13代目の『WCCF』日本一プレイヤーが決定! 「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」レポート

取材・文=鴫原盛之

 セガ・インタラクティブは3月9日、アーケード用サッカーゲーム『WORLD CLUB Champion Football』(以下、『WCCF』)の日本一プレイヤー決定戦、「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」の決勝大会を開催した。

 本大会に参加したプレイヤーは、全国各地のゲームセンターで行われた店舗予選とエリア大会を勝ち抜いた30名と、当日に行われた特別出場枠予選の優勝者、および前回大会の優勝者を加えた32名。組み合わせ抽選により4人を8グループに分け、各グループで1回戦総当たりのリーグ戦を実施。上位2名が一発勝負の決勝トーナメントへと進出するルールで行われた。

 本大会は2003年に第1回目が開催されて以来、今年で13回目となるが、3月14日(木)より新シリーズ、『WCCF FOOTISTA 2019』(※以下、『FOOTISTA』)が稼働開始となるため、現行の『WCCF』シリーズを使用した公式全国大会はこれが最後となる。“最後の日本一決定戦”に挑むプレイヤーたちの意気込みはすさまじく、どの試合も1点を争うハイレベルの攻防が続き、大差がつくことはほとんどなかった。「史上初の2連覇を目指す」と宣言して大会に臨んだ前回チャンピオンのNiwa監督が、グループリーグでまさかの最下位となり敗退を余儀なくされたのだから、そのレベルの高さがうかがえるだろう。

全国大会会場の様子。出場者の後方にある応援席からは、普段ゲーセンで一緒に遊んでいる仲間たちが大きな声援を送っていた

 参加プレイヤーの主なプレイスタイルは、攻撃時は「ダイレクトプレイ重視」、または「ロングパス重視」のチームスタイルを使用し、ボールを奪ったら素早く敵陣深くにパスを放ち、主に右サイドをC・ロナウドなどのドリブルで突破してクロスを放つというもの。守備ではほぼ全プレイヤーが「個人守備重視」をメインに使用し、補助系のチームスタイルは主にビエラが持つ「オーバーラップ」を進化させた「アトミックセンター」を使用し、中盤センターから一気に走り込んでクロスに合わせてシュートを狙うという作戦を採っていた。いずれも昨今のオンライン対戦プレイ時によく見られるトレンド戦術あり、その精度を極限まで高めるべく、人選やボタン操作をとことん突き詰めたプレイヤー同士の勝負は見ごたえ抜群だった。

今大会はサイドを巡る攻防が勝敗の大きなポイントに。中盤を長躯攻め上がり、ゴールを決める得意技を持つビエラは、ほぼ全員が使用していた

 激戦を制して、見事『WCCF』日本一の座に輝いたのは、長野県のアピナ佐久インター店の店舗予選から勝ち上がり、東海Cエリアの代表として出場したラズ監督。前半に右サイドをドリブルで豪快に突破したC・ロナウドの折り返しにスターリッジが合わせて先制し、後半開始直後にセットプレイの流れから一度は追い付かれたが、後半27分にまたもC・ロナウドの突破からスターリッジが合わせる得意のパターンで勝ち越しゴールを決めた。

 実は、決勝のカードはグループリーグでも実現しており、そのときはラズ監督が2度先行しながらも追い付かれる形で2-2で引き分けていた。ラズ監督は、大会終了後のインタビューで「2度ともキックオフから中央を破られてゴールを決められていたので、今度は中央をしっかり守ろうと思いました」とコメント。見事な修正力が勝利につながった。

左:決勝戦を前に握手を交わす両雄。試合後、惜しくも破れた北関東A代表のまっちゃん監督(右)の目には涙が光った 右:優勝したラズ監督にはトロフィーと、その栄誉をたたえる監督称号「神の子」が贈られた

 大会の解説を担当したセガ・インタラクティブの柏田知大プロデューサーは、「今回で13回目となった『WCCF』の大会は、今後も『WCCF FOOTISTA』に続いていく物語となります。引き続き皆さんとともに、ファミリーとして大会を作り上げていきたいと思います」と表彰式の檀上でコメントした。また同氏からは、『FOOTISTA』では現ヴィッセル神戸のダビド・ビジャをはじめ、季節ごとのアップデート時に往年の名選手が登場するレジェンドカードを追加配信するとの発表もあった。

 なお、当日の様子はYouTubeのセガ公式チャンネルで見ることができるので、見逃した方はこちらからご視聴を。

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