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EXILE CUP 2018九州大会1…7試合で38ゴールを奪った宇栄原フットボールクラブが栄冠に輝く!

2018.09.18

九州大会1を制した宇栄原フットボールクラブ

 9月2日、株式会社LDH JAPANが主催するフットサル大会「EXILE CUP 2018」の九州大会1が沖縄県の浦添市陸上競技場で開催され、宇栄原フットボールクラブが出場36チームの頂点に立った。12歳以下の小学4年生から6年生が参加できるこの大会は今年で9年目を迎えたが、沖縄で行われる九州大会の開催は今回が初となる。
 
 試合に先立ち午前9時から行われた開会式では、応援に駆けつけた劇団EXILEの秋山真太郎さんと小澤雄太さん、DEEP、スダンナユズユリー、Happinessの川本璃さん、FANTASTICSが選手を激励。そしてスペシャルゲストにビーチサッカー日本代表監督のラモス瑠偉さんの登場に会場は盛り上がると、挨拶の場面でおでこにマイクをぶつけとぼけた表情を見せたラモスさんの姿に子供達も思わず笑みがこぼれるといったシーンが見られた。試合前のウォーミングアップでは、EXILEのÜSAさんが考案した「EXダンス体操」を行った選手たちは初めこそ恥ずかしそうにしていたものの、徐々にリズミカルな音に合わせて体を動かしていくといつの間にか周囲は笑顔の花でいっぱいとなった。

 午前10時から始まった予選リーグではAからIの9ブロックに分け、4チームずつによる総当たり戦(前後半7分、ハーフタイム2分)を実施。各ブロック1位9チームと、全グループの2位チームの成績上位7チームの計16チームに与えられる決勝トーナメント進出をかけ、熱い戦いが繰り広げられた。試合は陸上競技場のピッチ上に6つコートを設置し同時進行で行われ、それぞれのフィールドで好プレーが続出。指導者や父兄の声が入り混じる中、選手たちは元気いっぱいにボールを追いかける姿が見られた。またこの日は気温30度を超え、直射日光を浴びる中でのプレーとなったことから大会本部も随時水分補給を行うようアナウンス。万が一のための医療班も最後まで待機し応急処置に備えた。
 
 参加チームの中には今年の全日本U-12フットサル選手権沖縄県大会で2位の兼原FC(うるま市)と3位の宇栄原フットボールクラブ(那覇市)、また全日本少年サッカー大会で優勝経験のある赤道クラブ(うるま市)やエスペランサFC(那覇市)といった強豪チームも出場しておりハイレベルな試合が展開。どのチームも球際のコンタクトを恐れない姿と沖縄独特なリズムから見せる巧みなスキルを披露した。時にはボールに追いつけず転んでしまうシーンも見られたが、それでもひたむきにボールを追いかけ続けてる選手の姿に周囲からは大きな歓声と拍手に包まれた。
 
 予選リーグ全54試合が終了すると、勝ち残ったチームによる抽選会を実施。それぞれのキャプテンが集まってピッチ上に置かれた16個のボールを選び、書かれた数字に沿って一回戦の組み合わせが決定した。
 
 約30分の休憩を挟み、13時50分から始まった5分ハーフの決勝トーナメント(決勝のみ7分)。連戦が続く中でも疲労を感じさせない選手の姿は、九州代表の座を勝ち得るためのオーラがピッチ上に充満。各試合とも1つのゴールが試合を大きく左右するという緊迫した展開の目白押しで、PK戦も生まれた。その激戦を潜り抜け、ベスト4には宇栄原フットボールクラブ、兼原FC、山内JFC(沖縄市)、志真志SS(宜野湾市)が勝ち残る。

 準決勝で兼原FCと対戦した宇栄原フットボールクラブは、試合開始早々にキャプテンの仲地嵩常君の先制ゴールで流れをつかむと、その勢いは途切れることなくゴールラッシュを展開。今年の全日本U-12フットサル選手権で敗れた相手に対し4-1という結果を収め雪辱を果たした。一方、もうひとつの準決勝では予選リーグでも対戦した山内JFCと志真志SSが再戦。序盤はこう着状態が続くも、稲福大夢君のゴールを皮切りに5ゴールを奪った山内JFCが勝利し見事決勝進出を決めた。

 宇栄原フットボールクラブは予選から準決勝までの6試合で34ゴールを奪っており、どこからでも点が奪える圧倒的な攻撃力が持ち味。また失点も1に抑え守備面も怠らない。対する山内JFCは予選リーグを3戦全勝。決勝トーナメントでは一回戦で大謝名フットボールクラブ(宜野湾市)に1-0で競り勝ち、準々決勝のエスペランサFC戦では追いかける展開で同点としPK戦をものにした。土壇場で強さを発揮する堅い団結力は決勝進出の源となっていた。

 そして迎えた決勝戦。試合は予想に反して山内JFCが攻勢にでる。城間勇哉君のチャンスメークから近距離でシュートを放つ場面を再三作る。しかし相手もゴレイロを中心にDF陣が体を張り、間一髪でゴールを防ぐ。なかなかゴールが生まれない展開が続く中、均衡を破ったのは前半4分。宇栄原フットボールクラブはセットプレーのこぼれ球を桶田大成君が押し込み先制点を奪う。このゴールで目を覚ました宇栄原フットボールクラブは先制点の余韻が冷めない約30秒後に玉城来翔君が追加点。そして仲地嵩常の左足から放たれた直接FKがネットを揺らし、前半のうちに3点のリードを得た。

 後半に入っても勢いが持続する宇栄原フットボールクラブ。開始10秒で玉城来翔君のドリブル突破からゴールを奪いリードを広げる。山内JFCも後半4分に井口優知君のゴールでようやく反撃ののろしを上げるも、その後は相手のブロックをかいくぐることができず。4-1で宇栄原フットボールクラブが勝ち、沖縄のチームとしては初となる決勝大会出場を手にした。

 宇栄原フットボールクラブの比嘉丈晴監督は「大会2週間前からフットサルの練習を始めた。基本は失点をしないこと。ただ、点を奪わないと勝てないので、選手全員が失点を防ぐための守備とボールを奪うための球際の強さ、ボールカットしたときの切り替えのスピードを意識させた。10番の仲地(嵩常)はテクニックがあって左利きなので面白いシーンを作ってくれている」と優勝の要因を語り、「過去に2度フットサルの全国大会で3位(1993年・2001年)に入ったこともあるので、経験値を生かして優勝を目指したい」と決勝大会に向けての抱負を語った。そしてチームの攻撃をつかさどるキャプテンの仲地嵩常君は「試合時間が短いので先に点を取れば有利になるし冷静にプレーできると思った。あと守備のミスは失点につながるので、みんなで声を出し合いながら守りにも集中することができた。沖縄で優勝した勢いをそのままにみんなで力を合わせて優勝を目指します」と力強く話してくれた。

 優勝した宇栄原フットボールクラブは、9月23日に愛媛県今治市で行われる決勝大会に九州大会1代表として出場する。

文=仲本兼進 写真=川畑公平

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