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ソサイチ日本代表チームが初のブラジル遠征へ。ソサイチ発祥の地で受けた衝撃

2017.10.20

ソサイチ日本代表2017ブラジル遠征 特設サイト
 ソサイチ(7人制サッカー)日本代表は9月11日~9月18日でブラジル遠征を行い、フラメンゴ、バスコダガマ、ボタフォゴ、フルミネンセといった強豪クラブとソサイチ(7人制サッカー)で対戦した。

 年明けに国内リーグFOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUEを開幕した日本ソサイチ連盟は、リオ・デ・ジャネイロの公式リーグに参戦する『リオのBIG4(フラメンゴ、バスコダガマ、ボタフォゴ、フルミネンセ)』を交えて行われるカップ戦への招待を受け、ソサイチの本場ブラジルへの遠征を決定した。

 日本ソサイチ連盟がこれまで行ってきた海外遠征では、セレクションで広く一般から参加選手を募るスタイルを採用していたが、リーグ元年ということもあり、主にリーグに参戦する優秀なプレーヤーを選出するという全く新しい方法で代表チームを組織した。

 チームをまとめ上げるテクニカルディレクターには、昨季までASVペスカドーラ町田で活躍した「フットサル界のカリスマ」甲斐修侍へ就任を打診。開幕したばかりの公式リーグ、初めてのブラジル遠征といった点に「黎明期のフットサルに似た部分」を感じた甲斐が快諾し、チームの指揮を執ることとなった。

また、ピッチの内外で選手を支えるメディカル&コンディショニングトレーナーにはASVペスカドーラ町田の前身「CASCAVEL(カスカヴェウ)」で甲斐とともにプレーをし、現在は行徳中央病院のリハビリ科に勤務する関根充が就任した。

選手・スタッフ紹介

 着々と準備が進むなか、オフィシャルウェアサプライヤーとして「株式会社アスレタ」(ATHLETA)が、オフィシャルサポートカンパニーとして「日本コカ・コーラ株式会社」がそれぞれ遠征活動をバックアップすることも発表された。

 国内では7月15日&7月23日8月13日8月26日の4日程でトレーニングを行い、戦術理解度や組織力を高めた。8月13日に行った実戦形式のトレーニングマッチでは、ブラジルのソサイチチームがフットサルの戦術を多用してくることを想定し、関東フットサルリーグ1部に所属する強豪「ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB」と対戦するなど、短い時間の中で可能な限りの準備をして遠征に臨んだ。

 地球の裏側にあるブラジルの季節は冬。日中の暑さと凍えるように寒い夜。長時間のフライトによる疲れや時差ぼけ。コンディションを調整するうえで非常に厳しい環境であることに加え、専属のシェフが帯同しているわけでもなく、通訳スタッフが付きっきりというわけでもない。決して潤沢なサポート体制ではなかったが、そんな中でも選手たち自身の和やかなムードづくりや、ひとつの目標に向かう時のエネルギーは素晴らしかった。現地でもチーム力は日に日に増していくような雰囲気があった。しかし、本場ブラジルのトップクラブの実力は、想像をはるかに超えるものだった。

【親善試合】
Rio São Paulo(1-8)得点:中川

FLUMINENSE (0-2)

VASCO DA GAMA(0-9)

【ARENA TORNEIO】CUP戦
ARENA FRIBURGO(3-5)得点:花岡/中川2

BOTAFOGO(3-5)得点:中川/我妻/森

2 TORNEIO ARENA FRIBURGO FUT7 – BOTAFOGO X JAPÃO

2 TORNEIO ARENA FRIBURGO FUT7 – BOTAFOGO X JAPÃO – #LiveEsporte #Fut7 #FF7RJ

Arena Friburgoさんの投稿 2017年9月16日(土)

FLAMENGO(1-11)得点:花岡

2 TORNEIO ARENA FRIBURGO FUT7 – FLAMENGO X JAPÃO

2 TORNEIO ARENA FRIBURGO FUT7 – FLAMENGO X JAPÃO – #LiveEsporte #Fut7 #FF7RJ

Arena Friburgoさんの投稿 2017年9月16日(土)

[公式記録]
http://j-society.com/brazil2017/?page_id=58

 結果は6戦全敗。序盤の失点を取り返し、勝利を掴みかけた試合。手も足も出ずに、完膚なきまで叩きのめされた試合。対戦相手によって展開や内容は様々だったが、どんな状況でも全ての選手が全力を尽くし最後まで一丸となって戦い抜いた。

 全ての試合を終えたあとの円陣で、「『この歳になってまだサッカーしてるの?』『高いお金払って日本代表?』『仕事休んで何してるの?』『そもそも勝ってどうなるの?』そうやってまわりに笑われることも多くあります。でも、今回ソサイチを通じて日本代表に選ばれて、ソサイチ発祥の地ブラジルで本気で戦えたこと。素晴らしい仲間と出会えたこと。これらは素晴らしい経験でした。今の悔しい気持ちを忘れずに、来年また選ばれるように日々チャレンジを続けていきます」と、ある選手はこの遠征について語った。

 テクニカルディレクターである甲斐も、自身の経験を振り返りながら選手たちに次のような言葉を贈った。「俺が初めてフットサルをしにブラジルへ来た時と、どこか似た衝撃を今回感じました。当時ブラジルに来たことでさらにフットサルの魅力に取り憑かれたし、フットサルに人生を懸けていこうと改めて決意しました。初めてブラジルに来た時、ブラジルのチームに勝てる気配すら無かった。でも今回の遠征、負けはしたものの俺の中では少なくとも3試合は『勝てる』という可能性を感じた試合があったし、みんなよくハードワークをしてくれた。短い活動期間ながら、みんな高い意識を持って出来る限りの準備をして今回の遠征に挑んでくれたと思っています。今回の遠征に参加したこのメンバーは本当に貴重な体験ができたと思う。ここに来ないと分からない事がたくさんある。そういう遠征だったと思う。もちろん勝てなかったことは俺も悔しい。この悔しさを日本に持ち帰って、それぞれの生活に戻った後も、向上心を持って日々を過ごしてもらえたらと思います。可能であれば年間を通じてこのチームで活動してみたい、そういう気持ちにさせられました。ぜひ、今の気持ちを忘れずに、連盟のみなさんがリベンジの機会を作ってくれるはずだから、その時に備えてもらえたらと思います。ありがとうございました」

 代表チームに帯同し、チームの活動を支えた日本ソサイチ連盟のスタッフは「何かに夢中になる事。熱くなる事。本気になる事。それらの気持ちをいくつになっても持ち続けている人は輝いています。この遠征を通じて、より一層そのことを確信しました。今回、初のブラジル遠征ということもあり、選手達には色々なストレスを掛けてしまった面も多々ありました。その点については、本当に申し訳ない気持ちで一杯です。必死で戦う選手達の姿に心が熱くなりました。感動しました。それと同時に、今一度この海外遠征活動全体を見直し、必ず来年、またブラジルの地へ来てリベンジしたい。熱くなったり夢中になったり、その本気になる場がこの「ソサイチ」であれば尚更嬉しく思います。そういった環境を作らねばならないと強く思いました。選手達にはただただ感謝です」と、初のブラジル遠征で感じた想いを伝えた。

 南米発祥と言われるソサイチは、ポルトガル語の『society(=社交、社会の意)』が語源で、主にコミュニティの交流や社交を目的として楽しまれてきたスポーツだ。国内では一般社団法人日本ソサイチ連盟が2006年から競技の普及活動を行っており、冒頭で触れたように、2017年には関東/関西/東海/北海道の4地域で公式リーグが開幕するなど、ここ数年で飛躍的に認知度が高まっている。年間で開催されているソサイチの大会数は2000~3000とも言われ、サッカー/フットサル経験者を中心に広く楽しまれている。

 一方で、『ソサイチ』という言葉すら耳にした事がないサッカー/フットサル経験者も少なくない。

「今回、この遠征を行うにあたり、本当に多くの方にご支援、ご協力をいただきました。

ウェアサプライヤーのATHLETA様。
オフィシャルサポートカンパニーの日本コカ・コーラ様。
選手の怪我のケアに使うキネシオなどをご提供頂いたキロテープ様。
国内トレーニングにおいて会場手配のご協力を頂きましたエフチャンネル様。
不足していた遠征費用をクラウドファンディングなどを通じてご支援いただきました皆様。
現地まで応援に駆けつけて下さった選手の御家族。
トレーナーとして帯同してくださいました関根さん。
テクニカルディレクターを引き受けてくださった甲斐さん。
現地でサポートをしてくれたアリーナ(ソサイチ施設)スタッフの皆様、コーディネーターのクラウディオ岡崎さん。
その他SNSなどでこの活動を周りの方に広めてくださった方々など、全ての方に感謝を致します。

 我々日本ソサイチ連盟は、まだまだ発展途上の組織です。今回も選手達には色々な負担をお願いしながら、遠征活動を行いました。ブラジルに限った話では無いですが、海外遠征活動をより充実させ、選手達の熱いハートをバックアップしていきたいと強く思いました。まずは国内のリーグ戦/ワンデイ大会を拡充し、一人でも多くの方にソサイチを知ってもらい、だれもがフットボールを楽しめる社会づくりを改めてここに誓います。本当にありがとうございました」と、代表理事の馬場氏は今回の遠征で受けた様々なサポートに対して感謝の意を述べるとともに、「まだ道半ば」という普及活動への意欲を語った。

ソサイチ日本代表2017ブラジル遠征
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