2018.12.09

【インタビュー】『FIFA』シリーズ競技部門担当者に聞くeSports「人気の高まりで人々の認識も変わる」

『FIFA』シリーズのeSportsコミッショナーを担当しているブレント・コニング氏 [写真]=EA
1984年東京都生まれ。2012年よりWeb『サッカーキング』で編集者として勤務。2019年7月よりWeb『サッカーキング』編集長に就任。

 日本でも今年度の新語・流行語大賞のトップ10に入るなど、認知を高めているeSports。サッカーではEA(エレクトロニック・アーツ)社が手掛ける公式ライセンス製品である『FIFA』シリーズが主流となり、オフライン、オンラインを問わず大会が日夜行われている。

 9月にリリースされた『FIFA 19』においてはグローバルシリーズを展開しており、様々な形式の大会を開催中。2019年夏にはグランドファイナルとして『FIFA eWorld Cup』が開催される。

 オリンピックをはじめとしたスポーツ競技大会の正式種目としてeSportsが採用されるとの報道もあるなど、取り巻く環境はここ数年で急激に変化している。急速な進歩・拡大の状況を当事者はどうとらえているのか。EA社でFIFA競技ゲームコミッショナー(FIFA Competitive Gaming Commissioner)を務めるブレント・コニング氏にメールインタビューを実施した。

[写真]=Getty Images

―――ここ数年で急速な拡大を見せているeSports市場をどうとらえていますか?

コニング eSports業界全体の急速な成長と、さまざまなゲームで競い合う機会の数々を見ることはエキサイティングなことです。eSports人気は、新たな職業を生み出すとともに、ゲームとスポーツ、それぞれのファンのため、全く新しいエンターテイメントを生み出すことにつながっています。EAがFIFAグローバルシリーズを運営した2シーズンで成し遂げたことを考えてみましょう。 昨年だけでも2000万人を超えるプレーヤーが参加し、『FIFA』をプレーする世界中のファンの情熱も、さらに高まっていると言えますね。

―――eSportsとしての『FIFA』を運用するにあたって、これまではどういった取り組みや方針をとってきたのでしょうか。

コニング ウェブサイト上でも『FIFA 19』グローバルシリーズをはじめとした、競技会の公式ルールを公表しています。すべてのプレーヤーは、品行などの重要な要素をはじめとした、これらのルールと規則を遵守しなければなりません。また我々は、すべてのプレーヤーが自宅のソファからチャンピオンになれる、包括的でオープンな競争システムを構築するアプローチをしています。 それにより、オフラインやオンラインの大会を通じて最高のプレーヤーたちをスーパースターにまで引き上げたいと考えています。

―――チャレンジしていきたいことはありますか?

コニング 今後も継続して、すべてのプレーヤーに対して、素晴らしいゲーム競技体験を築き、イベントやライブ大会を通じて、競技エコシステムをさらに広げていこうと考えています。ゲーム競技が、プレーヤーと視聴者の両方にとって、新しい形のエンターテイメントであり続ける可能性があることを、私たちは非常に嬉しく思っています。

[写真]=Getty Images

―――コンシューマーゲームの世界は、どんどん現実世界に近づいており、国境や国籍、年齢を越えてボーダレスに楽しめるものとなりました。これから10年、20年はどういった進化をしていくと想像していますか?

コニング 過去10年、20年での変貌ぶりを考えると、これからの10年、20年後で我々がどのステージに立っているのか、想像もつきません。ただ、現在、VR(バーチャル・リアリティ/仮想現実)やAR(オーグメンテッド・リアリティ/拡張現実)で取り組まれている新技術は、プレーヤーやファンにとって、新しい経験をもたらすものになると思います。

―――日本でeSportsとは、あくまで“ゲーム”や”遊び”の延長であり、“競技”としては、まだまだ認知されていません。その考え方は変わってほしいと考えますか? また、変わるのであれば、どういう変化が必要と考えますか?

コニング 世界中でeSports人気が高まり、より多くのゲーマーがプロとしてプレーできるチャンスが増えてきたことで、人々の認識は変わってきています。『FIFA』グローバルシリーズは、『FIFA』シリーズへの情熱を職業とするチャンス与えてくれる素晴らしい例だと思います。また、EAでは、より多くのプラットフォームでゲーム競技を展開しています。最近では、大人気ゲーム『Command&Conquer Rivals』のモバイル向け作品を発表し、世界中のモバイルプレーヤーへ扉を開くこととなりました。

2018年のFIFA eWorld Cup優勝者 [写真]=Getty Images

―――EA社はFIFAをはじめ、NBA(バスケットボール)、NHL(アイスホッケー)、NFL(アメリカンフットボール)、UFC(総合格闘技)といったスポーツのオフィシャルライセンスを取得し、ゲーム化しています。ゲームでスポーツをプレーすることの魅力は何でしょうか?

コニング ゲーム競技は、実際の競技場やリンク、コート、リング上で戦うスポーツ選手と同じくらいの興奮を感じるものであり、競争力を持っています。また、我々はスポーツを可能な限り、正確にゲームへ反映するようにデザインしているため、このリアリズムによって、テレビ中継で見ているような感覚が得られます。こういったことが魅力につながっていると思います。

―――eSports先進国では、幼少期からのトレーニングも必要不可欠になりつつあります。この状況について、どう考えていますか? また、ゲーム業界を横断してルールを整える必要性は感じますか?

コニング eSports業界の継続的な成熟を目の当たりにしていますが、競技空間での明確なルールや規制といった仕組みを整えることは、EAにとっても重要なことです。それにより、公正な競争、明確な行動規範、プレーヤーと視聴者のための最高の経験を保証することにつながりますから。

―――eSportsはオリンピックでの正式競技化も噂されています。EA社として働きかけていきたいことはありますか?

コニング オリンピック競技となる可能性があることは十分に認識しており、我々含め手掛けているスポーツゲームはその対象となるでしょう。しかし、現在私たちがフォーカスしていることは、あくまでもプレーヤーたちです。リーグやクラブとのパートナーシップやコラボレーションを拡大し、世界中で成長し続ける競技エコシステム拡大やエンターテイメント体験を構築することに重点を置いています。

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