2013.08.11

Fリーグ オーシャンアリーナカップ2013 大会4日目……王者の貫禄勝ちで名古屋が4連覇

王者の強さを改めて示した名古屋が大会4連覇を達成 [写真]=本田好伸

 11日、Fリーグ オーシャンアリーナカップ2013の決勝戦が行なわれ、府中アスレティックFCを1-5で破った名古屋オーシャンズが、大会4連覇を達成した。

「名古屋よりも(ゴールの)チャンスが少ないことは分かっていたので、決めるところで決めないとこういう結果になる。(前半に2点をリードされて)1点を返した後に1-3とされたことがすべて」。府中の谷本俊介監督が振り返ったこの言葉が試合を物語っている。攻守において府中よりも総合力が高い名古屋の実力を考えれば、2点差をひっくり返すことは難しい。事実、名古屋と準決勝を戦った湘南ベルマーレも、同様に前半で1-3とされ、巻き返すことができずに涙を飲んだ。

 府中も巻き返すことはできなかったが、名古屋に最も肉薄したのは、16分に宮田義人のゴールで1-2とした場面だった。ピッチ中央のロドリゴからパスが送られると、ゴール前やや右の宮田はトラップのワンタッチでディフェンスをかわして前を向く。そして前に出てきたGKと一対一になると、その頭上を抜く鮮やかなループシュートでゴールへと流し込んだ。

 2点をリードされて、会場内には「やはり名古屋が勝つのか」という空気が漂っていただけに、府中のキャプテンのゴールを反撃の狼煙としたいところだった。ただそれを許さないのが名古屋。前半終了間際の19分に森岡薫が起点となり、最後は吉川智貴が決めて再び名古屋が2点のリードを奪った。

 それでも府中はあきらめずにゴールを狙い続けた。後半に入り、26分、27分と立て続けにビッグチャンスを作りゴールへと迫った。ただ冒頭の谷本監督の「決めるところで決めないとこういう結果になる」の言葉通り、その決定機を逃した後にピンチが訪れた。28分、名古屋はカウンターで中央の森岡から右のラファエル サカイへとつなげると、最後は再びゴール前に詰めた森岡が決めて1-4とさらにリードを広げた。

 試合はまだ11分間残されていたが、試合の趨勢は決していた。府中は山田 ラファエル ユウゴをGKと交替して常に数的有利の状況を作り出して戦うパワープレーに望みを託すが、組織的かつ集中した名古屋ディフェンスを崩し切ることができず、逆に38分、カウンターから失点を許して万事休す。前日の決勝戦進出のようなサプライズを起こすことはできず、府中はクラブ初の大会準優勝を獲得するに留まった。

 ただその一方で、「若い選手たちが今大会中に大きく成長し、彼らにとって忘れられないような経験を手にしたと思う。(監督に就任して1年目の)自分にとってもそう。監督としても大きな経験を手にした」と、谷本監督は前を向いた。第10節までを終えたFリーグでは9位に沈む府中が、すぐに再開されるこの後のリーグ戦でどんな戦いを見せるのか。大きく化ける可能性を秘めている。

 そしてもう一つ、今大会で忘れてはならないこと。それは名古屋が示した強さだ。名古屋はこの日の勝利で、公式戦52試合で負けなしという無敗記録を更新した、まさに“常勝軍団”。そうである一方で、今大会の優勝は決して当然のものではなかった。「チームは選手、監督も入れ替わり、(周囲からは)『戦力が落ちたのではないか』と思われていた部分が少なからずある。だからこそ、今大会の優勝を通して名古屋の強さを改めて示すことができたし、これは大きな価値がある」(森岡)。今シーズンからチームを指揮するビクトル アコスタ監督も、「オーシャンズの選手たちは素晴らしいですし、私の役割は、彼らが(持っている力を発揮できるように)道具(となる戦術やアイデア)を与えサポートするだけ。今大会は短期決戦で非常に難しく、選手は本当に頑張ってくれた。優勝したことで、我々はまた一回り成長できたと思う」と、王者のプライドを示した選手たちを労った。

 今シーズンからチームが一新し、他チームにとって付け入る隙があるはずだとされていた名古屋が盤石の強さを見せ、大会を通してさらに進化を遂げた。他チームは今大会で得た課題や経験をどう生かしていくのかが問われる。果たして名古屋のFリーグ7連覇達成を阻むチームは出現するのだろうか。名古屋“1強”が改めて示されたFリーグ オーシャンアリーナカップ2013は、王者の貫禄優勝で幕を閉じた。

Fリーグ オーシャンアリーナカップ2013
開催日:2012年8月8日~11日
会場:オーシャンアリーナ/愛知県

[4日目試合結果]
決勝戦/名古屋オーシャンズ 5-1 府中アスレティックFC
3位決定戦/湘南ベルマーレ 1-3 シュライカー大阪

写真・文◆本田好伸

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