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熊本の雄・大津高校が強豪・東福岡を破り九州制覇!! 強さの秘訣は「凡事徹底」

2018.02.20

2月20日、平成29年度九州高等学校U-17サッカー大会決勝戦が宮崎で行われ、大津(熊本代表)が選手権3度制覇の強豪、東福岡(福岡代表)を3-1で破り優勝した。

大津高校は県下高校サッカー大会決勝では、選手権予選優勝校の東海大熊本星翔に9-0で大勝。準決勝では16年度選手権出場のルーテル学院高に7―0、準々決勝でも14年度選手権出場の秀岳館高に6―0で大勝。5試合52得点無失点という驚異的な成績で堂々の優勝を果たしている。

満を持して熊本県代表としてのぞんだ九州大会では、2月17、18日のブロックリーグを1位通過。宮崎日大を4-1、筑陽学園を2-0、神村学園を2-1で下して3連勝。

決勝トーナメント1回戦では、大分工業に3-1、続く準決勝・宮崎日大戦は4-0で勝利と盤石の戦いぶりで優勝した。
この結果、3月15日にから福岡で開催されるサニックス杯国際ユースサッカー大会への出場が決定した。

仕事は人づくり

そんな大津高校は昨年のJリーグ王者・川崎フロンターレの谷口彰悟、車屋紳太郎。また日本代表にも選ばれた巻誠一郎(ロアッソ熊本)、植田直通(鹿島アントラーズ)など、50名近くのJリーガーを輩出する名門校である。
有力選手をかき集めるスポーツ進学校だと追われがちなのだが、実は人口3万人ほどの小さな街の普通の公立高校でありスカウト活動も行っていない。
多くのJリーガーを輩出した背景には、「職業は教師。仕事は人づくり」と自認する総監督・平岡和徳氏ならではの指導哲学やスタンスがある。
同校で教諭として25年にわたり指導に当たってきた平岡氏は、
「長時間の居残り練習を禁止し、1日の練習を100分に区切って自主的に全力を出し切らせる」
「勉学を疎かにしない。学校の授業はサッカーに必要な見る・聞く・理解する・表現する力を磨きコミュニケーション力をアップさせる機会」
「日常生活、学校生活も全力で取り組むことをサッカーに還元させる」
「選手の特長を最大限に伸ばす」
など文武両道の熱血指導で同校を強豪校へと育て上げた。

中でも力を入れているのが「凡事徹底」

日常生活の掃除・片付け・挨拶など当たり前のことを人並以上にやり抜くことで、人間的にも成長させ、それを部活動にも還元させていく。このサッカー部の取り組みは他の部活動の生徒たちへも好影響をもたらし、バスケットボール、吹奏楽部なども県内で好成績を収め、また国公立大学への合格率も向上したという。
平岡氏はそのノウハウをオープンにし、他校のコーチ・選手の練習参加も認めるなど、熊本のサッカーの振興にも大きく貢献。
その手腕を高く評価されて、昨年2017年4月には51歳という若さで宇城市の教育長に任命。現職の教諭が就任することは極めて稀であり異例の出世と言える。

平岡氏の育成哲学と大津高校の歩みをまとめた書籍「凡事徹底」はサッカーにとどまらず教育関係者、子育て中の父母たちにも幅広く読まれており、発売4カ月で第4刷というスピードで熊本県を中心にベストセラーとなっている。

https://www.amazon.co.jp/dp/4862573142

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