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【インタビュー】『ウイイレ』アジア王者に直撃 世界一への道筋

2017.06.02

アジア王者となったまやげかさん

 近年、日本国内でも少しずつ裾野が広がりつつあるエレクトロニック・スポーツ、通称『eSports』。プレイヤー同士で対戦するコンピューターゲームをスポーツとして実施していくもので、FPSや格闘ゲーム、スポーツゲームを中心に世界でバトルが繰り広げられている。

 6月2日にはUEFAチャンピオンズリーグ決勝に合わせて『ウイニングイレブン2017』の公式世界大会決勝が行われる。日本からはアジア地域決勝を見事に勝ち抜き、世界一を争うための切符を手に入れた2名が『ウイイレ最強』を目指す。

 また、『ウイニングイレブン』シリーズにおいては、9月14日に新作『ウイニングイレブン 2018』がリリースされることも発表。新たなステージへの準備も着々と進んでいる。

『サッカーキング』ではアジア地域決勝を制し、アジアの代表として世界一を目指す、まやげかさんにインタビュー。世界一への意気込みと、強豪の攻略法を聞き、ナンバーワンへの道筋を聞いた。

取材=小松春生
写真=瀬藤尚美

日本代表や制作陣、アジア各国代表へのインタビューなど『ウイイレ2017』最新情報はコチラ

―――まず4月に行われた日本代表決定戦、アジア地域決勝を振り返ってください。

まやげか まず、優勝できて良かったです。とにかく2日間疲れました。あの緊張感の中で試合をやっていたので、疲労感が溜まってぐったりしました。試合数も多かったですし、他のプレイヤーが対戦中の待ち時間でのソワソワ感もあって、いつもより疲れました。

―――日本代表決定戦とアジア地域決勝は、どちらの方が大変でしたか?

まやげか アジア代表決定戦の方が、レベルの高いプレイヤーが多く、大変でした。日本予選では「この人と対戦したくない」というプレイヤーが3~4人いたんですが、グループリーグやトーナメントの組み合わせに恵まれましたね。

——アジア地域決勝では東南アジア、香港、韓国にプレイヤーと対戦しました。印象はいかがでしたか?

まやげか 海外プレイヤーとは初対決でした。東南アジア圏のプレイヤーは日本代表予選でも通用するくらい、好勝負をしていましたが、韓国や香港の代表選手は本当にレベルが高く、紙一重な勝負ばかりでした。勝てたのは運が良かったです。

世界大会に出場するまやげかさん(左)とジョーさん(右)

―――レベルが高いとのことですが、東アジア圏の選手の特長はありましたか?

まやげか 韓国のLeopardさんと対戦しましたが、今作をやった中で彼が一番うまいと感じました。守備は少し不安定でしたが、日本人の中でもあんなに正確で一級品の攻撃をする人はいないと思います。彼はショートパスを出すスタイルでしたが、出すフリをして出さなかったりする駆け引きがすごくうまかったですね。日本人も基本的につないで丁寧にやるスタイルが多いですが、彼は攻めてくるレベルがちょっと違ったので、試合をしながら「これ、どうしようかな…」と悩んでしまう感じでした。

―――その一方でアジア代表になったことについては、日本のプライドを見せられたのでは。

まやげか そうですね、そこはなんとか。韓国のプレイヤーに日本語を話せる方がいて、その方に「日本人は上手い」と言っていただいたことが嬉しかったですね。

―――アジアを勝ち抜き、次は世界一です。

まやげか ワクワクしています。ヨーロッパ予選や南米予選を通過してきた人のレベルが全くわからないので、単純にそのレベルを感じてみたいとワクワクしています。

―――対戦相手の研究はされていますか?

まやげか 最近は試合を見るようにしていて、イメージができてきています。対策ではないですが、例えばボールが入った時のターンをする方向もだいたい予測ができるようになるというように、ゲームは癖が出るものなので、実際に試合が始まってからの調整がうまくできれば結構やれるという印象と少しの自信があります。『ウイニングイレブン』は試合が始まってみないと相手の強さがわかりにくいゲームです。見ているだけだと、何がうまいのかわからない人でも、実際に対戦してみるとすごくうまく感じたり、全然攻められないプレイヤーもいるので、対策をどんなに練っても実際にやってみないとわからない、というところも正直なところですね。

―――対戦してみたい選手はいますか?

まやげか ヨーロッパ勢とはやってみたいです。ヨーロッパ予選を見ていて、本当にうまいと思うイタリア人プレイヤーがいて、抜群にうまくてレベルが違いました。対戦の想定はしていないですが、できれば予選で同じグループになりたいです。自分が予選を通過できる保証がないですし、せっかくなので予選で戦っておきたいです。他の強い人たちとはできればやりたくないですけど(笑)、このプレイヤーは唯一同じグループになってみたいと感じさせてくれます。おそらくあの人以上のレベルの人はいないと思います。見てすぐ「うまい」と感じるということは相当なので、実際にやってみたらもっとビックリするかもしれないですね。

―――ヨーロッパ勢の特徴は掴んでいますか?

まやげか ミスしても気にしないくらい、とにかく縦に速いです。取られたら守備をしないといけないと考えているプレイヤーが日本には多いですが、海外勢は「通ったら1点」というゴールへの直接的なパスをどんどん出してきます。自然と試合の展開が速くなりますね。日本人の特有のパスの読み合いより、どうにかしてゴールに速く行くかという感じです。中央に縦にどんどんつけてきて当てていくスタイルが多い印象です。

―――攻略法はありますか?

まやげか 守備に関しては普段のプレーと変わらないと思います。海外勢のどの試合を見ても打ち合いになっていて、みんな攻撃に特化しています。2試合で二ケタ得点もあるくらいで、点の取り方を知っていますね。ただ、その分守備が緩くなっていると思います。アジア大会では、日本のプレイヤーとやっている感覚の延長だったので、そんなに違いはなかったですが、海外のプレイヤーたちとやる時は、誰と当たっても最初は違和感を覚えると思います。映像だけでもわかりますので。ただ、彼らは横パスを嫌う傾向にあって、どんどん縦につけてくるという気がします。ロングカウンターから、4本くらいのパスでゴール前まで行ってしまうので、日本人よりも速く縦に入れてきます。あと、ヨーロッパ勢の共通点としては、プレスが速いです。前線で奪ってショートカウンターの形が好きなのか、強い人がそういう戦い方だからヨーロッパ全体でそうなっているのかはわかりませんが、多分日本人でも、この戦い方をする人が一番強かったら、この戦い方が主流になっていましたね。

―――プレスをかわすことを心掛けますか?

まやげか プレスをいなすことはそんなに難しくはないと思いますが、やってみないと、というところですね(笑)。ゲーム上だと攻撃をする際、ボールを持つと勝手に周りのAI選手が上がってきてしまうので、カウンターを受けやすくなる。海外の方は走り合いの展開に慣れているので、日本人がそれに付き合ったら相手ペースについていけません。カウンターは受けるかもしれないですが、ボールを持って、焦らしたほうがいいかなと。向こうのペースに付き合わないことですね。

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By 小松春生

Web『サッカーキング』編集長

1984年東京都生まれ。2012年よりWeb『サッカーキング』で編集者として勤務。2019年7月よりWeb『サッカーキング』編集長に就任。イギリスと⚽️サッカーと🎤音楽と🤼‍♂️プロレスが好き

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