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負傷中でも偉大なイニエスタの存在…三浦監督「チームがポジティブになれる」

2020.12.11

ACLベスト4進出を喜ぶイニエスタ(左から2人目)[写真]=Getty Images

 ヴィッセル神戸は、10日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝で、PK戦の末に韓国の水原三星ブルーウィングスを破ってベスト4進出を果たした。

 ACL初出場の神戸は開始7分に失点したものの、38分に水原三星のキム・テファンが西大伍へのファールで一発退場となると、直後のFKを古橋亨梧が直接沈めて同点に追いついた。その後は数的有利ながら得点を奪えず、延長戦を含む120分は1-1で終了。PK戦は7人目まで突入し、神戸が7-6で制して準決勝に駒を進めた。

 激戦を終えた三浦淳寛監督は試合後の会見で、「まずは審判団と水原の監督、コーチングスタッフ、他のスタッフ、そして選手の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。水原は一人少ない中でも粘り強い守備を見せ、我々としては得点を狙い、決着をつけるためにとにかく全力で戦った試合になりました。両チームにとって非常にいいゲームになったと思います」と試合を振り返り健闘を称えた。

 主将を務めるアンドレス・イニエスタは、7日に行われたACLラウンド16の上海上港戦で負傷交代を余儀なくされ、今試合はスタメンから外れた。それでも、同点のまま迎えた延長後半の113分に負傷を抱えながらも途中出場。PK戦ではケガをおして一人目のキッカーを務め、成功させて勝利への流れを作った。三浦監督は「プレーに関与する回数はすごく少なかったと思いますが、ピッチ上に彼がいることで相手が守勢になったと思います」と改めてイニエスタの存在の大きさを口にした。

「キャプテンであり、誰からもリスペクトされる存在です。彼の存在自体によって、チームとして前向きになれるし、ポジティブになれます。PK戦になり1番手として我々のキャプテンが決めるということは間違いなく勝利につながりました。イニエスタ選手がいない中でも他の選手は、当然ながらイニエスタ選手の存在を意識していますし、彼がベンチにいることで、他の選手は自信を持ってプレーできたのではないかなと思っています」

 また、この試合ではドウグラスに決定力を欠くシーンがあったが、指揮官は「彼は非常に能力の高い選手で、神様が次の試合に向けて試練を与えている状況だと思います。間違いなく次の試合以降で彼は結果を出してくれるのではないかと思っています」と準決勝での活躍に期待。主将不在の中でキャプテンマークを巻いた山口蛍については「普段のトレーニングからチームを引っ張る行動を見せていますし、試合でも間違いなく2人分くらいの働きをしてくれています。彼に任せていればチームを一つにまとめてくれます」と太鼓判を押した。

 神戸は13日に行われる準決勝で蔚山現代(韓国)と対戦する。

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