雄太が決定機阻止で1発レッドの退場。数的優位に立った星稜は、後半34分に右サイドを破ったMF(10)井田遼平の折り返しを、交代出場のFW(19)寺村介が豪快に蹴り込んで先制。ロスタイムにもFW(9)今井渓太が加点し、2-0で星稜が準々決勝進出を決めた。

◆退場が招いた落胆を払しょくし切れず、青森山田3回戦で散る

 一つの退場が試合の流れを劇的に変えてしまった。後半12分、FW(15)村上駿のDFラインの裏へのパスに反応したFW(13)采女優輝が、一気に抜け出した。完全に体一つ分前に出た状態。入れ替わられた青森山田DF(5)小松崎雄太は、たまらず肩を引っ張り倒してしまう。主審の笛が鳴り響いた瞬間、レッドカードが(5)小松崎に提示された。

「前半はほぼプラン通りだった。3試合の中で今日がいちばんいい試合の入り方をしたし、前半0-0でいけて、後半に勝負を掛けようと思っていた」とDF(6)室屋成が語ったように、星稜という強豪に対し、しっかりと準備し、着実に試合を運んでいく中での退場劇は、チームに大きく影を落とした。

 黒田剛監督はすかさずFW(19)須貝一希に代えて、高さのあるMF(3)縣翔平を投入。(3)縣を彼にとって夏までの定位置だったCBに置き、DF(4)山田将之と組ませ、攻撃の枚数を一枚減らした。だが、1回戦はトップ下、2回戦ではボランチをこなし、不動のレギュラーだった(3)縣はケガを抱えており、ハードワークができない状況。「(3)縣を使わざるを得ない状況になってしまったのは痛かった」と黒田監督が肩を落としたように、スクランブル状態になったことで、チームは混乱をしてしまった。

 後半34分、右サイドをMF(10)井田遼平に破られると、ニアへ走り込んだFW(19)寺村介への対応が遅れ、センタリングをそのまま豪快に蹴り込まれてしまった。さらに後半アディショナルタイム1分には、(3)縣が相手FW(9)今井渓太にDFラインでボールを奪われ、そのまま試合を決定づける2点目を決められてしまった。

 青森山田らしくないサッカーは、最後のシーンにも象徴されていた。後半アディショナルタイム4分にPKを獲得するが、MF(10)椎名政志の蹴ったボールは、GK(1)置田竣也のビッグセーブに阻まれる。もし、1-0のままだったら、このPKは違う状況だったかもしれない。しかし、2-0になってしまったことで、試合終了直前のこのPKはどこか微妙な空気になってしまい、結果的に失敗に終わった。

 前半の戦いに手応えを感じていただけに、余計に広がってしまった落胆の幅。最後までこの幅を埋めることができず、青森山田の選手権は3回戦で幕を閉じた。

◆試合後の監督・選手コメント

星稜・河崎護監督
「一戦一戦目の前の相手としっかりと戦うことを考えて試合に臨んだ。今年のチームはやんちゃな選手が多くて、まとめるのが大変だけど、いい形で戦えていると思う」

星稜・(19)寺村介
「先制点を決められてよかった。僕のポジションは激しい競争があるポジション。競っているのが同じ2年生ばかりなので、それがより僕の魂に火をつけている。途中交代であるが、先発で出ている稲垣(拓斗)がうまくなっているのは、僕もうまくならないといけないと感じさせてくれて、すごくいい刺激となっている」

黒田剛監督(青森山田)
「一人減ってもよくやってくれたが、最後の最後でミスが出てしまった。大会を通じてけケガ人が多く、コンディション面で苦慮した。最初の失点以外は守れていた部分もあったが、やっぱり最後は一人少ない疲れなどが出てしまった。縣、椎名というケガ人を出さざるを得ない状態になってしまったのは残念」

青森山田・(21)田中雄大
「悔しい。ケガをした野坂さんの思いも背負って戦ったが、結果を出せなかった。結果報告は優勝したときしかできないと思っていたが、個々で負けてしまったのは本当に悔しい。自分がもっと安定していれば、みんなに迷惑をかけることがなかった。本当に悔しい。来年は絶対に全国制覇をして、野坂さんにいい報告ができるようにしたい」

取材・文=安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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