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元シャルケユースのトルコ人GK「宿泊先は完全に破壊されて…」 満室によるホテル変更が生還につながる

2023.02.13

トルコ・シリア地震で多くの人が被災 [写真]=Getty Images

 スュペル・リグ(トルコ1部)のカスムパシャに所属するトルコ人GKアーデム・カンポラトが、トルコ・シリア地震で被災した当時の状況を語った。12日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。

 6日にトルコとシリアを襲った大地震によって、両国では今もなお死傷者が増え続けている状態。12日までに両国で確認された死者は3万4,000人を超えており、被害は甚大だ。

 21歳のカンポラトは、ドイツ・デュイスブルク生まれ。トルコにルーツを持ち、ボーフムやシャルケのアカデミーで育成を受けた。2020年9月には、カスムパシャに完全移籍で加入している。

 カスムパシャは、5日にスュペル・リグ第23節でハタイスポルと対戦した。ハタイスポルは、トルコ・ハタイ県アンタキヤを本拠地とするサッカークラブ。ハタイスポルとのアウェイ戦に臨むためチームとともにハタイ県に入っていたカンポラトは、そこで九死に一生を得たという。

「朝4時過ぎのことだった。ホテルが揺れて目が覚めたんだけど、最初は何とも思わなかったよ。夢かと思い、また寝返りを打った。でも、その直後にホテルが再び大きく揺れたんだ」

 ハタイ県は、今回の地震で大きな被害が出ている地域の一つ。なお、『ビルト』によると、カンポラトをはじめとするカスムパシャの選手やチーム関係者が奇跡的に難を逃れたのには、ある選択が大きく関係したという。

「ハタイ県にある、いつもチームで宿泊していたホテルは、地震で完全に破壊されてしまっていた。今思えば、あそこに宿泊しなくて本当に良かった。もしかしたら、今僕たちが経験してういることよりもさらに悪いことが起こっていたかもしれない」

 通常、カスムパシャはハタイスポルとのアウェイ戦に臨む際に『グランド・ボアジチ・ホテル』に宿泊するものの、今回は満室だったために『ザ・ミュージアムホテル・アンタキヤ』に移ったという。結果的に、この急な宿泊先変更がチームを未曾有の災害から守ることにつながった。

 大きな揺れが続くなか、カンポラトは「命の危機を感じた」と告白。ホテルスリッパのまま破片の上を歩きながら、チームメイトとパニックに陥りつつも何とかホテルを脱出したという。

「空港に向かう途中、破壊された家屋を見たよ。まるでホラー映画の中にいるかのような気分になった。戦争に駆り出されたような感覚さえあったんだ。何とか地獄から抜け出せた」


By サッカーキング編集部

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