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堅実な守備で全国の舞台へ…田宮ビクトリーサッカー少年団が、EXILE CUP 2017 四国大会を制す

2017.09.12

 株式会社LDH JAPANが主催する、小学4年生から6年生を対象としたフットサル大会「EXILE CUP 2017」の四国大会が8月27日、愛媛県の今治市営スポーツパークサッカー場で行われた。

 6月末に実施した関東大会1を皮切りに、全国10地域で熱戦を繰り広げてきた大会も四国大会が締めくくり。今回は、参加36チームを4チームずつの9ブロック(A~M)に分け、総当たりの予選リーグを行い、各ブロック1位9チームに、各ブロック2位の成績上位7チーム加えた計16チームが決勝トーナメントに進出する方式で大会を実施。優勝チームが、9月17日に愛媛県今治市で行う決勝大会へのチケットを手にする。

 開会式には、アーティスト「DORBERMAN INFINTY」も参加。リーダーのKUBO-Cさんが、「スペシャルサポーターとして、皆さんの夢に向かうための手助けがしたい」と選手にエールを送ると、ウォーミングアップとして、大会サポーターを務めるEXILE ÜSAさん考案のEXダンス体操を選手とともに行った。

 予選リーグで力を見せつけつけたのは大西キッカーズ(愛媛)。積極的にゴールを姿勢が目を惹き、3試合で25得点を奪って首位通過をつかんだ。対照的に、ディオ―ルーチェ高松(香川)は無失点で守備陣の奮闘により、無失点で決勝トーナメントへと進出。ゴレイロが好セーブを見せた堀江体協サッカースポーツ少年団(愛媛)、ガッツあふれるプレーを見せたFC佐古(徳島)なども予選リーグで敗れたものの、キラリと光るプレーを見せ、会場を盛り上げた。

 予選リーグ終了後には、応援に駆け付けた劇団EXILEの小野塚勇人さんと八木将康さんの2人を交えて、決勝トーナメントの抽選会を実施。実力が伯仲したチーム同士のカードが多く生まれ、1点を争う好ゲームが続いた。

 接戦を物にし、準決勝へと駒を進めたのは、佐川サッカースクール(高知)、上板FC(徳島)、FC今治U−12(愛媛)、田宮ビクトリーサッカー少年団(徳島)の4チーム。佐川サッカースクールと上板FCの一戦は、試合開始直後に市原礼斗君のゴールで佐川サッカースクールが先制すると、前半4分にも伊藤魁梨君が加点。上板FCも意地を見せ、後半1分に坂東匡君のパスから坂東匠君が左足シュートを決めて、1点を返したが、反撃は及ばず、佐川サッカースクールが決勝行きを掴んだ。敗れた上板FCの井上謙成君は、「皆が頑張ってくれたおかげでここまで来ることができた。失点した時に声を掛け合い、励まし合った経験は将来のサッカーに活きると思う」と、大会での収穫を口にした。

 準決勝のもう1試合、FC今治U−12と田宮ビクトリーサッカー少年団の対戦は、開始2分に古川大将君のFKを津川侑和君が頭で合わせて、田宮ビクトリーサッカー少年団が先制。しかし、すぐさま西原怜央君が高い位置でのボール奪取から左足シュートをゴールネットに叩き込み、FC今治U-12が同点に追いついた。後半は、津川君を中心に田宮ビクトリーサッカー少年団が猛攻を仕掛けたが、好セーブを続けたFC今治U−12の守護神・矢野雅浩君の牙城を崩せず、1−1のスコアで前後半が終了。PK戦では、田宮ビクトリーサッカー少年団がきっちりキックを成功し、勝利した。惜敗したFC今治U−12の矢野君は「初めてのフットサルだったけど、普段から意識している攻守の切り替えや球際で頑張れたと思う。この大会の経験を今後の練習や試合に繋げたい」と前を向いた。

 8人制でも交流がある佐川サッカースクールと田宮ビクトリーサッカー少年団による決勝戦は、試合開始と同時に激しく動いた。躍動したのは、「このチームは彼が点を取らないと勝てないチーム。乗っている時は、止められない」と正岡巌監督が信頼を寄せる津川君だ。1分にゴール前のこぼれ球に反応し、先制点を奪うと、直後にも長村嶺央君のパスから2点目をマーク。3分にも、近藤将正君、長村君とテンポ良くつないだボールを決めて、「ハットトリックするつもりで頑張った」という意気込みを早々に達成すると、以降も津川君の勢いは止まらず、前半だけで5点を記録した。

 一方、佐川サッカースクールは、伊藤君が「相手の体が強くて、今まで練習でしてきたことが決勝ではできなかった」と悔やんだように激しい当たりに苦しみ、持ち味であるパスワークを発揮できず。それでも、「負けん気が強い子が多い」(尾﨑信太監督)という特長を見せ、後半からは攻勢を強めると、1分には氏原輝空君のパスから伊藤君が強烈な左足シュートを放ったが、ゴレイロ枝川源君の好セーブに阻まれた。直後に1点を失ってからも、戦う姿勢は失わず、最後まで逆転を狙ったが、スコアは動かず。6−0で田宮ビクトリーサッカー少年団が勝利し、36チームの頂点に立った。

 田宮ビクトリーサッカー少年団の優勝は3年ぶり。決勝戦と同様に、多くの試合で圧倒的な攻撃力を見せつけたが、正岡巌監督が優勝の要因として挙げたのは守備の奮闘だった。「相手の時間帯にミスや失点も見られたけど、守備をしっかりできたのが大きかった。前からしっかり守備をしたり、奪われたら奪い返すという一対一の基本をやってきた成果が出た」。優勝の立役者となった津川君も「普段から攻守の切り替えを練習している。今回は守備が安定していたのが良かった」と振り返った。

 次なる目標、決勝大会での躍進。「全国大会でも、自分が決めて一つでも上に行きたい」(津川君)、「自分たちのプレースタイルを出していきたい」(正岡監督)。そう意気込んだように、田宮ビクトリーサッカー少年団らしさを見せつけ、頂を狙いに行く。

文=森田将義 写真=白川裕一

By サッカーキング編集部

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