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「日本フェアプレイ大賞2017」発表、大賞受賞サッカー少年の作品を表彰

2017.03.27

 3月27日、日本体育協会は「日本フェアプレイ大賞2017」を発表。岩手県奥州市立水沢中学校2年生の佐藤琉来さん(さとうりく)の「スポーツにおけるフェアプレイとは」が大賞作品に受賞した。

 同日、日本体育協会専務理事の泉正文さんと選考委員を務めたサッカー元日本代表の福田正博さんによる表彰状贈呈式を実施。2011年から展開している「フェアプレイで日本を元気に」キャンペーンの一環として、2015年から「めざせ、フェアプレイ宣言者100万人!」を目標とし、フェアプレイの輪をより多くの方に広めるための施策として実施している「日本フェアプレイ大賞」。日常生活において、実践した、体験した、あるいは目にした、スポーツに関わるフェアプレイ・エピソードを一般の方から募集し、応募されたエピソードの中から優れた作品を大賞作品として表彰している。

 3回目となる今回は、昨年を上回る1,701件の作品が応募。選考委員による厳正な審査を経て大賞に選ばれたのは佐藤琉来さんの「スポーツにおけるフェアプレイとは」だった。自身がサッカーに取り組むなかで抱いた、フェアプレイとは何なのかという疑問を純粋な視点から表現したエピソードとなっている。

 表彰式では、泉さんと福田さんから佐藤さんへ表彰状と記念品を贈呈。福田氏からは佐藤さんをお祝いする言葉とともに、自身も作品からフェアプレイについて改めて考えさせられたことが明かされ、その後、フェアプレイについてのディスカッション、福田氏から佐藤さんへサインボールのサプライズ、佐藤さんの家族と記念撮影が行われた。

 佐藤さんの大賞作品は、5月8日(月)に全国の小中学校に配布される「体協フェアプレイニュース」に漫画として掲載します。また、この漫画は5月上旬にフェアプレイキャンペーン公式サイト(http://www.japan-sports.or.jp/portals/0/data0/fair/)とFacebook「フェアプレイで日本を元気にキャンペーン事務局」(@JASA.fairplay)に掲載予定となっている。


「日本フェアプレイ大賞2017」
大賞受賞作品受賞者:佐藤琉来さん(さとうりく)/岩手県/応募時中学校2年生

 フェアプレイとは何だろう。身のまわりでどのようなことがあるか考えてみた。

 僕はサッカー部だ。サッカーの試合ではたくさんのフェアプレイを見られるが、そうでないプレイもたくさん見られる。例えば、倒れてきたとき、相手チームが手をさしのべてくれた。このようなプレイを体験した。しかし、相手をおしたり、けったりするなどフェアプレイでないプレイがないことの方がめずらしく思う。審判がファウルをとらなければこのようなプレイをしていいのだろうか。サッカーには絶対に必要なのだろうか。けっしてそうとは思わない。相手をおす、ける行為は相手にとってはいやなことであり、スポーツを楽しめない。でも、サッカーというのは、体をぶつけあいながら戦う激しいスポーツだ。相手がいやな思いにならないようにと考えすぎて、相手に対して本気で戦えなくなってしまうと、それはそれで、手を抜いたことになり、それもまた、相手に失礼な行為になる。

 このことから、フェアプレイとはとても難しいことだと思った。サッカーでは、アンフェアなプレイがあって、フェアプレイがある。それを、フェアプレイがあってこそのスポーツにできるようにしていきたい。本当のこたえはでていませんが、フェアプレイという言葉の意味を日々考えていきたいです。

「日本フェアプレイ大賞」について
 日本体育協会が2011年から展開している「フェアプレイで日本を元気に」キャンペーンの一環として、2015年から「めざせ、フェアプレイ宣言者100万人!」を目標とし、フェアプレイの輪をより多くの方に広めるための施策として実施しています。日常生活において、実践した、体験した、あるいは目にした、スポーツに関わるフェアプレイ・エピソードを一般の方から募集し、応募されたエピソードの中から優れた作品を大賞作品として表彰。また、大賞に選ばれたエピソードを漫画化し、本会が発行する「体協フェアプレイニュース」に掲載し全国の小中学校に配布します。

≪「日本フェアプレイ大賞2017」実施概要≫
募集期間:2016年7月10日~2017年1月31日
応募方法:特設サイトからのウェブ応募、もしくは郵送
応募総数:1701通
選考委員長:田中安人(広報・スポーツ情報専門委員会)
選考委員:有森裕子(元マラソン選手)、大山加奈(元バレーボール選手)河内由博(日本体育協会理事・事務局長)、土屋篤司(Webメディア「CYCLE」編集長)福田正博(元サッカー選手)※50音順

「フェアプレイで日本を元気に」キャンペーンについて
 日本体育協会では、スポーツを通じて育まれるフェアプレイが社会を元気にする人づくり・地域づくり・国づくりに必ず貢献できるはずと考え、世の中にフェアプレイの輪を浸透させるために「フェアプレイで日本を元気に」キャンペーンを行っています。

 来たる2020年を見据え、世界からも注目が集まる日本。フェアプレイ精神を広め、日本中がフェアプレイに溢れている社会を目指し、フェアプレイに溢れる社会となった日本で、世界中のお客様をお迎えしたい。そのためにもこの広がりをスポーツ関係者に留めることなく日本全国にメッセージを発信していきたいと考えています。

日本体育協会が考えるフェアプレイとは
 日本体育協会の考えるフェアプレイとは、「行動としてのフェアプレイ」と「フェアプレイ精神」、大きく分けてその2つです。

 スポーツは、定められたルールのもと、対戦相手(記録)と競い合い勝利を目指します。スポーツを成立させるためには、「ルールを守る」、「審判や対戦相手を尊重する」、「全力を尽くして戦い、勝っても驕らず負けてもふてくされない」というフェアなプレイに徹しなければなりません。

 しかしスポーツでは、どうしても勝ちたいという欲求の中で、自分の勝利を難しくするルールや、勝利という同じ目的を持って自分を阻もうとする相手を尊重しなければならないという、相反する厳しい状況におかれます。そのような中でフェアなプレイに徹するための揺るぎない心(魂)が必要とされます。自分自身の心に問いかけた時に恥ずかしくない判断ができる心、それがフェアプレイ精神です。行動と精神は切り離せないもの。だからこそ、スポーツを真に楽しむ上でこの2つのフェアプレイは欠かせないものだと考えます。

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