2013.04.03

元浦和FWエスクデロ・セルヒオが豪快なゴールで仙台を打ち砕く/ACL

エスクデロ
前半6分、セルヒオ・エスクデロの一撃でFCソウルが先制 [写真]=徳原隆元

 元浦和レッズFWエスクデロ・セルヒオの一発が、ベガルタ仙台のゲームプランを打ち砕いた。



 4月2日にソウルで行われたAFCチャンピオンズリーグのグループステージ第3節。視察に訪れていた日本サッカー協会の代表スタッフが「明らかに体が大きくなったよね」と語るほどの強靭な上半身。もともと筋肉質なタイプではあるが、ピッチに入場してきた背番号9の体は、記者席から見ていても、ひと回り以上大きくなっているように思えた。

 攻撃時は左ウイングとして果敢な仕掛けを見せ、守備時は左MFの位置まで下がってディフェンス。右サイドへ流れてボールを奪われた際には、素早く戻って相手選手を肩で弾き飛ばして奪い返した。帰化選手ということもあるが、これだけのパワーとスピードを兼ね備えたプレースタイルは、やはり日本人プレーヤーとは一味違う。
 この持ち味が最大限に発揮されたのが、6分に決まった先制点だ。ドリブルで力強く持ち上がって縦パスを入れると、そのままスピードアップして前へ突進。チームメートからワンツーパスが戻ってくると、ボールの落ち際にダイレクトで右足を振りぬき、強烈にニアサイドをぶち破ったのだ。

 試合後、エスクデロ自身も「こっちに来て自信がついたところはあるし、そういうところを見せたかった。綺麗なゴールだったので、また自信がついた」と手応えを口にした。

 アウェイで粘り強く戦おうと思っていた仙台にとっては、早い時間での痛恨の失点。さらにGK林卓人のミスで2点目を献上すると、FCソウルがガッチリと守りを固め、余裕の試合展開を見せる。終盤、3人の交代枠を使い終えたあとにGKが退場となり、フィールドプレーヤーが急造GKを務める非常事態に陥ったが、全員で何とかしのいでタイムアップ。昨シーズンのKリーグ王者ながら、ここまでリーグ戦で勝利がなかったFCソウル。チェ・ヨンス監督が「選手たちが最後まで集中力を切らさず、勝ちたいという闘志と根性を見せてくれた」と振り返ったとおり、全力で仙台に牙を剥き、勝ち点3を奪い取った。

 その立役者となったのが、元U-23日本代表ストライカーだった。確かに周囲との連動性や試合中に消える時間帯が長いという不安要素はあり、仕掛けも単発になりがちだが、持ち前の速さと強さを兼ね備えたアタッキングスタイルに加え、球際の強さや勝利への意欲は、今の日本代表に加えたい要素の一つ。スタッフからの報告を受けたザッケローニ監督がどう判断するかは分からないが、個人的には本大会出場決定後にオプションとして見てみたいと感じた。浦和時代はケガに悩まされ続けたが、そこが改善されれば、スケールの大きさは言うまでもない。隣国で奮闘するストライカーの今後に注目だ。

文=青山知雄(Jリーグサッカーキング編集長)

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