2019.04.21

2019/2020シーズンのFリーグ選抜が始動 金井監督「不安も大きいが楽しみが上回ってきた」

Fリーグ選抜を率いる金井一哉監督
サッカー総合情報サイト

 4月12日(金)、2019/2020シーズンのFリーグ選抜が始動した。Fリーグ選抜は、2020年に開催されるFIFA フットサルW杯に向け若手選手の出場機会を増やし、フットサル日本代表に選ばれるチャンスを与えるために創設された。2年限定のプロジェクトで、今シーズンが2年目となる。

 今シーズンは、初年度に監督を務めた高橋優介氏がコーチに回り、エスポラーダ北海道から派遣された金井一哉氏が監督に就任した。金井監督と高橋コーチは指導者養成の同期。2回にわたり行われたF選抜のセレクションでは、高橋コーチの昨シーズンの経験に基づく助言もあり、16名の枠に対して1名少ない15選手を選抜した。

 高橋コーチが監督を務めた初年度のFリーグ選抜は、始動から数週間で初めての公式戦を迎えた。Fリーグオーシャンカップ2018では1勝を挙げたものの、予選ラウンドで敗退した。チームの始動から1カ月強で開幕したリーグ戦の第1節では、シュライカー大阪に惨敗。つづく第2節のエスポラーダ北海道戦、第3節のバサジィ大分戦でも点差をつけられ敗戦した。しかし、F選抜は「1勝もできずに最下位になるのではないか」「10点以上の得点差をつけられるのではないか」といった前評判を覆し始める。

 名古屋オーシャンズに籍を置き、絶対王者と称される強豪チームに関わってきた高橋優介監督(当時)は、相手の戦い方に応じた戦術の構築を得意とし、相手が何をしてくるか分析をすることに重きを置いていた。特に今年3月まで名古屋の監督を務めたペドロ・コスタ氏とは、そういった役割分担ができていたので、F選抜を指揮する中で、その経験に引っ張られてしまったのだという。結果を求めるあまり、試合を指揮しながらも何をポイントとし、何をするべきかを見失っていた。しかし、開幕からの3試合で3連敗したことを受け、「土台のないこのチームでは、自分のスタンスは間違っている」と、気づいたのだと話す。そして、戦い方を変えた。相手に合わせることを止めた結果、第4節でアグレミーナ浜松に5対0で勝利する。リーグ戦初勝利を挙げ勢いに乗るチームは、つづく第5節で前年度2位のペスカドーラ町田に対しても完封勝利を収めた。

 中盤に差し掛かる頃には、個々が戦術を実行する能力が上がってきたこともあり、特徴が際立っているチームには対策を講じたものの、基本的なスタンスは最終節まで崩さなかった。第8節では、開幕から7連勝中だった名古屋と引き分け、勝点1をもぎ取った。第17節では、立川・府中アスレティックFCに4点差をつけて勝利。第30節では追いつかれはしたものの、シュライカー大阪から3点を先取するなど、上位チームを相手に堂々たる戦いぶりを見せた。最終節ではペスカドーラ町田から4点を奪い完封勝利を収め、12チーム中8位でシーズンを終えた。

 予想以上の結果を残したF選抜の2年目の監督として打診を受けた金井新監督は、「正直に言うと、プレッシャーはあります」と話す。対戦相手としてF選抜の選手の成長を見てきた中で、昨シーズンと同等もしくはそれ以上の結果を残せるのか。未来につながるプロジェクトに携わり、大きな責任を負うことに対し、当初は不安が大きかったという。しかし、自分なりにプランを考え準備をしていくうちに楽しみが上回り、チーム始動日に集まった選手たちから感じた明るい雰囲気もプラスの材料になると捉えている。5月14日(火)に開幕するFリーグオーシャンカップ2019では、初の公式大会ということもあり、順位にはこだわらない。自分たちの実力がどの程度なのかを確認し、1試合でも多く経験を積むことが目標だ。

 感情や気持ちを大切にし、その上に技術や戦術を乗せていくことが大事だと考える金井監督は、「気持ちを出しながらも頭は冷静に、色々なことを分析できる監督を目指していきたい」と自身の目標を語った。

 フットサルは経験が物を言うスポーツだと表現されることが多い。交代が自由なこともあり、サッカーと比べ競技者の年齢層も高い。しかし、トップチームに所属しながらも出場機会が少ない、または下部組織でプレーをしていた選手たちが、F選抜に所属し2部練習を行い、トップリーグの試合に出場することで成長していく姿をフットサル界は目の当たりにした。

 先日行われたフットサル日本代表候補合宿にも召集されたペスカドーラ町田の伊藤圭汰は、昨シーズンのF選抜の一員だ。若手選手の出場機会を増やし、フットサル日本代表に選ばれるチャンスを与える、というF選抜創設の目的を体現している伊藤は昨シーズンを振り返り「試合に出て得られる経験は大切だと、F選抜で改めて実感しました」と話す。自身がそうだったように、出場時間が短い選手でも試合に出ることで伸びることがあると考えている。今シーズンのF選抜の選手たちには「結果を出して日本代表に選ばれるような選手になって戦うということは、皆が持っている目標だと思う。すべてをフットサルに懸けて、がんばってほしいです」とエールを送った。

「経験」とは必ずしも「経験年数」ではないということは、昨シーズンのF選抜の選手たちがこれから証明していくだろう。FIFAフットサルW杯の予選を兼ねたAFCフットサル選手権を控え、2016年のW杯予選敗退の雪辱を誓う日本フットサル界にいい影響を与える選手が出てくることが期待される。

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