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ジュニア世代に必要なコーディネーショントレーニングとは?コーディネーショントレーニングセミナー開催!

2019.02.20

2019年1月21日(月)、FROMONE SPORTS ACADEMYで「運動神経UP!実践コーディネーショントレーニングセミナー」が開催された。テーマは「ジュニア世代に必要なコーディネーショントレーニング」。

 登壇者したのは、コードブック株式会社で執行役員を務める山本周平氏。学生時代にアメリカに渡り、アスレチックトレーナーの資格を取得した後に、日本へ帰国。現在は日本代表男子アイスホッケーチームトレーナーを務めながら、ジュニア世代に向けたコーディネーショントレーニングの開発をしている。

 今回のセミナーは二部制となっており、第一部のゲストにはラグビー元日本代表キャプテンの菊谷崇氏が登場した。菊谷氏は昨年現役を引退し、現在はジュニア育成のため「Bring Up Rugby Academy」にてコーチを務めている。コーディネーショントレーニングの重要性を理解し、コードブック社と連携して子どもたちの指導へ取り入れているのだ。

 今回のセミナーを実施する際に行われたインタビューでは、そもそもコーディネーショントレーニングとは何か?という部分から具体的なトレーニング方法、さらには日本のスポーツ育成の課題やポテンシャルに及ぶ記事を掲載しているので、是非一読してほしい。
インタビュー記事

 セミナーは、山本氏と菊谷氏の対談から始まり、その後山本氏からコーディネーショントレーニングの理論の説明を受け、実践の流れで進めていった。

 そもそも、コーディネーショントレーニングは旧東ドイツで開発されたプログラムであり、インプットした情報を認知・計算・判断・命令という過程を経て、体にアウトプットする脳から体までの回路を作ることを指す。「運動全般のスキル向上・動作を学ぶこと、出来ないことを出来るようにすることが目的であり、成功体験を幼少期より積むことが大事だ」と山本氏は語った。

 対談の中で『日本と世界の差は何か?』という質問があり、菊谷氏曰く「状況判断能力のスピード、練習は何のためにやっているのかを理解し試合で発揮できる能力」とのこと。また、山本氏は「このような差は大人になってから埋めることは難しく、幼少期より様々な動き方を習得することが大事」だと語った。

 続いて『その差は埋められるのか?』という質問が挙がり、菊谷氏は、「状況判断能力やスキルの向上で埋められる」と言う。「日本の選手はスキル能力自体は高いが、試合でプレッシャーが掛かると能力が発揮出来なくなることが多いため、トレーニング時よりプレッシャーが掛かった状況を作ることで改善できる」と語った。

 山本氏は「コーディネーショントレーニングを習得する期間として、14・15歳までが好ましい」と語る。いわゆるゴールデンエイジ期間。ゴールデンエイジには4つの時間軸【①プレゴールデンエイジ(3歳~9歳)②ゴールデンエイジ(9歳~12歳)③ポストゴールデンエイジ(12歳~15歳)④インデペンデントゴールデンエイジ(15歳以上)】があり、この期間で運動神経を大きく伸ばすことが出来る。運動能力は先天的な能力だが、運動神経は後天的な能力であるため、トレーニング次第では大きく伸ばすことができ、世界との差を埋めることも可能だと説明。

 また、コーディネーショントレーニングで培われる3つの要素として、①スポーツ選手としてのポテンシャルを高める②怪我のリスクを軽減③大人になった時の引き出しを作ることを挙げた。

 終盤には、受講者自らコーディネーショントレーニングを体験した。実際に体験すると、難しいが楽しく考えながら行うので、体の動かし方を習得できるのが分かると参加者から声が上がった。

 アンケートでは、「講義と体験でイメージが持つことができ、非常に重要なトレーニング・考え方だと感じました。」「実践でトレーニングをやったのが楽しかった。実際に行うことで、効果や難しさ、楽しさが分かった。」といった感想が挙げられた。

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