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「大切なのは考えること」…充実の面持ちで『GLOBAL ELITE』1日目を終える

2016.08.20

未来のスター選手育成プロジェクト『GLOBAL ELITE』に参加した高学年の部の子供たち

 13日、千葉市の株式会社HONDA ESTILOが運営するZOZOPARK HONDA FOOTBALL ARENAにて、『GLOBAL ELITE』が開催された。今年、初開催となるこのイベントは、未来のスター選手を発掘するための育成プロジェクトで、小学2、3年生の低学年の部が30名、小学4、5年生の30名の計60名が参加。加えて、8月12日に発売したワールドサッカーキングから掲載している『BLAZE A NEW PATH』に登場したことのある天才少年たちが、ゲスト選手としてトレーニングに招待された。なお、MVPに輝いた選手には、『BLAZE A NEW PATH』への出演権(低学年の部のみ)、来春にスペインで開催される「マドリードジュニアカップ」、国際大会でもある「バルセロナカップ」の両大会への参加権が贈られる。

 開会式では7名のコーチが紹介され、レアル・マドリードの育成組織での指導経験を持つグティコーチは、「サッカーで大切なのは考えること」と説き、真夏の炎天下の中、10時15分から最初のトレーニングが開始された。

開会式後には全員で記念撮影

開会式後には全員で記念撮影

 低学年向けの「ドリブルデザイナークリニック」では、メトロノームを使用したトレーニングを展開。ドリブルデザイナーの岡部将和コーチならではの指導が行われた。この独自のトレーニング方法について、岡部コーチは、「ドリブルで相手を抜くための、自分のタイミングをつかんでほしい」と指導の狙いを説明。その後はコーンを使った細かいタッチのドリブルや、試合で有効なファーストタッチで相手を抜く練習、最後にはコートを4つに区切った狭いエリアでの1対1が行われた。

「ドリブルデザイナークリニック」ではメトロノームを使用し、ドリブルのリズムを身体に染み込ませた

メトロノームを使用し、ドリブルのリズムを身体に染み込ませた

 小学3年生の内田隼翔くんは、自ら「得意」と豪語するドリブルに特化したトレーニングを終え、「1対1は何回も勝てた」とさらに自信を深めたようだ。「メッシみたいなドリブルができるようになりたい」と、今後に向けての力強い抱負も語ってくれた。

内田隼翔くんは、得意のドリブルにさらに磨きがかかった

内田隼翔くんは、得意のドリブルにさらに磨きがかかった

 高学年向けの「スペインメソッドトレーニング」では、3対3のゲームが行われ、グティコーチが途中でゲームを止めて熱血指導を行い、子どもたちは真剣な眼差しを向けていた。その後は、ピッチを2つに分けての7対3など、ボール回しを中心としたトレーニングを実施。最後には、10対10でのゲームで約90分間のトレーニングを締めくくられた。トレーニング中、何度も「Pensar(考える)」という単語を連呼していたグティコーチは、「日本の選手たちは、ボールを持ったあとのテクニックに秀でている。しかし、ボールを持ってから考えるのでは遅い。事前に周囲を確認し、より良い状況でそのテクニックを生かせればベストだ。そこが日本とスペインの差なのではないか。」と、その理由について明かした。

 岐阜県から来た、小学4年生の中根徠雄くんは、「本田圭佑選手が作った施設で、もっとサッカーが上手くなりたい」との意思で参加。グティコーチの練習を終え、「難しい練習もあったけど、楽しかった」と話してくれた。

中根徠雄くんは、最後のゲームでサイドからチャンスを量産した

中根徠雄くんは、最後のゲームでサイドからチャンスを量産した

 お昼休憩を入れ、午後からは低学年が「BLAZE A NEW PATH 検定」に、高学年は「アジリティ&コーディネーショントレーニング」に挑戦した。検定では、シュート、ドリブル、リフティング、1対1と、サッカーの基礎技術をチェック。一方、フットサルコートで行われた体幹トレーニングでは、佐藤勇人選手がプロデュースするトレーニングラボ「ケアラボ」の本格トレーニングということもあり、ボールを全く使わない筋肉トレーニングや脚の可動域を広げるトレーニングを行い、子どもたちからは「きつい!」と悲鳴が聞こえる一幕も。

「BLAZE A NEW PATH 検定」では、サッカーの基礎技術が試さる

「BLAZE A NEW PATH 検定」では、サッカーの基礎技術が試さる

普段なかなか行わない、体幹トレーニングにも取り組んだ

普段なかなか行わない、体幹トレーニングにも取り組んだ

 この日、最後のトレーニングでは、低学年がグティコーチの「スペインメソッドトレーニング」、高学年は岡部コーチの「ドリブルデザイナークリニック」に取り組んだ。岡部コーチから、「高学年は質が高い!」と賛辞が上がる一方、グティコーチが提唱する「考えるサッカー」に序盤はやや戸惑い気味。しかし、最後の10対10のゲームではグティコーチから何度も「素晴らしい!」という声が聞こえ、90分前とは打って変わって、自信に満ち溢れた表情でゲームに臨んでいた。

グティコーチの指導にも熱が入る

グティコーチの指導にも熱が入る

 一日目のトレーニングを終え、斉藤悠太くん(小学5年生)は、「相手におへそを向けながらドリブルをすれば、相手が取りづらいということが分かった」と新たな発見に満足げな表情。木之村十くん(小学3年生)は、「ドリブルのコツをつかむことができた」と、こちらも確かな手応えを得たようだ。

1日目のトレーニングを終え、充実した表情を見せた斉藤悠太くん

1日目のトレーニングを終え、充実した表情を見せた斉藤悠太くん

「ドリブルデザイナークリニックが楽しかった」と話してくれた、木之村十くん

「ドリブルデザイナークリニックが楽しかった」と話してくれた、木之村十くん

『BLAZE A NEW PATH』の第一回目に登場した山田逞人くん(小学4年生)のお父さんは、「レベルの高い同年代の子どもたちと、競い合える環境はとても大切。自分がまだまだだという自覚、そして刺激を受けてほしい」と、参加する意義について語ってくれた。

 こうして大盛況のうちに、一日目の全トレーニングが終了した。

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