2019.03.14

【インタビュー】トップアスリートの走りを支えるスプリントコーチ秋本真吾が「最強の走り方」を発行

サッカー総合情報サイト

サッカー界では槙野智章、宇賀神友弥(ともに浦和)、野球界では内川聖一(ソフトバンク)など、多くのトップアスリートの走りを支えるスプリントコーチ・秋本真吾氏が自身3冊目となる著作「最強の走り方」を2月26日に発売。今回は、本作発売に至った経緯について秋本氏に伺った。

そして、本作の発行を記念して、3月25日にFROMONE S.C.で記念イベントの開催が決定。参加者全員に本がプレゼントされるという今回のイベント。どのスポーツでも共通して必要となる「走り」。この機会にご自身、もしくはお子様の「走り」について考えてみる機会にしてみてはいかがだろうか。

◇ ◇ ◇

――改めて「スプリントコーチ」とはどんなお仕事なのでしょうか。

秋本 一言でいうと、人の足を速くすることが仕事です。もともとそういう立ち位置の人がほとんどいなかったので、2012年の現役引退後、自分で行ったことが発端です。トップアスリートでも、子どもでも、どんな人の足も彼らの現状を把握し改善することで速くすることを仕事にしています。

――具体的にどんなアプローチでトレーニングしているのでしょうか。

秋本 トレーニングをする上では、質と量のバランスが必要だと思っています。たくさん走って下半身を鍛えるみたいなイメージのものではなく、適切な動作改善により足を速くすることがポイントになってくるので、どちらかというと技術的なアプローチをしています。

――プロアスリートからはどんな感想をもらっていますか?

秋本 最近トレーニングを一緒にした橋岡選手(浦和)からは、ACLで2得点挙げた後(ブリーラム戦)に会話したところ、「疲れてくるとフォームが崩れるが、足は試合の最後まで動くようになった」と言っていました。長く指導している選手とは本当に細かなところまで会話していますが、全体的にポジティブなフィードバックをもらえている印象です。

――指導者や子供たち、そして保護者にも指導する機会があると思いますが、プロアスリート以外の方々からはどんな感想をもらっていますか?

秋本 トップアスリート以外ですと、全国津々浦々に指導をしていて、その時に会った方の足を速くするというシーンが多いです。その指導の中で、注意しなければならないこととして『特効薬にはなるけど続かない』ということは避けなければなりません。特に子供たちに指導した際、その時には走るのが速くなるのですが、すぐに忘れてしまうので、保護者の方々がいる場合はイベントの最初と最後で、一緒に続けていくことをお願いするようにしています。

――秋本さんの指導の特長やこだわりはどういった点ですか?

秋本 プロアスリートの場合、自分の走りを見たことのない選手が多数いて、「自分はこんな走りしてるんだ」と、選手自身で知ることから始めます。そこから動作改善のドリルをこなして頂き、検証するという繰り返し。その際、理想の走りがないと近づけようがないので、座学で知識を身につけてもらうようにしています。

――現状の走りをまずは自身で知ることが大事になるんですね。

秋本 これは、僕の現役時代にコーチがいない時期が影響しているのかと思います。コーチがいない時って、決めたメニューに対してコツコツとこなしてはいけるんですが、結果が出なかったときに、質より量でカバーしてしまい失敗したことがあったんです。そこで初めて動作を見直すということをしたんです。当時はひとりだったので、自分でカメラで撮影して自分のフォームを見たときに、自分の思ったフォームではなかったんですよね。この時に自分で自分のフォームを見ることの大切さを知りました。

――iPadで撮ってすぐに確認して、という指導スタイルだと思いますが、これまで印象的だったエピソードはありますか?

秋本 子どもたちは自分の姿を見たくないとか恥ずかしがったりするんですが、見せた瞬間に急に良くなったりするんですよね。プロアスリートからも自分の動作を知れることは大きいとは言われています。陸上以外のスポーツって、競技中に今の自分のプレーはどうだったかを振り返るタイミングがないまま進んでいくので、練習の際に検証を繰り返せるというのは有意義なんだと思います。

――内川選手(ソフトバンク)の個人指導や阪神タイガースの指導もしていらっしゃいます。野球選手からのフィードバックは他のスポーツと違いますか?

秋本 ケガ予防という観点では大きいと思っています。速く走るというより、走りのフォームが崩れるとケガをする危険性が増してしまいます。まず、どうするとケガが起こるのかという説明をするんですが、そこから本人に意識してもらって改善しているという事例は何人かの選手から聞いています。特に内川選手でいうと、速く走るための概念がバッティングや守備、走塁に転用できています。内川選手のように転用できたり、改めて考えるキッカケになったりすると、野球やサッカーなどの団体競技の選手にとっては良い機会になるんじゃないかなと思っています。

――今回の「最強の走り方」はこれまでの2冊のHOW TO本とは一線を画す秋本さんの座学プレゼンテーションのような内容の本になっていますよね。このような本のつくりにしようと思った経緯を教えてください。

秋本 これまで指導してきた中で、手探りの面もあった指導理論が、エビデンスが溜まってきて、仮説が確信に変わってきていたタイミングで、今回は理論本みたいな書籍がいいのではと話していました。あと、速く走りたいと思っている方は、何を何本みたいな練習メニューを欲しがっていると思うのですが、まず、そのやり方が正しいのかを考えるべきだと思っています。トレーニングをする上で、量も大事なのですが、正しい走り方を伝えて、質を上げたかったんです。

――発売日から少し時間が経ちましたが、反響はありましたか?

秋本 周りから多くの反響があることにびっくりしています。「学びが多かった」とか、「知らないことがあった」とか、「再確認できた」とか、多くの感想を頂けていることが単純にうれしかったですね。知り合いの現役選手や指導者の方々から感想を頂くことが多く、実際に現場に生かせる内容だったみたいで、そこは素直にうれしかったですね。

――ズバリ、どんな方に読んでほしいですか?

秋本 誰でも読んでくださいというのが素直な気持ちなのですが、全くスポーツに関係のない方にも読んでほしい気持ちがあります。「走り方ってこんなに面白いんだ」と思ってほしいですね。速く走るための考え方ってロジカルで、効率良い走り方をするために常に自分の中でPDCAを回す点で、ビジネスマンにも刺さる内容になっていると思います。

――陸上関係者が読むと、どういう感想を持つものなんですか?

秋本 陸上の指導者が読むと「それはそうでしょ」という感想かと思っています。ただ僕が大学生の頃は日々のトレーニングをこなすだけの選手だったので、考えてトレーニングをする習慣のないアスリートだったり、中学生や高校生には良い影響を与えるかと思います。

――今回の発売記念イベントではどんな話をされる予定ですか?

秋本 一通り理論を話したあとに気になることや不明点の質疑応答を受けるスタイルにしようと思っています。どんな方にも来て欲しいのですが、ビジネスマンの方にも来てほしいですね。当然、アスリートや指導者の方にも来て欲しいのですが、スポーツに関わりの薄い方にも十分に刺さる内容なんじゃないかなと思っています。

・・・

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