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【インタビュー】フアン・マタ「パーフェクトなスタート」

2011.12.29
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フアン・マタはイングランドに来て以来、日に日に、チーム内での存在感を増している。そして、プレミアリーグの舞台においても、攻撃に重要なエッセンスを注入できることを証明した。本人も認める新天地での「完璧なスタート」ついて、滑らかに語った。
マタ

インタビュー・文=サイモン・タルボット 翻訳=フットメディア 写真=フォトスポーツ

 フアン・マタは新天地チェルシーで完璧とも言えるスタートを切り、既にチームに不可欠な攻撃のピースであることを証明している。決定機を演出するラストパスの精度は試合ごとに高まり、1トップのディディエ・ドログバやフェルナンド・トーレスを強力にサポート。中央とサイドを変幻自在に行き来するマタの動きに、相手チームの守備はしばしば混乱させられている。

 決勝トーナメント進出が危ぶまれる中で行われた12月6日のバレンシア戦でも、マタのプレーがチームを救った。バレンシアの不安を高めた1点目、そして試合を決定づける3点目は、いずれもマタのポジショニングと正確なラストパスから生まれたものだった。

 新チームでの「完璧なスタート」について、マタ本人はどう感じているのか。彼の言葉を聞く限り、シーズン終了後の「完璧な結末」に向け、不安材料は全くなさそうだ。

今のところ、「非の打ちどころがないスタート」って感じだね

まずは、チェルシーへ移籍するまでの経緯を教えてほしい。

マタ チェルシーは新しい監督やコーチングスタッフを迎え、新しい時代を築こうとしていた。そして、これまでとは異なるタイプの新戦力を探していたんだ。僕はそのプロジェクトの一環として誘われた。チェルシーのオファーはクラブの財政状況が芳しくないバレンシアには断れないものだったよ。4年間在籍していたバレンシアに不満はなかったけど、僕にとっては素晴らしい挑戦に乗り出す機会となった。

マタ
移籍の発表がなされてからわずか6日後のノリッチ戦。途中出場でチェルシーデビューを飾ったマタはいきなりゴールを決めてみせた

新チームでは誰もが認める完璧なスタートが切れたね。

マタ 最初の試合でゴールを決めたことで自信が付いたし、周囲の目が寛容になったと思う。ノリッチ戦でのゴールはチームメートやファンの信頼を勝ち取る良いきっかけになった。それ以降、本当にうまくいってるよ。

ピッチ外でも順調なようだね。

マタ 僕はいつだって順応するのが早いんだ。15歳で実家を出た時もそうだったし、バレンシアでもそうだった。僕は新しい国や異文化に触れるのが好きなんだ。今のところ、「非の打ちどころがないスタート」って感じだね。

チェルシーには新加入選手が歌を歌うという儀式があると聞いているけど、君も歌ったのかい?

マタ 歌わされたよ(笑)。9月のサンダーランド戦の前にね。オリオル(ロメウ)、(ロメル)ルカク、(ラウール)メイレレスも歌ったんだけど、一番手は僕だった。いきなりチームメートが大きな手拍子で一斉にリズムを取りだしたんだ。僕はみんなが知っているものを披露しようと思って、『Macarena』(邦題は『恋のマカレナ』)を歌うことにした。本当に恥ずかしかったけど何とか乗り切れたよ。でも、あれはいい儀式だと思う。照れがなくなるし、新しいチームメートと打ち解けられるからね。チェルシーに入ってみて、チームの雰囲気がとてもいいことに驚いた。僕にとって大きなプラスになっているよ。

マタ
マタの移籍を公私ともにサポートした同胞のトーレス(左)。自身の完全復活が待たれている

移籍を決断する上で、同じスペイン人であるフェルナンド・トーレスの存在は大きかった?

マタ 彼とは何度も連絡を取り合った。知らないチームへ移籍する場合、知り合いがいてくれるのは心強いんだ。フェルナンドは僕と一緒にプレーすることを喜んでくれたし、うまくチームになじめるだろうと言ってくれたよ。

移籍前、アンドレ・ヴィラス・ボアス監督からは何か言われた?

マタ 監督はチェルシーでもポルトと同じく攻撃的なサッカーをしたいと言い、僕のような選手が欲しいと話してくれた。両サイドやトップ下でプレーし、素早く動いてFWにパスを供給してほしいと言われたんだ。

実際に、監督の指導を受けてどんな感想を持った?

マタ 彼は優れた指導者だよ。チーム全体には英語で話すけど、僕個人にはすべてスペイン語で説明してくれる。たぶん彼は4カ国語以上、話せるはずさ。とても知的で、戦術眼に長け、選手のモチベーションを上げるのもうまい。初めて話した時から感心させられてばかりだ。

誌面に続く

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