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【インタビュー】“攻”で存在感を発揮する森重真人、CBは「攻撃の起点となるポジション」

2015.11.30
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インタビュー・文=高尾太恵子/写真=兼子愼一郎/取材協力=ナイキジャパン

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の就任以降、すべての代表戦に招集されている森重真人。熾烈なポジション争いを繰り広げる中で、世界基準のポテンシャルを誇るセンターバックは何を考えているのか。

 世代や実績を超えた競争の下で、静かに闘志を燃やす森重のプレーを支えているのはナイキが誇るスパイク『ティエンポ』。「攻撃はここから始まる」をコンセプトに進化を遂げてきた『ティエンポ 6』は、上質なカンガルーレザーのアッパーがフィット感とボールタッチを向上させるのが特徴だ。

 森重も「素足でボールを蹴っているような感覚」と抜群のフィット感に驚きを隠せない。新たな武器を手にし、「思い切ったプレーができる」と目を輝かせた。

思い通りの動きができるスパイク

――現代サッカーではCBに対して、高いビルドアップ(組み立て)能力が求められます。これは森重選手の特長の一つでもありますが、ビルドアップの際にどのようなことを意識していますか?

森重真人(以下、森重) FC東京ではリスクを負わずに後ろから丁寧につなぐことを、一方、日本代表ではある程度のリスクを負いながら、相手を食いつかせて剥がしていくことを意識しています。攻撃のスタートとなるポジションなので、いかに中盤にボールを預けられるか、前線にパスを出せるかを常に考えています。

――的確なボールタッチやコントロールは攻撃のスイッチを入れます。足元のプレーを支える「ティエンポ」の履き心地はいかがですか?

森重 アッパー部分に縫い目がないので、足へのフィット感が抜群です。足の甲や指に違和感を感じることもありませんし、素足でボールを蹴っているような感覚。ズレもないので、本当にボールが蹴りやすいんです。CBは最終ラインからの短いパスや、FWに当てるような中距離のパスなどいろいろなキックが求められます。だからこそ、僕はスパイクを履いた時、プレーする時の足の感覚にこだわっています。蹴った時にボールの感触が伝わってくるので、「今のパスミスだったな」とすぐに分かるし、「次はこうやって蹴ろう」とスキルアップにもつながるので、この感覚はとても大事です。

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――競り合いやボール奪取という守備面での機能はいかがですか?

森重 やはりDFはリアクションがメインです。常に相手の動きについて行かないといけないので、踏ん張った時にスパイクの中で足がズレたり、滑ったりする感覚は好ましくない。『ティエンポ』のようにフィット感があるスパイクであれば、自分の思い通りの動きができるし、ズレや滑りが生じないので思い切ったプレーができます。

――日本代表ではポジション争いが激化しています。自身の持ち味を発揮するために取り組んでいることを改めて教えてください。

森重 試合に出場した時は、積極的にボールに絡もうと意識しています。短いパスや長いパスを使い分けながら、攻撃のスイッチを入れることを取り組んでいますね。これを続けていくことで自分の持ち味を周囲に理解してもらえると思うし、結果的にスタメンの座も近づいてくる。今は自分の持ち味を発揮できるように、恐れることなくチャレンジしています。

――森重選手から見て、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はどのような方ですか?

森重 すごく厳しくて厳格な監督です。本当に妥協を許さないですし、オフ・ザ・ボールの細かな部分までこだわります。たとえいい試合をしても、一つでもミスがあればしっかりと指摘してくれます。そういう意味では常に完璧を求めていますね。

――完璧を求めるからこそ、ハリルホジッチ監督が持つCBへの理想も高いと思います。実際に監督から求められていることを、森重選手自身はどのように捉えていますか?

森重 一番は積極的なプレーを求められていると思っています。守備において積極的にインターセプトで狙いに行くことはもちろん、攻撃面でもしっかりとボールを受けて中盤に当てたり、パスを出すだけではなくもう一度リターンをもらってからサイドチェンジをしたり。そうやってCBも積極的にボールに絡むこと、流動的に攻撃に参加することを、監督は非常に求めています。つまり、攻守において自分からアクションを起こすようなプレーを求められていると捉えています。

――現段階で、その要求に応えられている部分もあれば、一方で課題として取り組んでいる部分もあると思います。

森重 今は課題ばかりですね。正直、チームのやり方がまだチグハグしている部分もあります。縦に早く仕掛ける時と、しっかりとポゼッションしながら空いたスペースを狙う時の区別をもう少し上手くできれば、落ち着いて試合をコントロールできるはず。チームとしてはまだ準備期間だと思いますが、早くそのバランスを身につけたいと考えています。

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――ハリルホジッチ監督は選手に個別メニューを与えていると聞きます。森重選手は所属クラブに持ち帰った時にどう消化し、どのようにして自分のものにしているのでしょうか?

森重 そのバランスがすごく難しい。やっぱり代表とクラブで求められていることは違うので、代表での課題を意識し過ぎるとクラブで自分のバランスを失ってしまいます。FC東京ではクラブのやるべきことを最優先して、代表期間中は代表チームでやるべきことを最優先させる。もちろん、クラブに持ち帰ってできることは最大限努力していますが、あまり自分の中でストレスにならないようにしていますし、代表とクラブでパフォーマンスに差が出ないように意識しています。

――プレーも考え方もうまく切り替えながら、各々の課題を修正していると?

森重 そうですね。全部を一気に取り組むことは難しいし、ハリルホジッチ監督も言っているように、今はロシア・ワールドカップまでの準備期間だと思っているので、まずはしっかりと準備をしていくというスタンスでいます。

世界基準に近づくために必要なのは“プラスアルファ”

――現代サッカーを生きるCBには攻撃力も含め、要求されるものが多彩になっています。森重選手が考える世界基準のCBとはどのような選手ですか?

森重 本当に何でもできる選手ですね。守備はもちろんのこと、バランス的に持ち上がって1つ前のポジションでプレーをしたとしても遜色ないプレーができたり、ゴール前では得点能力を発揮したり。すべてにおいてハイレベルで、何でもできるのが世界基準のCBだと思います。

――得点能力という点で、森重選手はリーグ戦で今季7ゴールを挙げています。これはJ1自己最多得点記録です。(2ndステージ第17節終了時点)

森重 ゴールは意識しています。DFなので、まずは守備を一番に考えてプレーしていますが、やっぱりプラスアルファの部分をどんどん身につけていかないと、世界基準には近づけません。今年は特に、そういったプラスアルファの部分を意識していますし、チャンスメイクだけではなく得点という結果を残したかった。強い意識がプレーにも表れていると思います。

「今は課題ばかり」と語る森重の表情は、自らの変化を楽しんでいるようだった。決して現状に満足することなく、最高のパートナー「ティエンポ」とともに進化を続ける。

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TIEMPO(ティエンポ)
優れたボールタッチを生み出すために作られたナイキのスパイク「ティエンポ」。ウルトラソフトカンガルーレザーのアッパーが、フィット感とボールタッチを向上させる。中足部に搭載したケージはかつてない踏み込みを与え、安定性・快適性を発揮。試合を支配する抜群のボールタッチを実現させる。公式アプリ『Nike Football App』で11月30日から先行販売、公式サイト『Nike.com』では12月2日から発売される。

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