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長友佑都インタビュー「世界一のサイドバックになる」

2011年02月01日 20:27

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※このインタビューはアジアカップ開幕前に行ったものです

[写真]=兼子愼一郎


新たな目標に向かってチャレンジし続けること

──プロデビューは2008年のJリーグ開幕戦。当時のことは覚えていますか?

もちろんです。プロになったんだということを実感した試合でした。たくさんの人の支えがあったからこそのプロデビューですし、本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。僕は長男なので、「これからは俺が、経済的にも家族を支えるんだ」と強く思いました。もちろん今もそうですが、あの試合で抱いた感情が、僕自身のメンタル的な要素を強くしてくれていると思います。
 
──実際に肌で感じたプロの世界の印象は?
 
戦えるという実感はありました。あの試合はとにかく、デビュー戦ならではの緊張感や戸惑い、そういう部分を見せないように心掛けました。もちろん「ミスをしたらどうしよう」という思いはあったんですが、それを表情や仕草に出さないように、堂々とプレーしようと。そこはかなり意識していましたね。
 
──そういった姿勢は、今も大事にしている部分ですか?
 
そうですね。ステップアップするために大切なのは、自信を持つことだと思います。南アフリカでもそうだったんですが、自分に自信を持てればそれだけでプレーの質が変わるし、練習に対する取り組み方も変わります。僕の場合、学生時代に無名だった選手が日の丸を背負うようになったことで、「シンデレラストーリー」と表現されることもあります。でも、プロになってからもダメな時期はありましたし、北京オリンピックも全くダメ。僕の中では、いろいろな思いを抱えながらここまでやってきたつもりです。ずっと右肩上がりの成長を遂げてきたわけではなく、一つずつ目標を立てて、それをクリアしながら成長してきたと思っています。
 
──とはいえ、プロ入り後の急成長には目を見張るものがありますね。
 
大学時代は身体能力だけでボールを取れることが多くて、ポジショニングに甘さがありました。でも、プロの世界ではそれが通用しない。世界に目を向ければ、ほんの少しのポジショニングで状況や結果が大きく変わってきます。そういうレベルの高いサッカーをJリーグやオリンピック代表、A代表などで経験して、肌で感じることができました。そこから得るものがすごく多かったし、レベルアップにつながったと思います。
 
──長友選手にとって初の国際舞台となった北京オリンピックについて、振り返ってもらえますか?
 
オリンピックは本当にひどかったですよ(笑)。チームというより、とにかく自分自身が……。アメリカ戦では僕のところから崩されて失点しましたし、本当に情けなくて、めちゃくちゃ悔しかった。ただ、ネガティブな精神状態に追い込まれた自分、大舞台で腰が引けて、ミスを恐れている自分に気づくことができました。「これじゃあ成長しない、上にいけない」って思いましたね。それからは「ミスしてもいいからチャレンジしよう」という考え方に切り替えることができましたし、ポジティブな自分を取り戻しました。北京オリンピックでの経験がなければ、今の自分はないと思います。
 
──“世界”を意識し始めたのもその頃ですか?
 
A代表に選出されてからですね。新しいステージに立つと、自然と新たな目標が見えてくる。その繰り返しです。
 

南アフリカの舞台で得た“世界一”への手応え


──改めて、南アフリカでの戦いを振り返ってください。

結果はどうあれ、自信を持てたことが大きかったですね。1年前の僕には「世界一のサイドバックになる」なんて言えなかったと思うんですが、世界最高の舞台を経験した今、心からそう言えるようになりました。何て言うんだろう……カメルーン戦のピッチに入る瞬間には「“心が震える”っていうのはこういうことか」と思いましたし、そういう体験は初めてだったので……。う~ん、言葉で表現するのは難しいですね(笑)。
 
──実際に世界最高の舞台で戦う中で、心掛けていたことは?
 
ピッチでの姿勢は変わりません。ミスを恐れず、チャレンジし続けること。やっぱり、どんなチームスポーツでも最後は自分との戦いなんだと思います。とにかく、北京オリンピックと同じ後悔だけはしたくなかった。素晴らしいチームの一員として、大会を通じてそういった姿勢を貫けたからこそ、また大きな自信を持つことができたんじゃないかなと思います。
 
──大会終了後にはイタリアのチェゼーナに新天地を求めました。前半戦を振り返って、自分に点数をつけるとしたら?
 
難しい質問ですね(笑)。手応えを感じたのは1対1で負けない強さとスピード、走り負けない運動量ですね。そこは通用していると感じています。
 
──シーズン序盤からミランやローマなど、世界屈指の強豪との対戦が続きました。
 
戸惑いはありませんでした。プロになってからの2、3年でいろんな経験を積んできましたし、相手が誰であっても、僕の中で何かが変わるようなことはありません。そこはもう、完全にブレなくなったと思います。
 
──どんなところが評価されていると思いますか?
 
たぶん、戦う姿勢じゃないかなと。僕には技術も才能もないので、それを失ったらサッカーをやめなきゃならない。そういう気持ちで戦っています。
 
──セリエAの舞台で学んだことは?
 
試合への入り方、気持ちの持っていき方ですね。向こうでは試合が始まる前から声を張り上げていて、常にテンションが高い。ホントに熱い。チームメートはピッチに入る前、ロッカールームに入った時点で叫んでいるような状態なので、僕もその勢いに乗って叫んでいます(笑)。

  長友佑都インタビュー「スタミナの原点は駅伝」へ
長友佑都インタビュー「自分だけのストロングポイント」へ

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