デウソン神戸の山本です。
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
先日、ワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じましたね。もう、遠い昔のようです。日本代表は惜しくもベスト16で敗退をしましたが、素晴らしい戦いを魅せてくれました。そして日本代表と言えば、グループリーグ突破を決めたポーランド戦での終盤のボール回しが話題になりました。サッカーとフットサルと違いはありますが、同じ監督として印象に残る試合でした。
試合前の段階で、引き分け以上でグループリーグ突破という条件がありました。この引き分け以上というプランニングほど難しい試合はないと思います。西野(朗)監督は、このグループリーグ突破をゲームプランの最終目標に掲げていたということです。
なぜ攻めないのか?と疑問を持ち、焦りを感じた選手もいると思います。ですが、アグレッシブになれば、その分ディフェンスでリスクを負います。ボールが前に収まる時間が少なく、高い位置でポゼッションができない内容の中、あえて攻めない選択をしたと思います。先制できず、カウンターの対応が上手くいかなかったことも大きなポイントでしょう。
もちろん個人能力が高いセネガルがコロンビア戦で同点に追いつき、日本のグループリーグ敗退の可能性は十分にありました。そういった状況で、消極的にボールを回すというのはとても勇気がいることです。ですが、選手たちは西野監督の采配を信じ、ピッチでやり遂げました。日本というチームのベクトルが全員一致し、何が大切なのかという本質を捉え、良い状態を見せてくれた時間だったと思います。他会場の情報をリアルタイムで仕入れ、予選突破のため最善の方法を取った西野監督は勝負師だなと感じました。
監督という職業は結果が全てです。良い結末を迎えれば讃えられ、悪い結末を迎えれば悪人のように見られて批判されます。あの試合にはかなりの重圧があったはずですし、辛い決断だったと思います。そのことを踏まえた上で、最終目標であるグループリーグ突破という難関をクリアした西野監督の決断は、讃えられるべき勇気ある采配だった、と競技は異なりますが同じ監督として思います。
▼ファー詰めに来た!どう守る?
さて、前回は『ファー詰め』について書かせていただきました。
ではその効果的な攻撃をいかにして守るのか?あんなゴール前ギリギリのプレー守れるの?そう感じる方も多くいらっしゃるかと思います。
大丈夫です、守れます。
ポイントは2つです。
このフットサルのファー詰めは、サッカーでもよく目にすることがあります。そう、サッカーで言えばセンタリングのシーンです。サッカーは高いボールが入ってきたり、低く速いボールが入ってきたりと様々ですが、サッカーのディフェンスも同じなんですよ。
ではファー詰めの対策、その2つのポイントを解説します。
▼ポイント①『どこを見るか』
みなさんは赤の4番としてディフェンスをしているとします。この時、ほとんどの人が下の図の黄色い三角形の様な視野を確保していると思います。
赤い矢印の方に身体を向け、マークしたい相手を背中に置く。ボールウォッチャーと呼ばれる、ボールだけを見ている状態です。
これはサッカーでもフットサルでも良くないとされる視野の確保状態で、これでは上手くディフェンスができません。
図の様にボールだけを見てしまうと、自分がマークをしている緑の1番の選手が動いた時に気づくことができず、パスを通されてしまいます。
もちろんボールを見ることは重要なのですが、自分のマークを見るということはそれ以上に重要です。
では、これを改善するには何を行えばいいのでしょうか。
▼ポイント②『身体の向きとポジショニング』
身体の向き矢印の方向に向け、首を振ればボール、首を振ればマーク、どちらも瞬間的に見ることができる様にすることです。ボールと相手の間に入り、相手より早くボールに触れることができるポジションを意識してください。
もちろん、相手は動きます。
見えない位置に入られた場合は、一度ボールから目を切りマーク捕まえ直したり、ボールを見ながら相手の身体に触れ位置を確かめる、というのがファー詰めを守るポイントです。
動画でも動きを紹介します。
実演:デウソン神戸
#7 金尾裕太、#10 藤川朋樹、#12 合屋晃
いかがでしたでしょうか?
ファー詰め以外でも、流れの中で相手をマークする時、身体の向きと、視野の確保はとても重要です。慣れてしまえば、色々な場面で効果的なディフェンスができますよ。
是非実践してみてください!
山本尚希
1983年5月27日生まれ、兵庫県西宮市出身。JFA公認フットサルB級ライセンス。2017年~、デウソン神戸U-15コーチ。2015/16、2016/17シーズン、Fリーグ・デウソン神戸監督。
web FUTSAL COACH NAOKI YAMAMOTO
twitter @Naoki_futsal