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カンボジア1部リーグの日本人経営クラブ、開幕戦で勝利

2015.07.07

7月1日・2日、カンボジアの一部リーグの開幕戦が行われた。今期から新たにリーグ参戦した日本人経営のクラブ「カンボジアンタイガーFC」がホームスタジアムでクラブ創設リーグ戦初勝利を飾った。

カンボジアンタイガーは、前半はおよそ60:40でボールを支配して優勢に試合を進めた。しかしながら、放つシュートは運に見放され、再三にわたりゴールバーやポストに嫌われ、得点に至らず。相手の「ナショナルポリス」も2回ほどチャンスはあったものの、結局0-0で折り返すスリリングな展開となった。

後半に入り、引き続きカンボジアンタイガーが優勢に進めるものの、ナショナルポリスもカウンターでゴールを狙う展開となった。後半20分に、カンボジアタイガーのカメルーン人MFプライバットのサイド突破から中に折り返し、U23カンボジア代表にも選出されているFWスメイがゴール。

さらには、後半途中から出場した選手兼監督のMF木原正和(元アビスパ福岡)がカウンターから縦に突破し、追加点。2-0でカンボジアンタイガーの勝利となった。

後半は、400人の観客からもタイガーコール(カンボジアではかなり珍しい)が湧いて、マスコットキャラクターの「ソンハー」やタイガーガールズの活躍もあってスタンドは大盛り上がりとなった。400人というのは平日デーマッチの開催としては集まったほうで、昨年同時刻帯と比べて約3倍だ。

この春にチームの買収が決まり、初めてづくしのクラブ運営で期待と不安の声が聞こえる中、最高の誕生日プレゼントをもらった加藤新オーナー率いるカンボジアンタイガーFCは上々の開幕スタートダッシュを切った。

カンボジアンタイガーチーム関係者のコメント

加藤明拓オーナー
「(自分の人生の中では)今までは選手として本気でサッカーに携わってきたが、(オーナーと変わった今、)これまでのどの試合よりもドキドキした。選手の時は、一喜一憂なんて、、、と思っていたが、今日は一喜一憂している自分がいた。さらに、今日は普段じっと観ているカンボジア人の観衆がタイガーコールしてくれた。すごく嬉しかった。サッカーって本当に一体感を味わるんだな、と感じた。次はアウェイで昨年2位のボンケットFC。ここで勝てれば優勝も見えてくると思っている。もう次のホイッスルはなっているので、その先というよりはまずは次戦に集中したいと思う。」

木原正和監督兼選手
「開幕戦を勝ってスタートできたことはとても嬉しいです。監督としての初陣を自分のゴールでスタートできたことは個人としてもチームとしても本当によかったと思います。そして今の自分たちがリーグを迎えられたことは加藤オーナー、吉田GMをはじめ多くの方の支えがあってこそだと思っています。そして加藤オーナーの誕生日に勝利とゴールをプレゼントできて本当によかった。ただ、まだリーグは始まったばかりなので浮かれることなく、中2日で迎えるボンケット戦に向けてしっかり準備をしていきます。そしてこれまでチームを支えてきてくださった皆様に感謝をして今シーズンを戦い抜きます。」

スメイ選手
「今日までクラブ消滅の危機など沢山の苦難があったけど、今日の勝利で全て報われました。僕が点を取りましたが、チームのみんなのおかげです。優勝目指してみんなで頑張って行きたいです!」

吉田健次GM
「最初に今シーズン開幕を迎えられたことについて、加藤オーナー、株式会社フォワードの社員の皆様をはじめ、チームの存続のために支援してくださった皆様に御礼をお伝えしたいと思います。 また、開幕前にもいろいろと予想外のことが発生して、正直試合が始まるまで開幕を迎えられるか不安でしたが、このような最高の形で初戦を終えることができて本当によかったです。オーナー、選手、フロントが一丸となってシーズンを戦います。どうぞ応援宜しくお願い致します。」

なお、カンボジアンタイガーFCでは、個人賛助会員を日本からも募集中。カンボジアの子供1人1人に1個ずつサッカーボールをプレゼントする「One Child, One Ball」プロジェクトを実施し、カンボジアのサッカー普及やレベルアップを目指している。

(アジアサッカー研究所/四方)

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By アジアサッカー研究所

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