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[前園真聖がW杯までの課題を語る]バックアッパーの選出も視野に入れてロンドン世代の選手たちも試してほしい

2013.01.03

[提供:サッカーキング・フリー Vol. 002
2014年ワールドカップまであと一年あまり。世界を驚かすためにも2013年を無為に過ごすわけにはいかない。元日本代表の前園真聖氏が明かす10の提言に耳を傾ければ、さらなる飛躍への道が見えてくる。
前園真聖
構成=宮崎涼子、小俣裕一、増田祐己、植松 奨 写真=兼子愼一郎、足立雅史、嶋田健一

[前園真聖がW杯までの課題を語る]2013年に日本代表がやるべき10のこと--その6
GKからしっかりとパスをつなぎポゼッションの質をもっと高めよ

 ワールドカップで上位進出を果たすにはチーム全体の戦術と個の戦術の融合が必要不可欠で、そのレベルをしっかりと上げていく必要があります。中でもポゼッションサッカーはもっともっと突き詰めなければなりません。

 自分たちでボールを保持して試合のイニシアチブを取るには、最終ラインからきちんとボールをつなぐのが理想です。現代サッカーではGKから丁寧にボールを回すのが主流で、バルセロナのビクトル・バルデスなどは相手FWからプレッシャーを掛けられても余裕を持ってDFにパスを回している。それが圧倒的なボールポゼッションの一因となっています。

 GKからのビルドアップという点では日本代表は発展途上です。GKがやみくもに蹴って、相手ボールになってしまったら、フィールドの選手はまた守備に戻らなければならない。確実につなぐほうが選手の無駄な動きが減るという考え方もあります。最後尾からのポゼッションを目指す意味でも、GKの川島永嗣がボールを持ったら周囲の選手が自然にボールをもらえる位置取りができるように、チーム全体の動きを向上させていくべきだと思います。

[前園真聖がW杯までの課題を語る]2013年に日本代表がやるべき10のこと--その7
バックアッパーの選出も視野に入れてロンドン世代の選手たちも試してほしい

ザッケローニ
 アルベルト・ザッケローニ監督(写真)はメンバーの固定が少し早い気がします。使う選手がすでに限られていますし、意図が伝わりにくい選手交代をする点も気になりますね。当然、理想のメンバーだけで毎試合戦えるわけではありません。ケガ人が出るかもしれないし、退場処分を受ける選手がいるかもしれない。だからこそ、多くの状況を想定して、バックアッパーの選出なども視野に入れて、もう少し新しい選手を試してほしいです。

 例えば、ロンドン・オリンピックで活躍した若手をもっと起用しても良いのではないでしょうか。彼らはオリンピックという大舞台で「やれることと、やれないこと」を理解したはずで、自信も改善ポイントも身に付けている。A代表の積み上げにつながるだけの能力も持っています。FWの永井謙佑やボランチの山口螢、センターバックの鈴木大輔あたりを招集してもおもしろそうです。残り15分くらいで永井を投入すればあのスピードで必ずチャンスを作るはずですし、山口は縦への意識が強いボランチなので、攻撃のバリエーションが増えると思います。

2013

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